デジャヴー
担当:大重正人
2008年の村上選手以来、出ていなかったハットトリッカーが、今年2人も誕生するなんて、本当にビックリ、最高に嬉しい!!工藤壮人選手が、レイソル史上10人目、通算11回目となるハットトリックを達成いたしました。今日は前半から両チームがカウンターを出し合う、非常にアップテンポなスタートに。応援されるサポーター皆様にとっては、シュートチャンスが多く、興奮もあり、心配もあり、本当にエキサイティングな展開でした。
しかし激しい守備からのカウンターは、レイソルが一番得意とするパターンです。守備陣のカットから、レアンドロ選手を経由し、フィニッシャーへ。「澤さんがよく動いて、相手をひきつけてくれましたから」と、工藤選手が左サイドのスペースへタイミング良く動き出すと、そこへレアンドロから必殺のスルーパス。まるでデジャブーを見るように、2本とも本当に同じような展開から、絶好の決定機を左足で勝負強くしとめました。
そして後半開始早々にもチャンスが。那須選手からのパスに飛び出したのは、レアンドロ。ライン際まで必死に追いかけての折り返し、ニアで澤選手が潰れながら、最後に混戦から工藤選手が大記録達成となる3ゴール目。これまた、清水戦、G大阪戦から3度目とデジャブーとなるような、右サイドのすばらしい崩しでした。そして澤選手のゴールも「新潟戦思い出しました」という再現のような落ち着き払ったナイスゴールでした。
「これはもちろん僕だけのゴールじゃないし、澤さん、ニ―ヤン、那須さんをはじめ、みんなのハードワークがあったから。連戦でコンディションが厳しい中でも、チーム一丸となって戦えた。チームの全員に感謝しています。でも獲り続けないと、このポジションはありませんから」。ハットトリックにも、今季の目標でキャリアハイの10ゴールクリアにも「まだ達成感はありません」。本当に抜け目ない、貪欲で、勝負強いストライカーに、今まさに覚醒中かもしれません。
「足がつってました。交代枠がなくなる前に変わろうと思って」。ミックスゾーンに現れた大谷選手は、そんな冗談で笑わせました。今日は栗澤選手とのダブルボランチ、本当に効いていました。「今日は自分たちのところでボールが奪えた。前線の選手がコースを絞ってくれて、クリさんがアタックにいけた。自分がバラと交代した後も変わりなかったし、チームがいい時の形が続いていた」。最初からカウンターの応酬で、攻守の切り替え、ポジショニングが非常に難しかったと思います。そんな中正確な判断力と、豊富な運動量で中盤の争いで上回ったからこその快勝でした。
GKスゲやセンターバックの身を呈した守備、サイドバックの果敢な攻め上がり、ジョルジは暑さを味方に付けてさらにキレが増し、攻守一体となったこれぞレイソルという強さを見せられました。『今日のゲームの前に選手たちと、我々の目的と責任について、「上位をキープしなければならない」と話しました。彼らもその気持ちを強く持ってゲームに臨んだということが、立ち上がりからわかりました。今日の勝利は、全ての角度から見ても納得のいく勝利だったと思います』。ネルシーニョ監督の言葉がすべてを物語っています。今日はサポーター皆さんにもこれ以上ない勝利をお届けできたことでしょう。さあ夏本番、最高のシーズンに!!