2017年8月 8日

康平の分まで

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担当:大重正人

先日の神戸戦で負傷退場した手塚康平選手の容態について、3-1のすばらしい勝利の裏で、サポーターのみなさんが心を痛め、心配されていたことと思います。本日正式にリリースさせていただきましたが、右膝前十字靭帯損傷、右膝外側半月板損傷により全治約8か月の見込みとなりました。担架で運ばれる際に手で顔を覆っているところをみると、軽症ではないと覚悟はしていましたが、やはりこの診断を突き付けられると、ツイッターなどの反応を見ても、周りの私たちでさえこんなに悲しい思いなのですから、余計に本人の胸の内を慮ってしまいます。

ただ、チームドクターによれば、試合翌日に診断結果を伝えると、現実を受け止めて、すぐに治療したいという前向きな様子がうかがえたそうです。そして、もうすでに昨日、手術をおこなっています。現在は入院中で、歩行できるようになるまで1か月程度リハビリを続け、回復してから日立台に帰ってくる予定です。下平監督は「神戸戦が良かっただけに、彼が一番辛いだろうが、チームとしても痛い。ただ、サッカーをやっていればケガはつきものだし、それを乗り越えて、また力強くなって戻ってきてほしい」と言葉を贈りました。

康平は、今年のレイソルにとって、シーズン当初は未知数の戦力でしたが、間違いなく今季一番のサプライズであり、リーグの中を見渡しても最も輝いている若手選手のひとりです。3月15日ルヴァン清水戦のデビュー戦初ゴールを皮切りに、ボランチのポジションをつかみ、得意の左足から繰り出されるパス、フィード、そして強烈なシュートにプレイスキック。「エレガント」という応援歌のフレーズにふさわしい華麗なプレーはもちろん、ボランチとして球際での力強さやファイトも身に付け、大谷選手と共にまさに攻守の要として、欠かせない存在です。

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おそらく人生でもっとも大きな困難に遭っていると思いますが、彼の実直さやサッカーが好きという思いがあれば、きっと地道なリハビリも乗り越えられるでしょうし、彼の人柄をみれば周りの人たちは間違いなく手助けしたい、サポートしたいと自然に思える、そんな人物です。彼がこのJリーグのなかでも高いレベルでプレーできることは、ここまでのシーズンで十二分に実証しました。だからこそ焦らず、じっくりと、そしてしっかりケガを治して、また日立台のピッチに戻ってきてほしいと思います。

明日、日立台で19時からサガン鳥栖戦です。康平のいない中盤ですが、小林選手、細貝選手、栗澤選手と経験を積んだボランチたちがまだまだ控えています。鳥栖らしいハイボールを駆使した攻撃だけでなく、しっかりビルドアップもできるチーム。もちろん球際の激しさはクラブの特色でリーグ屈指です。またフィッカデンティ監督は、FC東京時代や前節のように試合途中に大胆なシステム変更をおこなってくることもありますが、そういった面でも彼らはしっかり対抗できる選手たちです。ここで得たチャンスを個人的にもチームとしても生かして、チームの勝利に貢献してほしいところです。

台風一過の日本列島ですが、特に明日の関東地方は今季一番の暑さが予想されています。最高気温は35度以上、37度前後と報じられています。日中を過ごすだけでも体力の消耗や熱中症が心配される状況です。こまめな水分補給、塩分補給をこころがけてください。待機列に並ばれる方たちも決して無理をなさらず、少しでも変調を感じたら、スタッフや係員にお伝えください。そして19時のキックオフを神戸戦と同じように最高の雰囲気で迎えられるよう応援をよろしくお願いいたします。

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