2022年10月29日

アウェイ福岡戦

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担当:大重正人

工藤壮人選手が旅立って、8日が経ちました。突然の重く辛い出来事、悲しい思いは全く消えません。翌日、スマホに残っている写真をみながら、クドーがいた日立台の場所を巡ってみました。そこにある木々や看板、光景は当時と変わりなく、まだそこにいるんじゃないかというような感じさえしました。

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12年前、クドーのJリーグ初ゴール。福岡戦のあの光景を、この席から見ました。相手のバックパスを強かに狙い、GKとの1対1、逸るところなく冷静にグラウンダーで仕留めました。今とは逆サイドにある黄色いゴール裏へ、喜びを爆発させた背番号19の勇姿が蘇ってきます。思い出は色褪せず、尽きません。

試合前の黙祷の後、アウェイ福岡まで駆けつけてくれたゴール裏からは、7年ぶりのクドーの応援歌が懐かしく熱く響き渡り、思いのこもったメッセージが掲げられました。彼のプレー、ゴール、笑顔、ガッツポーズ、そして骨太の背中についた19番と9番。いろんな姿が蘇ってきます。レイソルが今おかれた立場、勝利のない日々に対して、クドーならこんな逆境やピンチを乗り越えてこそだ、と逃げずに真正面から立ち向かっていったでしょう。

今日のレイソルに火がついたのは後半になってからと言わざるを得ない、悔やまれる試合でした。前半立ち上がりに失点、終了間際にクロスから高いヘッドを食らって2点のビハインド。先行したアビスパは自陣でブロックを構え、そこからプレスにも出てきました。高い選手が多く、攻守でロングボールからのリバウンドで拾われました。武藤選手、細谷選手が得意とする裏への抜け出し、足元へのボールがなかなか入らず、レイソルの長所が消され、アビスパの長所ばかりが目立つ前半でした。

後半に入り、3選手が入り、4バックにシステムチェンジ。ボールを引き出そうと、戸嶋選手と小屋松選手が精力的に動き、戸嶋選手のミドルで1点を返します。アビスパが自陣を固めたこともあり、レイソルのボール保持が続き、ゴール裏の声援も勢いをつけてくれました。ただアタッキングサードでの決定的な仕事ができず、またプレーの合間にじっくり時間を使ってゲームをコントロールする相手のペースメイクを最後まで崩せず、同点まで行くこともできませんでした。

8月以来、勝利が遠いまま。戦い方のベースは定まっているものの、そこからの上積みやプラスアルファを追求する必要もあるでしょう。来週にあと1試合残っているものの、来季を見据えて、少しでもいい形で終わりたい。他会場で今なお続く厳しい残留争い、決して対岸の火事ではありません。最終戦、意地と奮起を待っています。

2022年10月28日

明日はアウェイ福岡戦

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担当:梶山由珠

工藤壮人選手の訃報を受けてから、それぞれがつらい一週間を過ごしてきました。レイソルでチームメイトとしてともに戦った大谷選手や栗澤コーチをはじめ、トップチームスタッフ、アカデミースタッフ、フロントスタッフの多くが工藤選手と直接的な関わりがありました。それだけでなく、アカデミー出身の選手たちも皆、工藤選手の活躍ぶりを間近で見て育った世代です。特にFWの選手たちは「工藤くんのようなストライカーになりたい」と以前から取材でよく口にしていました。本当に、残念でなりません。

今年入社の私は当然、工藤選手との面識はありません。ですが、レイソル在籍当時は彼の数々のゴールや熱く直向きにプレーする姿に、私も心を打たれたサポーターの一人でした。

J1リーグ制覇、天皇杯制覇、ナビスコ杯制覇、ACLベスト4といった功績には、いつも彼の活躍がありました。クラブ史上最多記録であるJ1リーグ56得点も偉大な数字ですが、J2リーグ・天皇杯・ナビスコ杯・ACL・CWCすべてを合わせると、レイソルでのゴールは92得点にものぼります。
印象深いゴールもたくさんあります。2010年福岡戦でのプロ初ゴール、2011年鬼門カシマを破ったゴール、2013年ナビスコ決勝浦和戦でのゴールなど、挙げたらキリがないですが、一時は、工藤選手がゴールを決めると負けない"不敗神話"(28試合)が続いたほど。ゴールを決めてはいつもゴール裏に向かって走ってきてくれた姿が、今も脳裏に焼き付いています。私たちサポーターを、幾度となく熱狂させてくれた選手でした。

