2021年6月 9日

天皇杯栃木シティ戦

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担当:大重正人

レイソルにとって2年ぶりの天皇杯。栃木シティFCを迎えて、3-0の勝利。4月24日のJ1徳島戦以来、公式戦9試合ぶりの勝利となりました。今日はFC東京やF・マリノスが敗れ、フロンターレも終了間際に追いついてのPK勝ち。カテゴリーは違えどピッチに立てば11人対11人の勝負で、勝つことの難しさ、大変さを改めて感じる今です。

まず、昨日の日記でも触れた、元レイソルの大島嵩弘選手が栃木の一員として先発フル出場、この日立台で元気な姿を見せてくれたことは本当に嬉しいことでした。挨拶でしか言葉は交わせませんでしたが、幼さも残した十代の頃から10年以上たち、多くの経験を積んで精悍な青年に成長していました。ただビルドアップで、開いた身体を巻き込むようにして近くのボランチへつけるパス、フォームは昔と変わらずで、まだまだ現役を長く続けてほしいというエールを贈りたいと思います!

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試合を終えたネルシーニョ監督は「序盤から選手たちがハードワークしながら戦えていたし、自分たちのペース、テンポで良い守備からプラン通りに攻撃に繋げるという一つのサイクルができていたと思う。特に前半、選手たちは、こちらが考えていたプランを実行しようと、しっかりと意識してやってくれていたので、守備からいい形でボールを奪ってからのカウンターを再三、作れていた」と振り返りました。

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先制点は前半19分、右サイドで起点を作り、抜け出した神谷選手からのプレゼントパスをクリスが流し込んで1点目。相手を自陣に押し込んで厚みのある攻撃を続けながら、35分には左サイドから上がってきた三丸選手が思い切り左足を一閃。相手DFがクリアできず、ゴールにすいこまれて2点目。後半に入ると、レイソルは好機を作りながらなかなかネットを揺らせず、逆に栃木シティの高い位置からのアグレッシブなプレスやしっかりとボールをつないでくる攻撃を受け、突き放すことができません。アディショナルタイムにアンジェロッティ選手が1対1を沈めて、決着をつけるゴールになりました。

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「再三決定機を作っていたのにも関わらずそこを逃してしまったことによって、どのタイミングで相手に1点をやられていてもおかしくない状況だった。そこで1点を許していたらどうなっていたかわからない」と監督から反省の弁もあり、ここはチームとして決定機を仕留めるというところの課題やこだわりは持ちづけなければいけない反省点のひとつとなりました。一方で「今日の一勝というのは自信を取り戻す一つのきっかけとなる試合だったと思う。 何より今日の収穫というのは、結果もそうだが、選手たちがしっかりと戦う姿勢や勝利への執念を見せてくれた。天皇杯は簡単な大会ではないが、我々としては一戦一戦、チームとして戦っていく姿勢を貫いていきたいと思う」と今日の選手たちを称え、次のリーグ戦に向けての意気込みを語りました。

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もちろん久々に勝てたことは今のレイソルにとって大きなことですし、もうひとつ、高橋祐治選手が先発フル出場勝利で復帰戦を飾ったことは今日の一番の収穫でしょう。試合後のヒーローインタビューの壇上にも立ってもらいましたが、この日一番の大拍手が祐治に贈られました。「前半は良い入りができたので、良い感覚で不安なくできた。後半はやはり少しだけきつくなってきたので、もう少しビルドアップの部分など、追いつかせられるようにしたい。天皇杯は負けると終わりなので、試合に出た選手が責任を持ってやれたのでよかった。この勝ちをリーグ戦に繋げていきたいです」。

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昨年8月29日の鹿島戦で膝の重傷を負い、以来約9か月。「怪我をしたときに、本当にたくさんの人から温かい言葉を貰って、それが励みになってリハビリを頑張りました」。シーズンオフの期間、そしてキャンプ。チームメイトとは別の時間でリハビリに励む日が続き「本当に地道なトレーニングばかりで、苦しい時期もあった。キャンプに行ってもみんなとは別行動で、すごく孤独な10カ月だった」と胸の内を明かしてくれました。それでも、同じくリハビリ中の戸嶋選手がずっと一緒で、トレーニングでは務めて2人が明るく前向きに取り組んでいる姿には、逆にこちらが元気をもらっていました。「祥郎がいたのですごく頑張れたなと思う。サチも今リハビリを頑張っています。チーム全体で盛り上げて、どんどん上を目指していきたい」。

今日はキャプテンマークを左腕に巻き、試合中から、祐治の声が枯れていました。数日前のトレーニングからずっと枯れていました。練習中から大きな声を出して、味方を動かし、苦しい状況のチームを盛り上げようと必死でした。会見後「喉も鍛えないとダメですねー」と軽い冗談でこちらを笑わせてくれながら、帰路につきました。久々の復帰戦でフル出場、今夜はしっかり身体を休めて、ご家族と喜びを分かち合ってください。ありがとう、そして本当にお疲れ様でした!

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