2008年2月25日

第14回ちばぎんカップ

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本日の担当:桜林 舞

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「さすが、タニ!」
と誰もが口にしてしまったのではないでしょうか。

後半45分を終え、ロスタイムは4分。
1点ビハインドのレイソルは最後のチャンスに思いを託し、千葉のゴールを攻め立てます。
ラストワンプレーでの、アレックスの右コーナーキック。
一度跳ね返されるものの、クリアボールを再度右サイドのアレックスへ。
ドリブルからシュート!
相手DFに当たったこぼれ球を、
すかさずゴール前に詰めていた大谷選手が押し込み残り数秒での劇的な同点弾!
その直後、後半戦終了のホイッスルが鳴り、PK戦に突入です。

PK戦の結果は以下のとおり。

(千葉)
1st  2 坂本将貴  ○
2nd  6 下村東美  ○
3rd  3 斉藤大輔  ×(キーパーによる阻止)
4th 29 益山司   ×(枠外)
5th 15 中島浩司  ○

(柏)
1st 11 ポポ    ○
2nd  6 アレックス ×(枠外)
3rd  7 大谷秀和  ○
4th  8 茂原岳人  ×(クロスバー)
5th 15 菅沼実   ×(キーパーによる阻止)

記録によれば、ちばぎんカップでのPK戦は、第4回目(1998年、●2-2、1-PK-3)以来10年ぶり、2度目となります。惜しくもPK戦は3-2でレイソルが敗れてしまいましたが、最後まで手に汗を握るドラマティックなプレシーズンマッチとなりました。

自陣に引き気味な千葉に対して、ボールは終始レイソルがキープ。押し気味の展開だったもの、前半は前線にボールが収まりませんでした。ハーフタイムで形成を建て直し、後半はテンポよくゴールを狙います。しかし、連係ミスに足が止まってしまったところを突かれて千葉に先制点を許してしまい0-1でこのまま終了かと思われたところに、冒頭の今季キャプテンである大谷選手の同点ゴール!

グアムと鹿児島のキャンプ中、数少ないフル練習に取り組んだ選手の1人として、またキャプテンとしてチームを引張り続けた大谷選手。選手入場時、左腕に黄色のキャプテンマークを巻き、18人の先頭に立ってピッチに入るのも今日が初めてでした。「ぐいぐいと前に立ってチームを引っ張るというよりも、みんなのバランスをとってまとめ上げるタイプ」と自身のキャプテンシーをそう表現しますが、本日はチームの雰囲気を鼓舞するだけでなく、最後まで諦めない気持ちの1得点という結果でリーダーシップを発揮してくれました。

「ゴールのシーンは、セットプレーの流れで、残りワンプレーだと思ったので、ゴール前に構えました。アレックスが巻いたシュートを打つことがわかったので、狙っていました」という試合後のコメントの通り、落ち着いてよく周囲を見ている大谷選手の良さがあの得点に結実したと思います。だからこそ誰もがあの瞬間「さすが、タニ!」と心のうちで叫んだと想像してしまうのです。


開幕戦前、今季を占う大事なプレシーズンマッチ。負傷者が多くまともにコンビネーションの練習をしたのはここ1週間ほど。チームがまだ煮詰まりきっていなかったというのは、もちろん言い訳にすぎませんが、大谷キャプテンの粘りのゴールが今季のレイソルを体現しているといったら言いすぎでしょうか。負けたことに「よい」も「悪い」もない!、というお叱りを承知で述べるとすれば、今日は「よい負け方」をしたといえるのではないでしょうか。

「仕上げはまだまだこれから」と竹本GMが試合前に述べていました。開幕まで残り2週間。明日はチームオフ日となります。明後日より「仕上がり具合を100%」に近づけるべく、チームはさらに精練に邁進いたします。引き続き応援のほど、よろしくお願いいたします。

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最後に少し谷澤選手のことを。メディア対応のミックスゾーンを抜けると、千葉と柏のチームバスが並んでとまっていまして、谷澤選手、「お疲れ?」と大津選手の肩をポンっと叩きながら、普通にレイソルのバスに乗り込んでいってしまいました。もちろん、誰か選手を探していたのだと思いますが、そのあまりにも自然な行動に「谷澤くんだなぁー」と。ちなみに記者さんに「今日は(永井)俊太くんにことごとく止められていたね」と水を向けられると「昔から俊太君は(プレーを先読みされるので)苦手なんです」と答えていました。永遠の愛されキャラ谷澤くん。本日は途中交代してしまいましたが千葉でも元気に活躍してほしいですね。次はリーグ戦で、会えることを楽しみに待っています!