2022年10月28日

明日はアウェイ福岡戦

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担当:梶山由珠

工藤壮人選手の訃報を受けてから、それぞれがつらい一週間を過ごしてきました。レイソルでチームメイトとしてともに戦った大谷選手や栗澤コーチをはじめ、トップチームスタッフ、アカデミースタッフ、フロントスタッフの多くが工藤選手と直接的な関わりがありました。それだけでなく、アカデミー出身の選手たちも皆、工藤選手の活躍ぶりを間近で見て育った世代です。特にFWの選手たちは「工藤くんのようなストライカーになりたい」と以前から取材でよく口にしていました。本当に、残念でなりません。

今年入社の私は当然、工藤選手との面識はありません。ですが、レイソル在籍当時は彼の数々のゴールや熱く直向きにプレーする姿に、私も心を打たれたサポーターの一人でした。

J1リーグ制覇、天皇杯制覇、ナビスコ杯制覇、ACLベスト4といった功績には、いつも彼の活躍がありました。クラブ史上最多記録であるJ1リーグ56得点も偉大な数字ですが、J2リーグ・天皇杯・ナビスコ杯・ACL・CWCすべてを合わせると、レイソルでのゴールは92得点にものぼります。
印象深いゴールもたくさんあります。2010年福岡戦でのプロ初ゴール、2011年鬼門カシマを破ったゴール、2013年ナビスコ決勝浦和戦でのゴールなど、挙げたらキリがないですが、一時は、工藤選手がゴールを決めると負けない"不敗神話"(28試合)が続いたほど。ゴールを決めてはいつもゴール裏に向かって走ってきてくれた姿が、今も脳裏に焼き付いています。私たちサポーターを、幾度となく熱狂させてくれた選手でした。

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今年の春季キャンプでは、テゲバジャーロ宮崎とのトレーニングマッチで私も工藤選手とお会いする機会がありました。
ピッチでのギラギラ感は健在でしたが、試合後にネルシーニョ監督や大谷選手らと笑顔で言葉を交わしたり、面識のない私たちにもペコペコと頭を下げながら和やかに挨拶してくださる謙虚な姿を見て、人柄も素敵な選手なんだなと思ったのを覚えています。
その時にも「クドーは真面目ですごくいい奴なんだよね」と大重広報から聞いていましたし、「いつかレイソルに戻ってきてほしいですね」と2人で話していたばかりでした。いまだに信じられない気持ちです。

どんな時も前向きに、挑戦を続けてきた工藤選手。サポーターとしてではありますが、私もその姿を見てきた者として、工藤選手を知らないレイソルサポーターの方にも、そんな素晴らしい選手が在籍していたこと、彼の残した功績を伝えたいと思い、ここに書かせていただきました。あらためて、工藤選手のご冥福を心よりお祈りいたします。

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明日のキックオフ前には、工藤選手へ哀悼の意を表して黙祷を捧げ、両チームともに喪章を着用して試合に臨みます。また、来週ホーム日立台で迎える最終節でも、工藤選手を追悼する方法について吟味しています。発表できる準備が整いましたら公式にお知らせしますので、続報をお待ちください。

さて、明日はアウェイでのアビスパ福岡戦です。福岡は現在15位、まだJ2降格の可能性も残されている苦しい状況です。もう勝ち点の取りこぼしは許されないだけに、強い覚悟と勢いを持って臨んでくると思います。福岡にとってはホーム最終戦ですし、なおさら勝利に懸ける思いを明日のゲームにぶつけてくることでしょう。
一方のレイソルも8月6日京都戦以来、8試合勝利がありません。直近の試合では3戦連続でドロー。失点は減少しているもののなかなか得点を奪えず、歯痒いゲームが続いています。
本日24歳の誕生日を迎えた古賀選手は「セレッソ戦は守備する位置がかなり低い状態で90分過ぎてしまった。もう一つ前のゾーンで奪って攻撃を仕掛けていけるように、というのは皆感じているし課題だと思うので、より攻撃につながる守備を意識していきたい。とにかく勝ちたいです」と語気を強めて話していました。

今季のリーグ戦は残り2試合。ここまで来ると、もう順位や直近の試合結果などは関係ありません。目の前の試合にどれだけのパワーを注げるか、そしてそのパワーを切らさずに最後まで戦い抜けるかが最も重要だと思います。

開幕前の下馬評を覆したシーズン、終盤未勝利のままでは終われない。
このメンバーで戦えるラスト2試合を、どうか良い形で締めくくりたい。
工藤選手の意思を受け継ぎ、何としてでも勝利を届けたい。

さまざまな思いがありますが、勝利にこだわって最後まで戦い抜く姿勢を、選手たちが見せてくれることを信じています。明日15時キックオフ、敵地福岡で、DAZNで、いつもと変わらぬ後押しをよろしくお願いいたします。

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