清水戦
担当:大重正人
特に立ち上がりから前半35分までは決して落とすようなゲームではありませんでした。ゆえに選手たちもスタッフも、サポータの皆さんも同じように感じ、悔しさややるせなさに深くさいなまれているのでしょう。立ち上がりからはパワーを持って試合に入り、ビルドアップもスムーズで、サイドから敵陣深くへ何度も侵入しました。侵入するだけでなく、ペナルティエリアへ危険なクロスやラストパスを入れる回数も多く、おのずとセットプレーのチャンスも増えました。前半のCKは7本、それにFKのチャンスも何度かありました。しかし相手の高い壁を崩せず、今日は9本のCKを得点に結びつけられませんでした。
ただ、惜しいシュートを何本も清水ゴールへ放ち、前半30分過ぎまでは圧倒的だったと言える時間でした。チャンスは多く、CKもたくさんある。苦しいのは相手の方で、でもやらるとすればこういうセットプレーしかないだろうなと頭をよぎった矢先のCK、鄭大世選手のヘディングシュートでした。
それでも、これは一旦事故だと割り切って、切り替えれば、全然挽回できるはずだという再開直後。今度はクリスの右足が火を噴きました。ここはクロスだろうと完全にカメラの視線を切っていたところ、気づいたらネットに突き刺さっていました。行けると思った相手の心を折るには十二分すぎるシュート。しかしです。逆に折られたのは自分たちの方でした。ゴールは1分後、相手スローインを鄭大世選手にヘディングですらされ、DFラインの背後をとられると呆気なく失点。我々の得点の直後、前半終了間際。持ちこたえなければいけないところ。勢いに乗り切れず、そして相手に活力を取り戻させる前半終了となってしまいました。
後半は、エスパルスは鄭大世選手のキープ力からのカウンター、守るべきところはしっかり固める。一度失ったペースは、相手から奪い返すことができませんでした。前半は敢えてボールを持たせていたのだろうかというぐらいに後半はエスパルスの方が躍動し、レイソルは失われていく時間とともに運動量や正確性や連動性が落ちていき、焦燥感のなか、タイムアップの笛が鳴り響きました。
浦和戦で差しこんだ兆しが兆しのまま終わらないように。続く2日の湘南戦、走りあいの面ではもちろん負けてはなりませんし、その運動量や走力をいかにサッカーの面に活かして、相手を上回り、ゴールという結果を導きだし、勝ち点3を獲るのか。準備期間は相手も同じです。この連戦、疲労の中でも反省と課題をあぶりだして改善し、最高の成果を持ち帰らなければいけません。雪辱の場は5月2日19時キックオフ、平塚です。