ドイツから"やってきた!"
担当:大重正人
いよいよ明日、天皇杯の準々決勝、大宮アルディージャ戦を迎えます。いつもより1日長くトレーニングを積んできた今週。そのラストは冷たい氷雨に見舞われてしまいましたが、フットバレーでの最終調整は、選手たちから熱気がぷんぷん発せられていました。その熱気の源、それはやはりタイトル、そしてACLにほかなりません。ネルシーニョ監督は「今のレイソルは天皇杯へのモチベーションが非常に高い。選手たちの表情、トレーニングの様子からもその雰囲気がすごく感じられる。我々の目標である天皇杯のタイトル、そしてACLへ行くこと。彼らが明日表現してくれると期待している」と報道陣に語ります。
準備はそれだけはありません。天皇杯にはPK戦がありますから。去年の4回戦、11人目のGK菅野選手まで順番が回る、文字通りの死闘でした。レアンドロ選手が出場停止のいま、レイソルのエースPKキッカーはもちろんこの人、ジョルジワグネル!
そして菅野選手も雨の中、すばらしい反応と集中力を見せていました。もちろん90分で勝つことが最大の目標ですが、どんな展開になっても準決勝へ進むための準備を怠っていません。
そんな中、「こんな選手いたっけ?」という後ろ姿。でも見覚えがある。。。
まさか、と思い、向こう正面に回ったところ、、、
やっぱりいました!サカイです!!酒井宏樹選手が、移籍前とまったく変わらぬ様子、毎日ここでトレーニングしたかのように普通にチームに混じっていました(笑)。「帰って来たばかりなのに、こんなにふうに自分を受け入れてくれるチームの色がすごく好きだし、変わっていないですね。帰るところがあるのは本当に嬉しいですね」と、サカイらしい目を細めた笑顔がこぼれます。
「あっ、でもクラブハウス(トレーニングハウス)、すっごく変わりましたね。ただドイツでも広報日記やアカデミーブログを見ているし、レイソルの情報はちゃんとチェックしてますよ?」と嬉しいことも言ってくれます。7月の発表からロンドン五輪、そしてハノーバーと慌ただしい移籍になりました。「最初のキャンプに参加できなかったから、難しいところもありましたが、クラブは長い目で見てくれているし、チャンスも増えてきた。今度は最初からキャンプに参加できますから」とウインターブレイク明けの巻き返しを誓います。半年のドイツ生活で人間的にも一回り成長したのではないでしょうか。
もちろん、お昼はピアノで談笑。大型テレビにはJリーグをはじめ、いつもサッカーの映像が流れているのですが、ちょうどハノーバーが出場しているヨーロッパリーグのハイライトが。「ほら、ボクあそこにいます!」。ヨーロッパの国際大会に出ているサカイが、すぐそばのテーブルで試合を振り返っているなんて、本当に不思議な感じでした...。グループリーグの最終戦、首位を争っていたレバンテ戦。セットプレーのピンチでサカイが吹っ飛ばされて失点。「みんな190cm以上で...」と本当に大変な舞台で戦っていることを実感させられます。幸いにもハノーバーは予選1位で通過してベスト32。アンジ(ロシア)とのトーナメント1回戦は2月14日、21日にホーム&アウェイで行われます。
「ネルシーニョ監督にあいさつしたら、1月1日まで行く!と言ってました。リーグ戦でACLを決められなかったので、天皇杯で何とかACLに行ってほしい。国立に応援に行きたいですね!」とエールを贈ってくれました。
今日はサポーターの方も、サカイがいてビックリされたことでしょう。そして、ものすごいラッキーでしたね!移籍前に、ものすごいファンサービスの列ができたことを思い出します。今日もあの夏と変わらず、できるだけ多くの方とふれあっていたサカイ。この日立台でサポーターからパワーをもらい、地元柏でしっかり休養して、2013年は世界の舞台でもっともっと『やってやれ!!』。そしてレイソル戦士も、明日13時、熊谷で『やってやれ!!』