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今年の春季キャンプでは、テゲバジャーロ宮崎とのトレーニングマッチで私も工藤選手とお会いする機会がありました。
ピッチでのギラギラ感は健在でしたが、試合後にネルシーニョ監督や大谷選手らと笑顔で言葉を交わしたり、面識のない私たちにもペコペコと頭を下げながら和やかに挨拶してくださる謙虚な姿を見て、人柄も素敵な選手なんだなと思ったのを覚えています。
その時にも「クドーは真面目ですごくいい奴なんだよね」と大重広報から聞いていましたし、「いつかレイソルに戻ってきてほしいですね」と2人で話していたばかりでした。いまだに信じられない気持ちです。

どんな時も前向きに、挑戦を続けてきた工藤選手。サポーターとしてではありますが、私もその姿を見てきた者として、工藤選手を知らないレイソルサポーターの方にも、そんな素晴らしい選手が在籍していたこと、彼の残した功績を伝えたいと思い、ここに書かせていただきました。あらためて、工藤選手のご冥福を心よりお祈りいたします。

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明日のキックオフ前には、工藤選手へ哀悼の意を表して黙祷を捧げ、両チームともに喪章を着用して試合に臨みます。また、来週ホーム日立台で迎える最終節でも、工藤選手を追悼する方法について吟味しています。発表できる準備が整いましたら公式にお知らせしますので、続報をお待ちください。

さて、明日はアウェイでのアビスパ福岡戦です。福岡は現在15位、まだJ2降格の可能性も残されている苦しい状況です。もう勝ち点の取りこぼしは許されないだけに、強い覚悟と勢いを持って臨んでくると思います。福岡にとってはホーム最終戦ですし、なおさら勝利に懸ける思いを明日のゲームにぶつけてくることでしょう。
一方のレイソルも8月6日京都戦以来、8試合勝利がありません。直近の試合では3戦連続でドロー。失点は減少しているもののなかなか得点を奪えず、歯痒いゲームが続いています。
本日24歳の誕生日を迎えた古賀選手は「セレッソ戦は守備する位置がかなり低い状態で90分過ぎてしまった。もう一つ前のゾーンで奪って攻撃を仕掛けていけるように、というのは皆感じているし課題だと思うので、より攻撃につながる守備を意識していきたい。とにかく勝ちたいです」と語気を強めて話していました。

今季のリーグ戦は残り2試合。ここまで来ると、もう順位や直近の試合結果などは関係ありません。目の前の試合にどれだけのパワーを注げるか、そしてそのパワーを切らさずに最後まで戦い抜けるかが最も重要だと思います。

開幕前の下馬評を覆したシーズン、終盤未勝利のままでは終われない。
このメンバーで戦えるラスト2試合を、どうか良い形で締めくくりたい。
工藤選手の意思を受け継ぎ、何としてでも勝利を届けたい。

さまざまな思いがありますが、勝利にこだわって最後まで戦い抜く姿勢を、選手たちが見せてくれることを信じています。明日15時キックオフ、敵地福岡で、DAZNで、いつもと変わらぬ後押しをよろしくお願いいたします。

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2022年10月 8日

セレッソ戦

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担当:大重正人

今日は16時キックオフのレイソル戦より先に、他試合が終了し、軒並み上位チームが、残留争いに懸けるチームに敗れる試合、苦戦する試合が相次ぎました。改めて、このJ1リーグは上位から下位までの力が拮抗していて、また来年以降、今年のように勝ち点を重ねられるかまったく分からない、そういう危機感を改めて思い知る土曜日でした。そして、レイソルは3ポイントを獲ればセレッソに並び、4位タイに浮上できるチャンスでした。

