2009年7月26日

帯広へ

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担当:大重正人

アウェイ鹿島戦の激闘から8時間ほど。朝5時半に日立台を出発した選手、スタッフは一路羽田空港から北海道・帯広へ。サテライトリーグのコンサドーレ札幌戦が行われました。鹿島戦に帯同していた藏川、菅沼、ハモン選手、そしてスタッフにとってはゆっくり寝る間もない強行スケジュールでした。それでも貴重な実戦の機会、トップチームのリーグ戦出場するために、アピールするための真剣勝負の場です。

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コンサドーレは札幌市だけではなく、北海道全体をホームタウンとしています。普段のリーグ戦ではスタジアム規定があるため札幌市内が会場になることが多いですが、道民の方によりチームに親しんでもらうために、サテライト戦は道内の各地で開催しているそうです。それに合わせ、試合当日の午前中には、その地域のサッカー少年を集めてのサッカー教室も開催。今日の試合は2029人の観衆を集める盛況ぶりでした。今季のレイソルは柏の葉で開催することが多いですが、いろいろ参考となる取り組みを教えていただきました。

さて、14時からのゲーム。「梅雨がないはずなんだけどね…」とタクシーの運転手さんがぼやくほど、雨に見舞われている北海道。この日も昼過ぎに一時強い雨が降り、キックオフ時には収まったものの、ピッチ状況はスリッピー。転倒する選手が相次ぎ、両チームとも前半はロングボールを多用し、0-0のこう着状態。

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しかし後半は試合が動きました。コンサドーレが開始5分でロングシュート、競り合いからのこぼれを押し込んで2点をリード。しかしレイソルがここから試合の主導権を握り、猛反撃。菅沼選手がフィードに反応して1点目、その2分後に仙石選手がボランチの位置から飛び出してクロスを押し込んで、すぐさま追いつきます。その後もペースを握るものの勝ち越し点が奪えず、逆に相手の長身選手にヘディングシュートを許し、惜しくも2-3の敗戦となりました。

試合後の仙石選手に話を聞きました。「自分はパスを出して、ボールを動かして、決定的なプレーをするのが仕事。だから100%の成功率を求めているし、今日もパスミスがあったので、それをゼロにしなければいけないです。前半はロングボールが多かったので、しっかり走ってセカンドボールを拾うよう心がけました」。これまでゴール前まで飛び出すシーンが少なかったことを聞くと「パスを出した後、しっかりゴール前まで詰めることを最近は特に意識してプレーしているので」と、シュート→ゴールという形にできたことに少し笑顔を見せてくれました。それでも「100%の成功率」と言い切るところに、志の高い仙石選手らしさを改めて感じさせました。

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そしてもうひとり、田中順也選手です。今週特別指定選手に登録されたばかり、新しい「背番号41」をまとって、90分間フル出場。チーム最多となる4本のシュートを放ちました。「アシストを1本できたのは良かったんですが、自分で決められる1対1のシーンで外してしまいました。アシストもゴールもできるのが自分のセールスポイント。特に前半のチャンスをきっちり入れないと、これからもやっていけないと思います。あとは、体力的に上がってきたので、よく動いてサイドでも中でももっとプレーに絡んでいきたいです。とにかくシュートはちゃんと練習して、絶対入るようにします!」。田中選手も手応えや満足だけではなく、しっかりと自分の課題を見つけ、克服できるように、明日からのトレーニングに意欲を燃やしていました。

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そして来週末はホームで神戸戦、1週空いてのアウェイ千葉戦。当面の追い越さなければいけない相手との直接対決です。絶対に勝ち点3を奪って、食い下がるために。本当に大事な大事な正念場。選手、スタッフ、チーム。心して挑む8月を迎えます。

2009年7月26日

本当に貴重な「勝ち点1」

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担当:石本瑞奈

今日の試合は、見ていて本当に選手たちの気迫を感じました。
首位を独走する鹿島を相手に、同点に追いつかれた後、決して逆転は許さず、最後の最後まで全員で食らいついて守る。昼間より涼しくなったとはいえ、湿度も高く、走るにはつらい季節でしたが、みんな限界まで走って、そして守り抜きました。

