ツースリー
担当:大重正人
レイソルの歴史に間違いなく印象深く残る試合となった天皇杯グランパス戦。「まだ終わったことを受け入れられない」という工藤選手の言葉が、私たちレイソルに関わるすべての人の気持ちを代弁していました。12月3日の浦和戦から、FCWC4試合、そして天皇杯と、6試合を戦った12月の19日間。本当に休むことなく、目の前の試合だけに全霊を懸けて、ただまっしぐらに駆け抜けた19日間。成長と充実、これ以上ない経験と財産を手に入れた時間でした。
あれから2日。今日は文字通りレイソルの2011シーズン最後の日となりました。10時半から行われた解団式。ネルシーニョ監督のあいさつ。まず監督はある方向を指さしました。
そして選手たちに語りかけました。
「これが我々のシンボルだ」
「またこれを獲りにいこう!それが我々の目的だ。今年の選手、スタッフ、フロンと、みんな1人1人に心からお礼を言いたい。このみんなと成長し、一緒に優勝できたことを誇りに思う。ただ、レイソルのユニフォームの重み、威厳、プライドはこれまでとは比べ物にならないほど重いものになる。ただ周りからはより期待されるだろう。だからもっと成長しないといけない。勝利の文化を築いていく力が俺達にはある。来年もタイトルを目指すためにまた毎日、しっかり準備をしていこう」。選手・スタッフをまず労い、そして来年への勝利への意欲、強い意志を持ち続けることを説きます。
今季限りでチームを離れる選手・スタッフからのあいさつもありました。今春にチームに加わった岩城トレーナーは「私の人生の中で、すごく大きな1年になりました。この先もずっとレイソルを応援しています」と心に響く言葉を贈ってくれました。
そして残念ながらパク選手は不在でしたが、藏川選手です。「2年続けてのあいさつで、この場はもう慣れたもんですが...」という第一声。室内は笑いに包まれます。実は仲間に余計な心配をかけたくない、湿っぽい雰囲気にしたくない、というクラらしい照れ隠しだったかもしれません。「今年もう1年レイソルでやらせてもらえて、タイトルを獲れて、Jリーグアウォーズにみんなで行けた。このチームでやれて本当に良かったです。人生の宝物になりました。これからもう少し現役でやりたいと思っています。6年間ありがとうございました!」
今日は12月23日。あの激闘が突然終わって、偶然にも背番号と同じ日付に、この日を迎えたのも不思議な縁でした。まだまだやれるでしょう!だって「永遠の若手」ですから。みんなあなたのことを心から愛していました。ありがとう、クラ!!
オフシーズンの過ごし方、自主トレのミーティングを終えた選手たちはスタジアムへのピッチへ。もうレイソル冬の伝統的行事、風物詩になりつつある「ミニゲーム」で最後のトレーニングを行いました。キーパーグローブを付けて張り切っていたキタジとニーヤンがチーム決めをして、赤と黄色に分かれます。そしてGKあらためMCキリハタの名調子は今年も健在。「顔に自信がないのか、クリサワ、ネックウォーマーで顔を隠しています」「うぉっとネルシーニョがキープ、やはり誰も近づけません」。おそらく1000人以上詰めかけたサポーター皆さんを次々と爆笑の渦中に巻き込んでいきます。
なんとかクラをヒーローにしたいという黄色チームの思いが叶い、クラがファインゴールを連発!しかしあまりに点差が開いたため、MCキリが「次決めたらVゴール!!」と勝手にルール変更。そこで赤チーム橋本選手のすばらしいヘディングゴール!赤チームが勝利の雄たけびを上げている最中、しかしレフェリーは試合を止めず、逆に黄色チームがボールを運んで、無人のゴールへクラがゴールゲット。
同じく勝利の輪ができますが、赤チームも返す刀、ルール無視の攻撃に。それにいち早く気づいたネルシーニョ、誰よりも素早い切り替えで猛ダッシュ!普段からあれだけ「キリカエ、キリカエ!」と連呼していますが、まさに有言実行。この動きを実践されると選手たちは従うしかないでしょう。私的にはそれが「今日イチ」でした(笑)。その後は本当にVゴールに。もしかしたら両チームともクラに決めさせたい一心だったかもしれませんが、チャンスは訪れず。「もう誰か決めていいよ?」とクラも嘆くほどの延長戦に。その他の名シーンは、のちほどアップするフォトギャラリーでお楽しみください。
試合後には、J1優勝パネルの前で記念撮影。そしてなぜかクラブハウスにずっと飾られたいた「紙製」の優勝シャーレレプリカをキタジが掲げ、サポーター皆さんと一緒に優勝の喜びを思い返します。送り出すクラには全選手のサイン入りユニフォームをプレゼント。「みなさん湿っぽくならないでください!はい、去年のもありま?す」と宮本マネ。スタンドはまた温かな笑いに包まれます。「手づくり」という言葉がぴったりのセレモニー。多くのサポーター皆様に楽しんでいただけたと思います。多くのご来場、本当にありがとうございました。
ひとまずチームはオフに入ります。監督以下、ブラジリアンも近々故郷に飛びます。来季の始動は例年よりも遅い1月下旬となります。広報をはじめフロントは29日が仕事納めとなります。それまで移籍などのニュースがありましたら、またお知らせいたします。広報日記も随時の更新とさせていただきます。長いようであっという間だった2011年。本当に御声援ありがとうございました!また一緒に歩んでいきましょう?