新潟戦
担当:大重正人
試合前のあいさつからコイントスを終えた大谷キャプテンが指で合図するのが見えました。エンドが入れ替わりました。風向きの強弱などよっぽどのことがないと変わることはないのですが、やはりちょっと違和感のある立ち上がりでした。ただキックオフから迫力十分の攻撃、セットプレーのチャンスで押し込めたのは、「突き進め柏」の大合唱があってこそのことだったと思いますし、相手を飲み込むような強烈な迫力でした。
そして何より、数的不利となって守勢を強いられた後半を無失点で守り切れたのは、背中からレイソルイエローの支え、後押しがあったからこそだと心から思います。エンドが入れ替わったことは結果的には不幸中の幸いというか、苦境に立たされた今日のレイソルイレブンにとってプラスになったのは間違いないでしょう。
そして下平監督も「5バックにする守備的な戦い方もあったが、最後までファイティングポーズを取った形で戦うことを選んだ」と、伊東、クリス、ハモンというトリデンテを残し、10人でも攻撃的な姿勢を忘れませんでした。勝ち点3を獲れなかったのは痛手ですが、それでも鹿島戦やセレッソ戦のような勝ち点0ではなく「勝ち点1」の試合にできたことは収穫であり成長だととらえたいと思います。足をつらせる選手が出た相手に対し、レイソルは数的不利を感じさせない走りの量や質でしたし、粘り強く辛抱強くゴールをよくぞ守り切った戦いぶりでした。
クリスが中谷選手の受けたイエローカードの基準に触れ、また自身が何度も何度も繰り返しファウルを受けながら警告が出ず、納得いかない様子も、レイソル側の人間からすれば当然理解できるものです。でもそんなクリスのエネルギーが仲間に伝わり、日立台のサポーターの闘志もかきたててくれます。前半終了間際、CKからの大谷選手のゴール。このまま終わってたまるかという日立台の一体感や気迫、パワーでねじ込んだような得点でした。
首位鹿島が2位セレッソとの首位攻防戦を制し、また2ポイント開いて6ポイント差に。それでも今日の勝ち点1でセレッソを逆転し、順位をひとつ上げています。勝ち点70までは、あと10試合で「24ポイント」という状況です。8勝は簡単ではありませんが、決して不可能は数字ではありませんし、マリノスや川崎、そして鹿島というライバルとの直接対決を残していますから、ひとつひとつの勝利が優勝という目標へ近づいていけます。
代表ウィーク明け、9月9日の浦和レッズ戦、16日のマリノス戦。強敵が続くアウェイマッチですが、関東圏のスタジアムです。今日のような迫力あふれるサポーターの皆さんの力をまたアウェイでも結集してください。心強いサポートを今日もありがとうございました。