2019年7月 8日

甲府戦

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担当:大重正人

リーグ戦3連勝、上位チームの中で勝ち点3を獲ったのはレイソルと京都だけ。この2チームが順位を挙げ、首位山形との勝ち点差を3ポイントに詰め、レイソルは3位、京都が2位と順位表に大きな動きを起こしました。

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「前半に3点か4点獲っていてもおかしくなかった」とクリスティアーノ選手は反省も込めてそう試合を振り返りましたが、それぐらい立ち上がりからレイソルの攻守が機能していました。甲府が「5-4」のブロックを敷いてきたことで、レイソルは比較的スムーズなビルドアップが可能になりました。しかしそれだけでは相手の堅い守備を崩すことはできません。

ボールと人が本当によく動いていました。相手の裏へ抜けるランニング、一方で相手の間でも巧みにポジションをとります。そんな前線の動きをバックコート陣が見逃さず、フィードとグラウンダーをバランスよく供給。左サイド、中央、右サイド、空中戦、地上戦、偏りなく、多彩な攻撃で相手を揺さぶりました。その中心、今日の勝利の立役者のひとりが江坂選手に間違いないでしょう。

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例えばクリスティアーノ選手の1点目。中盤に降りてくさびのパスをヒールでフリック。非常にテクニカルなプレーのあとは、そこでプレーを終えることなく前線のスペースへ飛び出します。オルンガ選手をマークしていたDFの気を引き付け、ミカ→クリスのすばらしいゴールの起点となりました。

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3点目は、間違いなくDAZN週間ベストゴールに選ばれるでしょう、どちらが利き足か分からないほどの精度の高い左足のボレーシュート。2-0の前半から、後半立ち上がりすぐに1点を返され、正直不穏な空気になりかけたところでの、チームに再び安心感をもたらすゴールでした。そして4点目のダメ押し弾、試合を決定づけるゴールも背後のスペースへしっかり走り出し、1対1の決定機を逃しませんでした。

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もちろんヒーローの一人は江坂選手ですが、ほかの選手たちの力と組み合わさっての勝利です。我々にとって脅威だったウタカ選手を鎌田選手が懸命に封じました。GK中村航輔選手のさも当たり前かのようにビッグセーブもありました。後半の失点は当然反省として口にしていましたが、0-0が続いた前半で相手に先行を許さず試合を組み立てた守備陣の働きあっての勝利だったと思います。

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オルンガ選手、今週ケニア代表としてアフリカネーションズカップを戦っていました。残念ながらグループ敗退となりましたが、母国に帰らず、レイソルのために遠くエジプトから戻ってきてくれました。長時間のフライト、時差に「Sleepyだよ」とさすがに疲労は隠せませんでしたが、金曜土曜とチームの練習をしっかりこなし、そして今日は先発フル出場、1得点2アシストの活躍。「最後まであきらめないのがストライカーだよ」。ボールロストしそうになりながら最後までボールを追い、長いリーチをいかしての今季7得点目でした。

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改めて、前半戦21試合を終えて、首位と3ポイント差の3位。選手たちがよく言うのは「シーズンが終わったときにどこにいるか。シーズンが終わったときに上にいればいい」。まだ何も成し遂げてはいない初夏ではありますが、ここから始まる本格的な酷暑と、2度目の対戦でいかに相手を研究して封じ込めるか、後半戦の大きなキーポイントになります。本当の闘いはまだまだこれからです。