しかし結果から見れば0-0のスコアレスドロー。徐々に守勢に回り、攻め込まれながらも最終ラインが懸命に跳ね返し続ける展開。「相手を引き込んでからいい形でボールを奪うところまでは守備が機能していたと思うが、ボールを奪ってからカウンターまで出ていけない時間帯が続いた」とネルシーニョ監督。効果的なカウンターが出せればというところでしたが、最後の北爪選手のカウンタードリブルからの武藤選手のシュートが一番のチャンスだったでしょうか、何とか1ポイントを積み上げたという厳しい試合でした。

チーム全体の守備意識、最終ラインとGK佐々木選手のディフェンスについては、長くボールを持たれる厳しい試合をよく跳ね返し続けたと思います。古賀選手は「相手が自分と祐治くんの背後を狙っていて、なかなかラインを上げられなかった」。攻撃だけのことを考えればラインを高くしてもっと前から行くというやり方もあると思いますが、まずは守備を安定させゲームを落ち着かせるというのが、これまでも貫いてきたネルシーニョ監督のゲームプランのひとつでもあります。

セレッソが両サイドバックを起点にして攻め込んでいたところで、レイソルがシステムを5-3-2から5-4-1にしてサイドバックに蓋をする、プレスをかける方向を定める。これでゲームを落ち着かせ、カウンターのチャンスを狙うというプランに。後半は前線に武藤選手が入り、守備の強度やスイッチが入るようになりましたが、攻撃では相手CBの2枚を背負う状況で、自陣引いた位置からなかなかサポートに行けず、マイボールにできる回数は多くはありませんでした。セレッソの前へのプレスで精度の高いパスを送る時間も作らせてもらえませんでした。

「攻撃の形に関しては決定機を作り出す回数は少なかったことは引き続き課題です。全体としてもう少し、どこから攻めたら効果的なのかというのをピッチの中で把握しながらプレーすることが今日の試合では足りなかった」。古賀選手の言葉からもなかなか自分たちが準備してきたことを出せなかった厳しい内容だったことがわかります。

ここから29日の福岡戦まで、3週間の時間があります。残り2試合、結果にこだわりつつも、来季に向けて何かを生み出せる貴重な機会にしなければいけません。勝利をお届けできていなくお詫びするよりほかありませんが、この30周年イヤーを良い終わり方ができるように残りの1か月を大切に費やしていけなければいけません。

2022年10月 7日

明日はセレッソ戦

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担当:大重正人

10月に入り、驚くほど気温が下がりました。冷たい雨も降り、それまで半袖シャツでトレーニングしていた選手たちも、長そでやレインジャケットを羽織ってと、一気に秋が深まってきました。ただ、明日はなんとか天気が持ちそうで、20度を越える気温に恵まれるようです。

今季の試合は、もう3試合だけ。ホームゲームもあと2試合のみとなりました。シーズン前の下馬評を覆し、まだ7位につけています。残り3試合で最大9ポイント、3位の広島との8ポイント差は大きいですが、消化数のずれはあるものの、明日の時点では、続く4位のセレッソとは3ポイント差、5位鹿島と2ポイント、6位東京とはポイント差なしです。「明日は勝点6の価値がある、6ポイントマッチだ」とネルシーニョ監督の言葉にも力がこもっています。

7試合未勝利が続いています。そのうち、4試合が引き分けで、清水、磐田、川崎、ガンバとやはり失点を抑えられた試合は勝点を得ることはできています。前線からの守備が機能し、そこに中盤や最終ラインが追随する。ロングボールが来ても、しっかりプレッシャーがかかっていればキーパーも予測して飛び出すことができます。攻守にわたってチーム全体が狙い通り動けていれば、この2試合のように好勝負できることは示しています。先取点を取れれば間違いなくマイペースに持ち込めますし、もし失っても0-1でしのぐ時間を続けられれば十分勝負になります。