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前半終了間際に殊勲の先制ゴールを決めた村上選手は「ふだんとは違うポジションだけど、別にやりづらさはなく、むしろやりやすかった。守備から攻撃という切り換えは運動量も多く正直きついけど、自分はそこを求められていると思うので、頑張らなくては」とさらなる向上を誓っていました。

小林慶行選手は「一番大事なことは、失点を少なくし、打ち合いをしないこと。強い気持ちで戦うこと。当然勝ちたかったし、今日は勝てるチャンスもあったけれど、相手はチャンピオン。それを考えれば悪くはなかった。失点シーンも修正できるところ。これをやり続けていきたい」と前向きに捉えていました。

リーグ戦では5月23日の神戸戦以来の出場となった近藤選手は「フォーメーションは今年やっていないものだったし、メンバーも初めて組む選手がいたけれど、逆に、だからこそ普段より声を掛け合って、修正しながらバランスが取れたと思います」と話していました。確かに今年初めてのフォーメーション、メンバーも初めて組む人がいる、となると、ネガティブに捉えようと思えば捉えられますが、だからこそ声を掛け合って、バランスを取るという、ある意味逆転の発想ができたのが良かったのではないでしょうか。もちろん近藤選手は「修正しなくてはいけない部分もあります」とも答え、現状に満足してはいませんでした。

試合後、オリベイラ監督がレイソルの控え室を訪れ、ネルシーニョ監督と旧交を温めていました。もちろん何を話しているのかはさっぱり分かりませんでしたが。
オリベイラ監督からは記者会見で「レイソルはこれからさらに良くなっていくのではないかと確信しています」という言葉をいただきました。敵将からの褒め言葉なので、お世辞ととる方もいらっしゃるかもしれません。けれど、素人ですが、同じことを私も感じました。本当にその通りになってほしいです。

今日は試合後に鹿島の関係者がもうひとりレイソルの控え室を訪れました。「柏のヒーローはいますか?」一瞬、引き分けでヒーロー?と思ったのですが、すぐに「ああ、大津選手のことだ」と思いました。アントラーズ・ノルテ時代の大津選手をよく知る方で、「本当に強くなったよね。ドリブルで倒されないでガンガンいくし、頼もしくなったなあ」と目を細めていました。大津選手もロッカールームから出てくるなり顔がほころんでいました。

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その大津選手は報道陣に「ポジションがウィングバックなので、最初は守備に気を遣いました。前半は特に守備に追われていましたが、後半はスペースができ、ドリブルができるようになり、自分の良さが出せるようになりました。ポジションが低いのでシュートまでなかなか持ち込めませんでしたが、数少ないチャンスをしっかりと決めていきたい」と話していました。日本代表の右サイドバック、内田選手と対峙するポジションでしたが、一歩も引かず、攻守に奮闘していたと思います。

選手コメントの最後は、公式HPの「試合速報」ページにも載せた大谷キャプテンの言葉をご紹介します。
「次の試合に勝ってこそ、この勝ち点1が生きてくると思うので、次の神戸戦、絶対に勝ちたいです」
レイソルはこの後8月2日に現在勝ち点19の神戸戦、そして8月15日が同じく現在勝ち点19の千葉戦です。おそらく死闘になるでしょう。でも大谷キャプテンの言うとおり、神戸戦に勝ったら、勝ち点で並ぶし、その次が千葉との直接対決です。どの試合も大切ですが、自力で順位を上げるチャンスということを考えると、本当に大事な連戦になります。
ネルシーニョ監督は報道陣に「我々の目標は、勝ち点を取って巻き返すこと」とキッパリ話して帰りのバスに乗り込みました。
まずは8月2日の神戸戦で、4月29日大分戦以来の日立台でのリーグ戦勝利をめざして、サポーター、選手、スタッフ一丸となって頑張っていきたいと思います。これからも変わらぬご声援をよろしくお願いいたします。

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最後にお知らせです。26日(日)のチバテレビ「ライジングレイソル」は夜7時からのスタートになります。いつもより時間が早まりますのでご注意ください。