なにかできること
担当:桜林 舞
昨日のG大阪戦を終えて、本日チームが柏に帰ってきました。試合出場組は、クールダウン。その他のメンバーは、ボール回しにミニゲーム。明後日の大宮戦に備え、軽めの調整を行いました。
さわやかな秋晴れ。
風は涼しく、気候としては一番過ごしやすい時期かもしれません。
練習グラウンド沿いの土手を歩いていると、ふっと甘く強い芳香が鼻をくすぐりました。
きょろきょろ脇に目をやると、金木犀が薄黄色の花を咲かせていました。
「ああ、こんなところに金木犀の木があったんだ」と秋の深まりを感じさせます。
10試合未勝利。
ガンバ戦は、前半「これぞレイソル!」という試合運びが出来ていただけに、先制点を奪われ、警告でのPK献上と2失点目。2点ビハインドで折り返した後半を10人で戦う展開になってしまったことは非常に悔しい結果でした。
「サブでもスタメンでも、同じモチベーションで試合に臨みます」。
そう北嶋選手が語っていたことを思い出します。
「僕も若いころは『なんでスタメンに入れないの!』と憤りを感じていた時期もありましたが、それって自分が一番疲れちゃうでしょ。そうやってイライラしても、なんにもいいことないし。だから今は、『スタメンで出たい』という気持ちはいつも持っているけれど、サブでも、サブに入っていなくてもチームの一員として戦っているという点で、一定のモチベーションで試合に、サッカーに向き合っています」。
それはレイソルをサポートすることにも、応用できる姿勢なのだと思います。
「『なんで勝てないの!』と憤りを感じても、、自分が一番疲れてしまう。イライラしても、なんにもいいことはない。それならば、レイソルのスタッフとして、サポーターとして、12番目の選手として戦っているという点で、勝敗に関わらず、同じモチベーションで試合に臨んだ方がいい」。
昨日のG大阪戦終了後に「自分たちになにができるか」という話をしていました。
私たちは、悔しくても、憤りを感じても、悩んでも、監督になれるわけではなく、コーチになれるわけではなく、もちろん選手になれるわけではない。
フロントスタッフとして、運営や育成や企画や営業や経理や総務や管理などそれぞれの立場によって、それぞれができる日常の取り組みがあるのではないかと。
たとえば広報の立場からは「気持ちを込めて広報日記を綴る」とか、「選手の状態を考慮して、ファンサービスや取材の調整をする」とか、「重苦しくない雰囲気でチームに接する」など、本当に些細な、微々たるものですが、それでもいつも以上に気遣える日常の取り組みがまだまだあるはずではないかと。
9月27日に国立で行われた川崎戦の試合の後、報道資料入れには、サポーターの方からいただいたものなのでしょう、チームカラーである黄色と黒の千羽鶴がありました。いてもたってもいられず、祈りをこめて、一羽一羽おってくださったのでしょう。1本1本丁寧に紐通しされた鶴は、壁にかけられるように金色の輪が付いており、その細やかな仕事に胸がぐっとくる思いでした。
日立台のホームロッカールームには、J2の時のものかJ1に昇格した時のものか、今までいただいた千羽鶴が、選手たちがピッチに入場する際使用するドアの左側に、飾られています。色とりどりの千羽鶴や「翔」と描かれた暖簾のような千羽鶴。サポーターの祈りが凝縮されたその一角に、新たな祈りを加えさせていただきました。
怒ることも、
悲観することも、
落胆することも、
悔しがることも、
下を向くこともできる。
でも、
そうしても、
なにもいいことはない。
信じて、
祈って、
激励して、
胸を張って、
一丸となって、
上を向こう。
なにかできること。
始めてみませんか。