2023年12月 3日

今季リーグ最終戦

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担当:大重正人

我々にとっても、サポーターの皆さんにとっても、長い一日になりました。岐阜のスタジアムに着いて、敷地内で事故が発生したということで、当初11時から始まる予定だった先行入場、レイソルサポーターの皆さんの入場時刻11時半も遅れることになりました。12月の寒さの中、待機列で長くお待ちだった皆さんにとっては本当に大変な時間だったと思います。選手たちは予定通りスタジアムに到着し、準備を進めるその間、宮本マネージャーは全員のチケットを手にして時間変更の手続きに駆け回っていました。グランパスの皆さんも突発的なことが起こった中でも、試合開始をめざして適切なご対応をされていました。我々ともキックオフに向けての話し合いを進めながら、13時には45分遅れのキックオフの発表がなされました。本日の開催にご尽力いただいた皆様に改めましてお礼を申し上げます。

試合は、両者守備の意識が明確で、ボールの際でのバトルも非常に激しい展開になりました。前半途中からは押し込まれる時間が続いたものの、そこで粘り強く無失点で凌ぐことができたのは、前期のレイソルとの違いでした。3月のホームゲームでは前半終了間際にユンカー選手の一発を許し、一気に流れを持って行かれてしまいましたが、今日はゴール前はしっかり抑え、イーブンで試合を進めることができました。そして後半26分、カウンターのチャンスを仕留めます。山田康太選手のボールカットから小屋松選手のスルーパスにサヴィオ選手が抜け出し。左サイドから逆足を振り抜いて、名手ランゲラック選手の壁をついに破りました。

名古屋の3バック、ウイングバックが張り出す形に対し、レイソルの4-4-2のディフェンスは、フリーになるサイドの相手選手にボールが渡ると懸命にスライドを繰り返して、得点を許しませんでした。最後は守備の選手を投入し、相手の枚数に合わせる5バックとなる形も急なものでなく選手たちによれば準備してきたそうです。アディショナルタイムの途中まで無失点に抑えてはいましたが、サイドからのクロスを折り返され、VARでジエゴ選手の手に当たったことは明白で、PKの判定は致し方ないものでした。ただ、一発レッドカードは想定できませんでした。審判団に「得点機会阻止(手)」という退場理由に該当すると判断されたんだと理解に努めてはいますが、我々には天皇杯決勝戦が残っており、ジエゴがその出場資格を失ってしまったという事実はあまりにショッキングでした。PKを沈められ、1-1のドロー。「課題の多い試合になったことは間違いなくて、今シーズンを象徴するような試合の展開だった」と殊勲のサヴィオから当然笑顔はありませんでした。

結果的には、レイソルが1ポイントを積み重ねたことで、J1残留を決めることができました。ただ、勝っていれば、湘南とガンバを抜いて15位に上がっていました。レギュレーションに救われた、とは言われない成績で残留を決めたかった、それが本心です。とはいえ残留争いに巻き込まれたという事実に変わりなく、結果、今年のレギュレーションの綾でJ1残留が決まりました。来年同じようなシーズンは絶対に繰り返せない、ボトム3にならないよう、クラブを挙げてこのチームをより強く、勝てる集団にして行かなければなりません。

来週土曜日、天皇杯決勝戦があります。チケットは先週完売になりました。この苦しかったシーズンで、足掻くようにして積み重ねてきた成果を、この大一番で花開かせたい。最後の最後に我らの選手たちとサポーターの皆さんが最高の笑顔でシーズンを終われるように、今季最後の1週間、一日一日を大切にして、国立競技場に行きたいと思います。

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