2023年8月 3日

天皇杯ベスト8進出

Check

このエントリーをはてなブックマークに追加

担当:大重正人

今日は、ホーム日立台で戦えたことが何よりも大きく、選手たちの力になったと思います。94分を超えてホイッスルの瞬間、拳を突き上げ、手を合わせ、抱き合って喜ぶ選手たちの笑顔。その光景を遠くに見ながら、スタンドのサポーターの皆さんも同じように勝利の喜びを分かち合う。これまで何度も見た光景のはずですが、正直忘れかけてしまいそうなぐらいに時間が空いてしまった分だけ、いつも以上に日立台のイエローがまぶしく見えました。1-0の厳しい試合、最後の最後まで力強い後押しをありがとうございました。天皇杯、2017年以来のベスト8進出です!

230802_win.jpg

230802_sup1.jpg

井原監督やスタッフ、そして選手たちには2か月前に4-5で敗れた試合の反省と、今日への綿密な準備がありました。「札幌は5枚のワイドの使い方が得意なチームで、前回はそこから押し込まれて失点した。それをさせないために、スタッフで考えながら、4枚のゾーンディフェンスでどう守るかを徹底した。選手たちは頭を切り替えながら、よくやってくれた。サイドへのスライド、中をいかに締めるか、強調してやってきた。前の2人からスタートする守備が組織的にできていた」(井原監督)。細谷選手、山田選手、戸嶋選手らのプレス、プレスバック、ニ度追い、セカンドボールや相手の足元を突っつくプレー。そういった粘り強い守備がチームを助けていました。

キーパーの松本選手は「この前のリーグ戦に比べて、サイドに振られるシーンが少なくできた」と振り返りました。もちろん相手の5トップに対して、レイソルの4バックは数的不利ですから、大きなサイドチェンジを通されることもありました。特に札幌の左サイドから右サイドのルーカス選手への展開はレイソルにとって一番の脅威でした。ただ三丸選手が前に詰め、1対1で食い下がる。コーナーキックは試合を通して11回ものピンチがありましたが、ことごとく防ぎました。

新しく、驚きのボランチコンビの活躍もありました。前半22分、下がらずに相手のビルドアップにアタックし、引き起こした相手の混乱に乗じて、最後は椎橋選手がGKとの1対1を落ち着いて制しました。「縦横のスライド、運動量のところはスタッフからも要求されていたし、僕と土屋選手でうまくバイタルエリアを消して、前半はそこまで危ないシーンも作らせなかった。もちろんみんなの守備もあったが、何度か引っ掛けて運ぶこともできた。前節のガンバ戦はチームに迷惑をかけたので、自分が試合に出る以上絶対に勝たせようと思って挑んだので、結果につながってよかった。これをベースにリーグ戦もやっていきたい」

230802_shii.jpg

土屋選手は、高校時代などもともとボランチが主戦場でした。レイソルに入ってからは2センターの一角、3バック、サイドバックなど、最終ラインで力を発揮していましたが、今日は久々の中盤での起用でした。「ボランチは中断期間から練習でも少しずつやり始めて、今日の試合に起用してもらった。最終的にはボランチで成功したいし、今後は攻撃の面でもう少しボールに絡んでテンポを作っていきたいし、守備面でも椎橋選手に助けられた部分があったので、椎橋選手の負担をもっと軽くできるように、練習から積極的にチャレンジしていきたい」

センターバックで起用された田中隼人選手も、強い思いを持って臨んでいました。3回戦の徳島戦で開始早々に脳震盪で交代を余儀なくされました。「徳島ではこれを逃したら次はない、ラストチャンスだと思っていた中で、本当に悔しかった。今日もラストだと思っていたし、何が何でも勝ちたかったし、犬飼選手も来てアピールしないといけないし自分も負けたくないと思っています」。もっとボールを握りたいという思いを抱えながらも、このチームで勝利のためにまずやるべきことを果たす。それが自信となり、結果に繋がっていきます。

続く準々決勝は8月30日、組み合わせ抽選会は、あさって金曜16時半からJFAのYouTubeでライブ配信されますので、どうぞご注目下さい。もちろん、この勝利は今のレイソルにとって非常に大きいですし、そしてリーグ戦に繋げていかなければなりません。中3日でアウェイ京都戦です。引き続きタフな強敵との対戦が待っています。今日の勝利をより固い結束と自信に変えて、残り13試合を戦っていきます。

230802_sup2.jpg