2007年1月23日

ワシにしかできんじゃろ2007

Check

このエントリーをはてなブックマークに追加

本日の担当:横井孝佳

柏レイソルの2007年は、本日が元旦でございます。
チームトレーニングが今日から始まったからなのですが、先週から合同練習が始まって実質的には始動していたため、「既に始まっていた」感が強いです。しかし先週は姿を見せなかった選手がトレーニングに参加し、今季のメンバー(1月22日現在)が揃ったところを見ると、やはりフレッシュな気分になりますね。今季もスタートするんだなあ、と。

今日は朝一番で結団式。選手、スタッフ、われわれフロントの職員が参加し、それぞれが自己紹介と今季の決意などを話しました。このメンバーで戦っていくんだ、という思いを強くしましたね。
そして終了後、集合写真を撮影。写真は明日、WEB会員レイソル写真館にアップします。今年はメインスタンドが改装中のため(屋根の塗装&ハト対策の工事)、ホーム側ゴール裏をバックにしてみました。ピーカンだと逆光になってしまいますが、今日は曇であったため、背景の良さを考えてこのような構図にした次第。

集合写真の次は個人顔写真。ついでにイヤーブックのアンケート記入とモバイルレイソルの動画メッセージ収録もやっちゃいました。選手がみんな協力的だったおかげで、一気に片付きました。今後モバイルレイソルやイヤーブックで披露していきますので、どうぞお楽しみに。

そして午後2時、今季初の全体練習。リハビリ中の北嶋選手や柳澤選手(自主トレで軽い捻挫)らもいったんグラウンドに出て、石さんの訓示に耳を傾けました。後で石さんに聞いたら、「まだまだコンディションにバラつきがあるから、出来るところまでで、無理はしないように」という話をしたそうです。

フォトギャラにも記しましたが、フランサ選手のコンディションの良さには目を見張りました。ミニゲームでもガンガン走り、魔法のトラップも炸裂し、シュートを放つ。実際にゴールも決めていました。オフの期間、よほど走りこんだんでしょうね。一昨日に竹本GMが披露したエピソード(1年間戦えるコンディションを作りケガを防止するために、下半身の筋トレに取り組むという話)が頷けました。

練習初日とあって、大勢のメディア関係者が取材に来ていました。石さんが彼らに語っていた話が印象的でした。
「今年優勝せい、と言われたら選手全員入れ替えないといけない。でも、今24歳以下の選手たちが、去年すごく可能性が出てきたんじゃよね。鈴木達也、李忠成、大谷、小林亮、近藤、石川、祐三、実とかね。3年経ったら、鈴木達也は27歳、いちばんいいときなんじゃよね。
今年は厳しいよ。苦しいし、勝てない時期もあるじゃろう。でも今年は、未来のレイソルの土台をつくっていきたい。若手に経験を積ませて、チームのベースをつくっていきたい。3年後にはJ1で優勝争いできるように。
勝てないと叩かれる。でも、ベースはきっちりつくる。それは、ワシにしかできんじゃろ!」

出た、『ワシにしかできんじゃろ』。このフレーズ、昨年も何度も聞きました。
昨年のそれは、選手を鍛えつつ結果も求め、1年で昇格する、という命題に対して用いられていました。しかし2007年バージョンの『ワシにしかできんじゃろ』は、結果を求める周囲の圧力にも耐え、優勝争いできるベースをつくり上げることを指しているのですね。

言葉だけを見ると不遜な態度とも受け取られかねませんが、これは石さんの自信と自負心、責任感の表れなのです。自分が成し遂げようとしている仕事への誇り、といった意味も含まれているかもしれません。実際、かつて石さんがベースをつくったフロンターレも、昨年優勝争いしましたしね。説得力があります。

もちろん、いついかなるときも勝利を目指すのは大前提。しかし「勝つこと」だけを求めるならば、もっとやりようがある。他のチームで実績のある選手を、多少無理をしてでも大勢連れてきて、彼らを使っていけばいい。
「でもよ、30歳くらいのベテランをいっぱいとって、チームが強くなって、それで数年後に彼らが引退したら、そのチームには何が残るの?」
“若手を鍛え上げてベースをつくる”、それは石さんの指導者としての信念なのです。

数年後、若い彼らが中堅となってチームを引っ張り、時には青いユニフォームなんかも着ちゃったりして。そんなシーンを想像するだけでワクワクしませんか。

私は石さんの考えに全面的に賛成です。クラブもそうです。皆さんはいかがですか?