セレッソは、若い選手が多く、全員が献身的にハードワークできるチーム。カウンターの勢いも鋭い。レイソルが大敗した直後のレッズ戦で見せたセレッソの戦いは見習うべきすばらしいものでした。逆に言えば、激しいプレッシングにさらされることにもなるでしょう。「ガンバ戦は比較的ボールを持てたが、セレッソ相手に同じように運ぶのは簡単ではないと思う」と上島選手。相手が前から来れば、スペースも生まれるはずですから、そこをどう取っていくか。トランジションの激しい立ち上がりが予想されます。混乱せず、相手の隙を狙っていきたいところです。

マッチデープログラムのインタビューは高橋祐治選手。ユウジの復帰で、また力を取り戻しつつあるディフェンス陣、どうぞ後押しをお願いいたします。

明日は「セーブ・ザ・チルドレン(SCJ)チャリティマッチ」です。今年で10年目、子どもたちが元気に健やかに成長している社会づくりのための活動をレイソルは支援してきました。すでにSNSではシェアしていただくと1回につき10円をレイソルが寄付するというキャンペーンを実施中です。
新たにこちらの投稿のシェアでも募金対象となりますので、ぜひご協力ください。

ブースでは選手やレイくんが映っているパネルを設置、ぜひ写真をSNSに載せて活動PRの後押しをお願いいたします。また14:20~40と14:50~15:10の時間帯は、画面を通してですが選手たちが募金の呼びかけをおこないます。ぜひブースにお立ち寄りいただき、ご協力をどうぞよろしくお願いいたします。

そのほか「名戸ヶ谷病院ブース」「流山ホームタウンサンクスデー」「グッズセール」「スマホアプリでの場内DAZN実況試聴サービス」などを開催します。チケットはまだ全席種残っておりますので、ぜひローチケや当日券売り場でお買い求めいただき、スタジアムへお越しください。どうぞお待ちしております。

2022年10月 1日

アウェイガンバ戦

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担当:大重正人

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今日のアウェイガンバ戦、レイソルにとっては今季2度目の声出し応援試合でした。ピッチからアッパースタンドを見上げる高さにレイソルイエローの塊があり、いつもの日立台を思うと、とても遠くにも見えました。それでも、GKアップから「ササキ!」「モリタ!」という魂のこもった掛け声がパナスタの屋根に跳ね返って、ピッチに降り注いできました。一人ひとりの選手コール、太陽、サヴィオの応援歌、そして新しく作って下さった細谷選手の応援歌。「応援歌、嬉しかったです。逆に責任と覚悟を持ってプレーで示していかなければいけないです。今日は決めたかったし、期待に応えたかった」。

対するガンバのホーム声出し応援も解禁で、試合前から熱のこもった素晴らしい応援の雰囲気でした。その声に後押しされるように、緊張感の続く展開、激しいコンタクト、ゴール前の攻防。得点こそ生まれませんでしたが、濃度の濃い激戦でした。

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レイソルには、4度、決定機がありました。11分のドグのヘディング、22分サヴィオミドルからの細谷シュート、66分のドグのヘッド、そして91分北爪選手カウンターからの武藤選手シュート。普段の試合なら、どれか1本は決まっていたと思います。ただことごとく、GK東口選手のビッグセーブで防がれました。これは脱帽するよりほかありません。素晴らしいプレーばかりでした。武藤選手のシュートが弾かれ、思わずピッチに倒れ込んだ3人。体力的にもギリギリのところ、最後の力を振り絞って走り続けた選手たち、力を出し切って良くぞ戦ったと思います。

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7試合無勝利という足踏みが続いてしまっていることは、誰もが重く受け止めています。ここ2試合の内容に良化の兆しが見えますし、特に今日は勝利に値するプレーを終始見せていただけに、今日こそ結果が欲しかった。残された試合はあと3つ。「次はホームでやれるので、残り3試合全部勝って、一つでも上に行けるように頑張りたい」。椎橋選手の言葉を実現できるように、まずは来週のセレッソ戦、目下リーグで一番ではないかという勢いのあるチームを日立台に迎え撃ちます。勝利で喜びたい。みんな笑顔をスタジアムを後にしたい。勝ちたいです。

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