ルヴァン浦和戦
担当:大重正人
「戦術や細かい部分はたくさんあるが、自分たちが流れを変えるためには勝つことでしか変えられないと思っているので、どんな展開だろうがまずは勝利をするということにフォーカスして自分自身も含めてチーム全体で意識して戦った」。神谷選手の言葉です。公式戦4連敗と苦しい日々が続いてはいましたが、それでもこの状況を打開しようという必死さが今日のピッチから伝わってきました。ベンチスタートとなったクリスも「今日の勝利は重要な勝利だったと思う。いろいろな意味のある勝利だった。我々は連敗が続いていたので、この一勝を機に、リーグ戦もルヴァンも勝ち続けていきたい」と胸を張った決勝ヘッドでした。
相手は代表経験者が多く揃うレッズで、今日も難しい試合で、相手を圧倒するようなゲームではありませんでした。徳島からやってきたロドリゲス監督のスタイル、ボールポゼッションを高めて組織的に攻撃してしていくスタイルに対し、レイソルは2トップと4人の中盤でプレッシングと、スペースを埋め続ける守備をやり続けました。ボールは支配されても、球際でファイトし、ゴール前は自由にさせない。90分を通して、粘り強く戦えたことが何よりの勝因でしょう。
今日ゴールマウスを託されたのは、ルーキーの佐々木雅士選手でした。今月日体大柏高校を卒業したばかりの18歳。でも「それほどは緊張しませんでした」と、ウォームアップの時の笑顔をピッチサイドから見て、自分にもそう写りました。「気負い過ぎることなくいつも通り落ち着いてプレーできたと思う。スンギュさんが韓国代表に選出されて、この1週間は本当にチャンスと思ってやってきた。守り切れてよかった。変なプレッシャーとかはそこまで感じず、落ち着いてプレーできた。みんなから声を出していけと言われていたので、90分間通して声を出し続けられたことも自分を保てた要因だと思う」。
試合後の会見を終えて、ロッカーに戻ろうとするところで相手チームのロッカーに行きかけるなど初々しさの反面、ピッチ上での凛として堂々とした立ち振る舞いは本当に立派でした。今日のデビュー戦勝利の喜びもそこそこに、また次の試合への競争へ挑んでいきます。
後半は、迫力ある埼スタの太鼓と手拍子の応援を背中に受けながら、それでも声を出し続け、最終盤の大ピンチも横っ飛びでセーブ。自分も攻撃側から、最後の勝利までの時間をマサトの写真を撮りに移動した矢先のビッグプレー、カメラに収められて、自分もヨッシャという最高の瞬間でした。
セットプレーで獲った1点を守り抜く。どんな形で今のレイソルには結果こそが何よりです。もちろん、今日はいい守備でボールを奪っても、そこからなかなかいい展開につなげなかったという反省や課題は、皆が感じ取っているはずです。チーム全体で献身的にハードワークする。今日良かった守備を継続し、より攻撃の精度や連動を高めていく。この勝利をなんとしても次のリーグ戦につなげていかねばなりません。4月3日のアウェイ横浜FC戦、ビジター席も販売されていますので、ぜひ三ツ沢でともに戦い、勝利を勝ち取りましょう!!