アウェイ札幌戦
担当:大重正人
前節福岡戦での逆転負けは非常に痛かったですが、その敗戦を無駄にはせず、教訓としてアウェイ札幌でしっかり活かすことができました。連敗をしない、1ポイントでも多く持ち帰る、いまのレイソルが果たすべきことをしっかり結果で残しました。
とはいえ、ホームで5失点を許した札幌の攻撃力は変わらず脅威でしたし、もっと遡れば2020年の開幕戦で4-0から4-2にされ、あわやドローにまで持ち込まれそうだった記憶は強く残っています。どんな劣勢でも衰えない攻撃精神が札幌の強さの一つでしょう。ただ、相手の特徴をしっかり分析した上で、レイソルの選手たちのストロングが出せるようなゲームプランを立て、それをしっかりと実行できました。
井原監督に2得点の細谷選手への質問がありました。「札幌さんのやり方というものを理解した中で、彼の特徴が非常に生きるゲームではないかと思っていた。奪ったボールをいかにシンプルに速く、スペースに飛び出していくプレーは随所にできていた。それは細谷にとっては得意なプレーでもあるので、チームとしても彼の能力を活かすようなシチュエーションがあったと思います」
立ち上がりから少し自陣で防ぐ時間が続いていた中で、サヴィオ選手のカットからの速攻。そして相手背後へ猛ダッシュする細谷選手のもとへピタリとスルーパス。ゴールからはかなり距離が有りましたが、キーパーの位置を見て右隅へ流し込みました。
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— DAZN Japan (@DAZN_JPN) September 30, 2023
エースの活躍で残留に向けて一歩前進!
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ジエゴのクロスからシュートを決めた細谷真大
この試合2得点の活躍で柏を勝利に導く!
明治安田J1第29節
札幌×柏
#DAZN 見逃し配信中#札幌柏 pic.twitter.com/pbV3Cicq8M
2点目も自陣での犬飼選手のカットからでした。高嶺選手が山田康太選手素早くつけると、左右の味方を見つけながらのドリブル。前を走るサヴィオ選手ではなく、後から上がってくるジエゴ選手のオーバーラップまでの絶妙のタメを作るドリブルでした。ジエゴ→サヴィオのスルー→マオへ。見事な連携で繋いだチャンスをエースがしっかり仕留めました。そして多くの選手が絡んだ素晴らしいゴールでした。「対人のところで勝てればチャンスになると思っていた。少しだったけど今日は出せたと思います」とゴールシーン以外でも、競り合いながらの裏抜けのというマオの最大の長所を発揮できていました。
先制点からさらに追加点。これ以上ない理想的なハーフタイムでしたが、選手たちは口々に緩めるな!と声を掛け合っていました。開始間も無く1点を返されましたが、前節の失敗は繰り返さないよう、選手たちの強い気持ちがブレることはありませんでした。
「僕も声をかけられたし後ろからも声をかけてくれていた。前線も運動量落とさずにプレッシャーをかけてくれていたので、そこから何回かチャンスも生まれていたし前節の反省は活かせたと思う」(椎橋選手)
古賀選手も失点に絡んでしまったことを自ら反省した上で「全体が失点した後も崩れないようにという声も掛け合えていたし、自分たちからバランスを崩さないということを意識していた。ピンチもあり、押し込まれる時間も長かったですが、全員がしっかり戻り、ボールにも出ていくことを繰り返せていた。前節のように崩れることなく試合を終えられたのは前向きに捉えていいと思います」とリードを守り切れたこと、連敗しなかった成果を受け止めていました。
札幌はウイングバックが前線に上がって5トップのようになります。レイソルは基本4バックなのでどうしても数的不利になるところを、サイドへのスライドや、山田雄士選手やサヴィオ選手のサイドハーフをはじめ、前の選手のプレスバックが求められます。相手のロングボールで自陣へ戻る作業は大変な労力ですが、それを惜しまず全員でやり切れたからこその逃げ切り勝利でした。
井原監督も選手たちの頑張りを讃えました。「全員が身体を張りながらゴールを守る、今までだったら追いつかれるゲームもあったが、今日はしっかりと勝ち切ることができた。非常に大きな勝ち点3だと思う。ただ、まだまだ(残留争いの)状況は変わっていないと思うので、少しブレイクがあって天皇杯準決勝もある。それに向けてしっかりと良い準備をしていきたい」。
次は、天皇杯準決勝、ファイナル進出をかけたロアッソ熊本戦です。8月の天皇杯準々決勝の後の日記で「次の準決勝をいい状態で迎えたい」と書きましたが、この勝利のいい流れで迎えることができます。チケットはかなり少なくなっているようですが、まだ若干数残っているようなので、お早めにお買い求めください。今日もアウェイ札幌まで応援ありがとうございました。いい夜をお過ごしください!