2012年10月16日

柏からアジアへ

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担当:大重正人

ナビスコ鹿島戦で無念の負傷退場となった近藤選手が、左もも裏の肉離れで全治6週間の離脱を強いられることになりました。レアンドロ選手に続き、今度は守備の要を失うことになってしまいました。守備はもちろんのことながら、ビルドアップからジョルジ選手など前線へ向けての、左足での鋭いくさびがレイソルの攻撃のスイッチとなっていただけに、これは大きな大きな痛手です。ただ、レイソルのセンターバックには頼れる那須選手、増嶋選手がいます。右サイドでもプレーできる彼らを中心に戦っていくことになるでしょう。

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そして藤田選手が出場停止ということで、今日のトレーニングマッチで最終ラインを守った、福井選手、渡部選手、ハンジン選手たちも気持ちを新たにしてこの1週間をスタートしたはずです。自分にとっては大きなチャンスだし、チームを救う働きも期待されます。この日は大学生相手ながらしっかり完封勝利。明日以降のトレーニングで、さらにポジション争いは激しくなります。

最終ラインを何より助けられるのは、前線の選手かもしれません。ひとつのゴールが、最終ラインに落ち着きと安心感と自信をもたらします。公式戦2試合連続ゴールのネット選手、この日は左サイドからのクロスをヘッドで押し込むと、自ら得たPKをしっかり沈めて2ゴール。ゴールが何よりも良薬。いよいよ本格化か、次なる相手、首位のサンフレッチェ相手に本領を発揮し、レイソルでのリーグ戦初ゴールも期待です!!

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そしてもう一人のレフティー、山中亮輔選手が今日は大活躍。前半25分には右サイドからのパスを受けると、GKとの駆け引きを制して、左足アウトで流し込むうまいシュート。さらに後半6分にもペナルティエリアに侵入し、足元わずかなスペースを射抜くグラウンダーで2点目。また1年後輩の木村選手へきれいにクロスを合わせて2アシスト。この日の相手、城西国際大学のメンバーは全員が1年生、イコール山中選手と同級生ですから、絶対に負けられないという気持ちも強かったことでしょう。

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しかし試合後、満足げな表情はありませんでした。「うーん、あんまり良くなかったですね。ボールを回しているだけで相手の脅威になっていなかった。ワンツーとかで相手をもっと崩せば、さらにゴールできたと思います。ただゴールは、強い意識していました。このところ試合メンバーに選んでもらえていますが、そういう目に見える結果を出さないと実際の試合では使われませんから。ゴールを決めれば、監督も使いたいと思うはずなんで」。

ただ、ひとつニュースを伝えると、表情がぱっと明るくなりました。U-19日本代表選出の吉報です。11月3日からUAEで行われるU-19アジア選手権には、日本サッカー界にとって非常に大切なミッションが課せられています。ベスト4以上でU-20ワールドカップの出場が懸かっているのです。「代表に選ばれることはすごく大きなことだし、光栄なことです。ただU-20W杯に2大会連続して日本が出場できていないので、自分たちが流れを変えなければいけない。自分のレベルアップのためにも、絶対に試合に出て、アジアから世界へ行きたい」。

この夏に足を痛めて、なかなか痛みがとれず、もしかしたらこの代表に入れないかもという焦りもありました。何とか復帰してから調子を上げ、レイソルでも試合メンバーに選ばれ、そして練習試合で結果も残しています。控え目なところもありますが、「ゴール」への強い気持ちを言動で示し、世界への気持ちをはっきり口にするなど、自信や向上心が徐々に強まっていることを感じさせます。トップチームでのデビューまでもあと一歩!同じ30番を背負った酒井先輩のように、一気に花開くときが来るかもしれません。期待を寄せて待ちたいと思います!

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そして1歳年下、U-18のGK、中村航輔選手も同じく選出されました。7月、クラブユース選手権出発直前に骨折するという大変なアクシデント。「航輔のために」とチーム一丸となってクラブユースを勝ち取り、そして中村選手もリハビリを乗り越えて、先週末には45分プレーできるところまで復調しました。1歳上のGK2人がいるなかで「背番号1」を託されるほどの評価と期待。レイソルの代表、そして日本の代表に選ばれた2人に、どうぞ御声援をお願いいたします。

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