2013年10月16日

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担当:大重正人

9試合ぶりの勝利、やはり簡単ではありませんでした。一発勝負の天皇杯、守備が堅く安定しているファジアーノ相手に、前半で先制できる展開にならなければ、厳しい試合になることは想像できました。16対4というシュート数が表すように、レイソルが優勢だったことは間違いありませんが、決定的なシーンは多くはありませんでした。影山監督が「延長になってタフなゲームになれば、自分たちの方が走れるんじゃないかと思っていた」という思惑どおりになりそうだったギリギリのところで底力を見せ、レイソルはなんとか寄り切ることができました。

後半から投入された山中亮輔選手が、停滞していた攻撃を活性化。「自分の持ち味をどんどん出して、仕掛けていこうと思いました」という思い切りの良さが輝いていました。大谷選手は「ヤマにボールを集めようと思ったけど、もっと集めてもよかった」、工藤選手は「あえてサポートせず、ヤマが1対1で自由にしかけられるように。自分たちはゴール前のポジション取りに集中できた」という先輩たちの賞賛の言葉通り、それまでの仕掛けが積み重なって、最後の最後にPK獲得の原動力となりました。アジア大会のU-20代表を辞退しながら、レイソルでの出場の機会も得られない日々。その思いをぶつけるかのように、左サイドをけれんみなく駆け抜けました。

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戦前から注目していた、仙石廉選手が日立台に帰ってきました。久しぶりの先発抜擢に応えるかのように、「故郷」で勇躍。試合前には工藤選手と「レイソル戦に合わせて来たなって言ったら、『そんなことないよ』って笑ってました」とつかの間の再会を少しだけ楽しんだそうですが、試合になれば一変。

彼の最大のストロングポイントである長短のパスと展開力はもちろん、守備でも奮闘。工藤選手と激しく競り合ったり、U-18のボランチ直系先輩の大谷選手に後ろから激しいスライディングタックルを見舞いイエローカードをもらうなど、激しく「闘って」いました。サポーターの皆さんも、この試合で一番強く印象に残ったシーンだったはずです。「ピッチで一緒にプレーできる喜び、とても楽しかった。こういう機会が増えるよう、お互いの場所で高めていきたい」。クドーの思いが、また叶う日がきっと来ることでしょう。

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この勝利で、ベスト16に進出しました。来る20日の日曜日には、ベスト16抽選会が行われ、18時からNHK-BS1で生放送もあります。天皇杯連覇とACL出場まで、あと4試合。どんな相手が待ち受けようとも、一歩ずつ一試合ずつ戦っていきましよう!大きく天候が荒れた一日にもかかわらず、日立台で応援いただいた皆様、本当にありがとうございました。