2019年7月 3日

天皇杯岩手戦

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担当:大重正人

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「天皇杯という大会はいつも予測不可能で何が起きてもおかしくない大会であると認識している」。長年日本での監督経験があるネルシーニョ監督は4-0で勝利したあとでも、険しい表情を崩しませんでした。事実、今日はJ1勢が4チーム、下のカテゴリーに敗れました。それゆえに、「前半の戦い方、特に最初の入り方が非常に緩かった。これまでリーグ戦で選手たちが見せてくれているような機能的な守備というものが見られず、相手にうまくスペースを使われてボールを握られる時間帯が非常に長く続いた」と自分たちの反省を述べました。

それゆえに、手塚選手らしい、見事な美しい左足のロングシュートは、大きな大きな意味をもつ1点になりました。「自分的には今日は1年目でデビュー戦の時くらいの気持ちというか試合の位置づけで臨んでいた」。開幕当初は先発出場を続けていながら、最近はベンチスタートが多くなり、そしてチームの形が出来上がり始めた最近。大谷選手に代わって得たチャンスに懸ける思いが結果として現れました。

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なかなか守備ではめることができなかったレイソルに対し、岩手はまず非常にハードな守備で立ち向かってきました。ファウルもいとわない戦い方でなかなかレイソルのリズムに持ち込むことができませんでした。浮き球に対するヘディングが非常に強く、そしてセカンドボールをなかなか拾えない。そして奪ったボールを縦へ速く。チームの共通意識が浸透していて、レイソルは危険なエリアを突かれました。記録上、レイソルのシュートは手塚選手のゴールによる1本だけ。苦しい前半でした。

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後半になり、クリス&小池の右サイドコンビが優勢に立ち、相手の背後を突く攻撃が実を結び始めました。2点目はまたしても手塚選手の左足から、CKを江坂選手のもとへジャストで合わせ、3点目はクリスのカットから江坂選手が落ち着いてゲット。残り15分で試合の大勢を決めると、最後の4点目は待ちに待った新星の初ゴール、U-18からトップチーム登録されている細谷真大選手でした。ガブリエル選手が懸命に走って折り返したボールに飛び込みました。その前に決定的なチャンスを止められただけに、うれしいうれしいトップチーム初ゴールになりました。

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「あの(得点シーンの)形は練習でもやっていたので、練習でやっていることが試合で出来たのでよかった。」ニアに飛び込むことはチームの課題として取り組んでいたことで、それをしっかりやり遂げた結果です。「自分が入る時は(展開が)前がかりだったし、監督からも裏を突けと言われていたので上手くそこを突けたのかなと思う。この結果に満足せずに甲府戦のベンチ入りを目指してまた日々の練習を頑張っていきたい」。トップとU-18、両方の公式戦を往復する大変なスケジュールの中、両方で結果を残しています。U-18日本代表候補に選ばれたのもうなずける活躍、来週から代表キャンプにも参加します。将来が楽しみなストライカーがアカデミーから育ってきました。

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そして中村選手、染谷選手、田上選手を中心としたDFラインもしっかりと仕事を果たしてくれました。やはり無失点勝利というのはチームに安定感、安心感をもたらすものです。つづく日曜は、ホームでの甲府戦ですから、余計にこの一勝は大きな弾みになるはずでしょう。また今日発表しました、新しいブラジル人選手、マテウス・サヴィオ選手もさっそくトレーニングに加わっています。攻撃的なMF、2列目の中央やサイドからチャンスを生み出す22歳のアタッカーです。明日、彼のコメントもお知らせいたしますので、ぜひ楽しみにお待ちください。

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今日も梅雨時期の雨の中、スタジアムでの心強い応援、ありがとうございました。日曜19時の七夕決戦も、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。