ここでいつかまた会う日まで
担当:河原 正明
さきほどコンサドーレ札幌に期限付き移籍中の石川 直樹選手のアルビレックス新潟への移籍を発表いたしました。「また雪国です(笑)」と笑って話してくれましたが、その石川選手は今日の昼前に日立台の人工芝グラウンドに現れました。吉田 達磨アカデミーダイレクター、こちらもスペイン・エルクレスC.Fでの練習参加から帰国したばかりの仙石 廉選手と共にU?11のトレーニングに参加したのでした。
昨日は実家に戻ってたっぷりと寝たという石川選手。すでに札幌の練習場は雪で閉鎖されているそうで「久々に体を動かしたくて、昨日達磨さんに電話しました」。その吉田ダイレクターも「まずは小学5年生から足慣らしだね(笑)」と快く受け入れを。飛び入り参加の仙石選手ともどもミニゲームに加わります。
「両選手が何をコーチングしているかしっかり聞いておけよ!」見守るコーチたちからも声が飛びます。リラックスしたモードから一転、子供たちの表情は真剣そのもので先輩たちに挑みます。
「こういうのは本当にありがたい」とは吉田ダイレクター。今季もオフを中心にたくさんのOB選手がアカデミーの練習に加わってくれています。先日は工藤選手に杉山 新選手(大宮)がU?18の練習に参加、また仙石選手や茨田選手らアカデミー出身選手はもちろん、時には北嶋選手の姿も。「トレーニングの中に入るので、当然キタジといえども笛を吹いて注意する場面もある。でも、彼らが本気でプロとしてのプレーをしっかりと見せてくれるので、選手たちにはかけがえのない経験になる。一年を通じてこれができるのが日立台の強みだよ」。数多くの選手がここから育っていきました。プロ選手となっても、育った日立台で後輩たちにプレーでお返しをしていく先輩たちの姿が見られる光景は、これからもクラブの良き伝統として続いていくことでしょう。
石川選手はクラブ事務所にも寄ってくれました。今季は北の地・札幌で主将としての重責を負いました。レイソルユース時代以来の責務でしたが「(腕章は)重いです。周りの人に気を使うようになりました。その面では人間としてさらに成長できたかな」と貴重な経験だったようです。「でも、同時に大変さも多くてタニくん(大谷選手)の凄さがわかりました(笑)」とも。
柏での一番の思い出は「やっぱり小さいころから憧れていたユニフォームを着て日立台でプレーができたこと。これにつきます」。2006年のJ2時代に札幌相手に初ゴールを決めたのもここ日立台でした。中学生から9年間のレイソル生活に一度別れを告げ、新天地の新潟へ。そして来季は同じJ1のステージで戦うことになります。「サポーターの皆さん、いつも応援ありがとうございました。また日立台に戻ってきます!」。ユース時代、さらにはプロ入団時から見知っている生え抜きの選手がまた一人旅立つのは寂しいですが、プロ選手としての決断です。ピッチ上で戦う石川選手と再会できる日を楽しみにしたいと思います。頑張れイシ!