第1ラウンド終了
担当:河原 正明
1年半ぶりの埼玉スタジアム。ここでの過去2試合はいずれも雨模様でしたが、今日は台風一過の快晴となりました。ただ風は強く、風下のチームはボールコントロールに苦しむ予感がしました。
今日の試合、勝負を分けたのは立ち上がりの10分間でした。
キックオフ直後からリーグ優勝に向けて負けられない相手が「前線からのプレスかけてきて受け身になってしまった(鈴木選手)」カウンターからの1stシュートのこぼれ球をフリーの柏木選手に決められてしまいます。その後も一気呵成に両サイドが代わる代わるに高い位置で仕掛けてきて混乱したところをまたしても柏木選手に決められてしまいます。「自分たちの戦い方が起動するまで時間がかかった」と指揮官が試合後に振り返ったように魔の10分間で手痛い2点のビハインドを負ってしまいます。
しかし、これで目が覚めたのかようやくに狙い通りの守備でチャンスを作ります。2失点目から3分後、大谷選手が高い位置で相手をパスを引っ掛けてボールを奪うとすかさず田中選手がキープして飛び出した大谷選手へ。相手GKをかわして出したパスの先にはフリーの工藤選手。これを難なく沈めて1点差に迫ります。
点の奪い合いになるかと思われた試合でしたが、レイソルも落ち着いてバランスを取り戻し、徐々にボールポゼッションを高めます。「今日はボールポゼッションを高めることも狙いだった」ことはすなわち相手にボールを渡さないということ。そして相手の攻撃を防ぎつつ一気に勝負を仕掛ける。両チームともカウンター合戦の様子を呈してきました。
両ウイングバックの駆け引きで後手に回った前半から。後半はポジション修正で挽回すると有利な形を作り出すシーンが相手より増えてきます。さらに攻撃の活性化を計りワグネル選手が入ってからはますますボール回しがスムーズになります。守備でも後半はほぼ相手の攻撃をシャットアウトしましたが、惜しくもあと1点が遠かった。
試合後、駆けつけたサポーターの前で挨拶をするイレブンに向けて「顔を上げて次の試合に向かえ!」と激励の言葉がかけられましたが、「すぐに同じ相手と戦えることは幸運」(工藤選手)。まだ2連戦の初戦が終わっただけです。すぐにリーグ戦の借りを返す機会があります。選手たちも6日後の決勝戦に向けて良い手ごたえを掴んだ後半45分だったと口にしていました。
明日はオフ、火曜日からはレッズ戦の第2ラウンド、ナビスコカップ決勝戦に向けてのトレーニングが始まります。なお、水曜日・木曜日は先週に引き続き非公開練習となります。決勝前日の金曜日の練習は国立競技場での公開練習となり一般の方のご見学はできません。何卒ご了承ください。
そのナビスコカップ決勝戦のアソシエイツ会員向けチケットの自由席が若干残っています。14年ぶりのタイトルの瞬間をともに。ぜひスタジアムで応援よろしくお願いします。