仙台戦
担当:大重正人
0-1の敗戦、またしてもベガルタ仙台の後塵を拝しました。内容的にも自分たちの狙いやスタイルを出し続けたのは相手の方でした。ただ試合後の選手たちから話を聞くと、何とかしようという思いはあったけれども、どうしてもピッチ内でうまく立て直せなかったという苦々しい、悔しい胸の内が聞かれました。
ピッチコンディション、長い芝によってビルドアップのボールが走らず、相手のプレスをなかなかかいくぐれません。相手はこの日のためにいつもから変化を加えた5-3-2というシステムでビルドアップを封じ込めにきました。ロングボールを蹴らされるような形になり、セカンドボールがこぼれてくる中盤は相手の人数が多い状態に。セカンドボールの争いもあってか、選手たちは消耗し、同点、逆転へと反撃するムードはなかなか生まれませんでした。またレイソルが得意とするサイドからの攻撃をしかけるスペースも消されていました。仙台はそれだけレイソルを分析、研究し、この初戦に向けてキャンプインからずっと対策を練り、準備をしてきたのだと思います。その対策をさらに上回っていかなければならないのですが、今日のレイソルは、そのリズムを変えられず、主導権は相手に握られている時間が多くありました。
大きな波や流れを呼び起こせないまま、すっと90分が淡々と過ぎてしまったような試合でした。ガツンと力が入る瞬間があまりなく、点火しないままの不完全燃焼で、俺が何とかしてやる、1点のビハインドを絶対覆してやろうというほとばしるものが、どれだけピッチから伝わってきたか。1000人以上のレイソルサポーターが仙台まで駆けつけ、そして敗戦後に厳しい言葉がピッチに届いたことも致し方のない敗戦でした。
アジアと日本を行き来するスケジュールのなか、これで3試合未勝利。「僕達は勝てていないけど、それでも応援に来てくれるサポーターの前で疲れているなんて言えないし、もし、たとえ疲れていてもやるのが仕事。ACLも勝てていないし、Jリーグも開幕して、勢いをつけられるようにまずは次のマリノス戦で1つ目の勝ちをしっかり取りにいきたい」。小池選手からはこの敗戦を深く受け止め、そして何としても次こそ勝利をつかみ取って、サポーターの皆さんに届けたいという強い気持ちのこもった言葉がありました。
自分たちが渇望して、そしてついに得たACLの出場権。そして来年もまたその舞台に立ちたいという思い。1戦1戦がすべて次につながっていきます。この敗戦を繰り返してはなりません。来たる3月2日金曜日、マリノスとのホームゲーム。「三協フロンテア柏スタジアム」のこけら落とし、今度こそ堂々たる勝利を見せてほしいと思います。