ガンバ戦
担当:大重正人
予想していた通りに非常に厳しく、拮抗した試合。そして第三者の目で見ても、非常に良い試合だったと思います。両軍ともに、ボールを丁寧につなごうという意識があるなかで、ランニングを惜しまずスピードあふれるアタックがあり、またボディコンタクトや球際はつねに激しく、攻守の切り替えも早い。常に息のつけないアグレッシブな90分間の激闘でした。
それぞれに流れがある時間帯があり、それを何とか凌ぎながら、前半を終えます。そして後半からレイソルが攻勢をしかけ、何度もチャンスを迎えます。特に伊東選手の右サイドの突破から、最後クリスティアーノ選手が迎えた絶好機。ここもゴールネットを揺らせず、レイソルの優勢が続いたこの時間帯をガンバが防ぎきったら、最後危なくなると思っていた矢先の、後半23分でした。それまで再三繰り返していた縦への仕掛けから一変、中央へと方向転換し、うまくスピードをコントロールしながら相手との間合いをつくって、左足を一閃。
「左足のシュートはずっと練習していました。今年に入ってからの課題で、それを決めることが出来ればもっと攻撃の幅が広がると思っていた、今日は決めることができて良かった」。前節は圧倒的なスピードと突破力から60メートルドリブルシュートを決めましたが、今週は利き足とは逆の左で、見事なコントロールショット。相手DFからすれば縦への速さや突破力だけでも嫌なはずですが、そこにカットインからのシュートが加われば、もう止めようがなくなるでしょう。これを確固たる武器にできれば、もっと違った世界が見えてくるでしょう。2試合続けて本当にすばらしいゴールを見せてくれました。
試合トータルのシュート数でいえば、16対6。特に後半は10対3ですからレイソルが優勢だったことがみてとれますが、その数字よりもピンチだったり相手に支配される時間帯が多くあった印象です。そこをよく耐え凌ぎ、我慢できたことが何よりの勝因です。
DFリーダーの中谷選手は「今日は自分達で握ることのできる時間もあると思っていたけど、ただピッチ状況が悪い分、自分達のミスも多くあると思っていた。そこは割り切ってやれた」と状況に応じたプレーを選択。また前半には小池選手がガンバの遠藤選手に激しくファウル。遠藤選手に対しても臆することなくアタックし、またドリンクボトルを差し出して自分のポジションへ戻っていく様子は、本当に落ち着いているなと頼もしく見えました。またクリスは「攻撃陣ばかりに目が行きがちだが、本当に後ろの選手が踏ん張ってくれている。特にこの2試合、祐介は本当にすばらしいと思う」と仲間を称えています。
一時の8連勝から2連敗。そこからのリスタートで勝ち点3を逃す試合もありましたが、今日は仙台戦の轍を踏むことなく、しっかり勝利。5試合無敗で首位鹿島との4ポイント差を守っています。セレッソが引き分けたことで、さらに上位は混戦です。戦い方の幅をひろげ、若い選手たちが自信を取り戻し、一歩ずつ前進しているように感じられます。来週はホーム日立台で新潟戦。今日も1000人以上の後押しが大きな大きな力となり、強敵を打ち破りました。来週は日立台を黄色一色にして、連勝を伸ばせるよう共に戦ってください!それでは今夜は心地いい眠りについてお休みください。今日も応援ありがとうございました!