2013年5月16日

2年連続2-0

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担当:大重正人

「予想していたけど、まさかあんなに蹴ってくるとは...」。これまでの韓国チームとの対戦と同じか、それ以上に押し込まれる展開になりました。昨年までだったら、同じくベスト16で涙をのんだ蔚山戦のように決壊していたかもしれません。しかし去年の経験、悔しさを蓄えていたレイソルの選手たちは力強かった。昨年5月15日のデジャブーを見るように、最後まで踏ん張り、持ちこたえ、23本ものシュートを許しながら、完封勝利を収めました。

まずは、やはり先制点でしょう。先制すれば、負けない。しかし決めたのが、リーグ戦での不敗神話を続ける工藤選手。「あそこで工藤がよく決めてくれた。あれで落ち着いて戦えた」。エースの仕事を果たしてくれた工藤選手にみな賛辞を贈りました。そしてネルシーニョ監督も。「ドゥーのフィードから、ジョルジが信じて走り、またそのクロスを信じて工藤がいたから生まれたゴール」。「軌道はどうかなと思ったけど、いいコースに飛んだ納得のゴールです」と工藤選手は胸を張りました。

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しかし、そこからは相手の作戦は徹底されました。ロングボールです。最終ラインからどんどん蹴り込まれ、渡部選手をはじめ4バックが懸命に跳ね返しますが、大谷&栗澤のボランチコンビも最終ラインに吸収されるように押し込まれ、こぼれ球を相手に明け渡すシーンが目立ちました。そこで監督が「ダブルボランチはもっと前目で相手をつかまえるように」と指示。その作戦を戦術理解の高い2人がしっかり体現し、後半ももちこたえます。

たしかに相手の決定機は、もう両方の指では数え切れないほどでした。それでも、やられそうな雰囲気は、スタジアムで間近に見ている分には、あまり感じられませんでした。初の右サイドバックに入った鈴木選手を始め、4人のセンターバックが並んだ最終ライン。強さを高さに自信を持つ彼らが身体を張り続け、もしそこが破られても、帰ってきた守護神がそびえたっていました。

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マリノス戦で脳震とうを負ったスゲ、メディカルチームのコントロールの下で、できる限りの準備を続け、いつでも復帰できるようにスタンバイしていました。目を覆いたくなるような決定的なシーン、何度も跳ね返し続けました。「負傷もあったけど、身体は切れている。あとは自分を信じて、落ち着いたプレーができた」。もちろん皆の力あってですが、それでも今日は「スゲで勝ったゲーム」といっても、誰も異論はないでしょう。

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これで、来週22日の2ndレグ、勝利と2ゴールという大きなアドバンテージを持って、日立台で迎え撃つことになりました。「まだ180分勝負の半分です」。工藤選手の言葉通りです。今日の全北の攻撃を見れば、大量得点を奪える力を持っていることは明らかです。怯まず堂々と。我らのホーム日立台ですから!どうぞスタジアムをいっぱいに埋め尽くし、クラブ史上初となるベスト8進出をみんなで勝ち取りましょう。飛行機とバスを乗り継ぎ、遠く韓国までお越しのみなさん、今日も心強い声援をありがとうございました。

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