2010年9月 5日

6分の1

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担当:河原 正明

 2007年以来、久しぶりの日立台開催となった天皇杯。急な会場変更で皆様にはご迷惑をお掛けしました。9月に入ったとは言え、真夏のような酷暑の中、中1日で戦う相手を迎えての一戦。プロチームとしては絶対に負けてはいけない試合でした。
 
 立ち上がりは初戦を突破した勢いと若さで迫る大学生の攻撃を受けるシーンもありましたが、25分にレアンドロ選手のCKキックからプロとの体格差を見せ付けるセットプレーで先制すると、さらにレアンドロ攻撃のギアが一段上がります。加えて「前半からうまくいっていた(ネルシーニョ監督)」というサイドチェンジも有効になり、左SBの橋本選手と右SBの小林選手からのクロスを多用して相手を攻め立てます。

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 するとまもなく工藤選手が「どうしても欲しかった」公式戦7試合ぶりの1点を決めると、続けて林選手がPK奪取。これをレアンドロ選手がキッチリ決めると、相手CBも退場したこともありレイソルが主導権を握ります。さらに続けて5分後に林選手が得意の左足で、公式戦4試合連続となるゴールを決めて14分間で4点を奪う猛攻!前半で勝負あり、の試合展開でした。

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 後半の立ち上がり6分には、林選手からレアンドロ選手にお返しのパス、これをワンタッチで決めて5?0と大量リードに。指揮官は、「後半は相手も必死に向かってくる中、(点差もあり)ペースを押さえて選手を休ませたかった」と2トップの工藤選手、林選手を交代、ホジェル選手に、順大出身の田中選手を投入します。

 5?0になってからの出場、それでも「自分が出たら得点を奪うことだけしか考えていなかった」田中選手。試合前日には、「プロなので、4?0か5?0、いや6?0で勝たないと」と話していましたが、その6点目はゴール前で冷静にトラップして、相手GKをニアに誘ってからのファーへのコントロールショット。対峙するGKは昨年まで何度もシュート練習に付き合ってもらった後輩だけに、「狙い通りでした」。

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 試合結果について、「先輩としてはホッとしたけど、気持ちは複雑でした。ムラさんともアップしながら『少し切ない』って話して。やっぱり二人とも順大が好きなんだと確認しました」と母校愛もチラリと。後輩たちには「前半20分過ぎまでは大学生らしい切換えとスピードあるいいサッカーをしていたと思います。特にパスの選択が良かったところとかは、日頃トレーニングの成果だと思うし、成長を感じました。また、最後まであきらめない順大らしさも見せられたと思います」と労いの言葉をかけていました。
 試合後は、村上選手と二人してチーム関係者や観客、もちろん後輩たちとの元へ。長い時間話し込んでいましたが、卒業して母校と現役のプロ選手として対決できる機会はそうそう多くないはず。後輩たちの思いも受けて頂点目指しての戦いも続きます。

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 さて、今日が誕生日だったのは栗澤選手。試合の日が誕生日だったのは「今まで記憶に無い」そうですが、今日は試合後にスタジアムからハッピーバースデーコールをしてもらい、仲間からは派手に水をかけられてお祝いをされていました。それにしてもパク選手のクーラーボックスごと投げる荒業にはビックリ!ヒョンは「意外とコレ重いネー」と笑っていましたが、まともに当たったらケガしますから!やるならしっかりと栗澤選手を押さえておかないと(苦笑)。

 「6回勝てば優勝。タイトルを獲れば、ACLなど国際大会にも出場できる。狙っていく」との指揮官の宣言通りに、まずは6回のうち1勝を上げました。次戦は10月11日(月・祝)に神戸との一戦になります。昨年の同大会、神戸に敗れたレイソル。会場も同じホムスタで、雪辱するチャンスが巡って来ました!
 しかし、チームは明日からリーグ戦に向けて切り換えていきます。我々の第一の目標であるJ1復帰に向けて、大事なのはホームで富山戦に勝つこと。今日で日立台で勝ちきれなかった悪い流れも断ち切り、いい流れで土曜日を迎えられそうです。まだチケットは残っています。ぜひ皆さんの周りの方もお誘いいただきぜひ多くのサポーターの皆さんにスタジアムでご声援いただきたいと思います。今日も応援ありがとうございました!