2021年4月28日

ルヴァン横浜FC戦

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担当:大重正人

「今日は勝利を目指すという目的と、外国籍選手たちのコンディションを上げていくという狙いを持った試合でした」。ネルシーニョ監督がそう明かしたように、今日の先発イレブンには、先週、日立台にやってきた4人のブラジル人選手たちが揃って並びました。ペドロハウル選手とアンジェロッティ選手は徳島線に続き2試合目、そしてエメルソン選手とドッジ選手はいきなりの先発起用でした。とはいえ、監督はこの数日間の彼らの様子を見定め、ピッチに立てると判断したからこその起用だったと思います。実際にペドロとエメルソンはフルタイム出場、90分間以上、最後まで仕事をやり遂げました。

試合は0-2、公式記録のシュート数は2本と、攻撃面での本来の力を出すまではいけない試合でした。ただ、前半からチームの守備のやり方を忠実にこなそうとする姿勢はすごく伝わってきました。相手のビルドアップに対して、前から追っていく場面、ブロックを作って待ち構えるところ、相手のオーバーラップにしっかりついていくところ、球際に激しくアタックするところ。レイソルの一員としてやらなければいけないタスクをやりながら、攻撃面で個々の特徴をどれだけ出してくれるか。

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ペドロ選手は長身を生かしたキープ力、そして柔らかなトラップからのポストプレー、往年のベルカンプ選手のような浮球で相手をかわす技巧の片鱗を見せてくれました。またアンジェ選手は左サイドからの左利きの選手による仕掛けやドリブルが、今のレイソルに加わればより大きな武器になるでしょう。あとは2人の得意なフィニッシュの場面を作り出して、その長所を早く発揮してほしいと思います。

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ドッジ選手は45分の出場でしたが、機動性があって、攻守に渡って色んなところに顔を出せる選手と感じました。相手を潰しに行くプレー、そしてボールを持てば細かなドリブルでキープし、長短のパスで大きく局面を打開してくれそうです。3バックの左に入ったエメルソン選手は、右利きではありますが、ビルドアップの場面では左足を駆使して、前線へボールを送り込んでいました。守備ではクリーンなプレーを見せ、ベストのコンディションではない中でも、90分をしっかりやり切れる経験やクレーバーさも備えているのではないでしょうか。

そんな彼らをサポートした日本人選手たち。連戦の中で、一緒にトレーニングできる時間は非常に限られている中で、ほぼぶっつけ本番という状況でも必死にプレーしました。ゴールを守った佐々木選手は「エメルソンは日本語がわからないし、自分なりにポルトガル語を覚えて、コーチングしようとしました」。またキャプテンマークを巻いた川口選手は「ペドロとアンジェロッティはリーグ戦に少し出場していたので、ある程度特徴をわかってきたが、ドッジとエメルソンとはぶっつけ本番のゲームだったので特徴とかを自分たちが把握できていなかったし、逆に自分たちの特徴もわかっていないと思うのですり合わせていきたい」。

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今日メンバーに入らなかった選手たちも、新しい選手たちがどんなプレーをするのか、今日の試合を深く見ていたことでしょう。相手を知り、自分を知ってもらうことで、お互いの良いところを引き出しあって、チームを強くしていく。リーグ戦では目下3連勝、連動したいい守備から得点を奪い、最後までハードワークを続けて守り切るという戦いができつつあります。ここにブラジル人選手たちの力をうまく噛み合わせて、より競争力のあるチームを目指していく、その一歩になる試合でした。簡単にうまくはいかないかもしれませんが、期待を込めて見守って応援いただけたらと思います。今日は平日ナイトゲーム、アウェイ戦に500人近いサポーターの皆さんが駆け付けてくださいました。勝利をお届けできず申し訳ありません。今日いただいた拍手を力に変えて、まずは土曜の仙台戦に向かっていきます。