2020年8月24日

大分戦

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担当:大重正人

非常にタフな90分間でした。元々蒸し暑さが印象的な大分のドームスタジアム、試合中の天気の乱れが予想されたため、ウォームアップの最中から天井の屋根が徐々に閉じられていき、キックオフは完全に「屋内」の状態で始まりました。後半開始から、ビックリするほどの音が上から聞こえてきました。屋根に何かが猛烈に焚きつける音が響いて、予想された強雨が来たんだとわかりました。ドームに変えたことで雨に打たれることなく試合を終えられたのは素晴らしいことでしたが、ほとんど風が吹かず、高温多湿の中、両チームの選手たちにとっては死力を尽くし、そして力を出し切った上でのスコアレスドローでした。

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大谷選手の試合後のコメントです。「中3日という条件は相手も同じですし、それよりも大分がしっかりとポジションを取っていたこともあって思うようにボールをはめていけず、少し走らされる形になって消耗してしまった。もう少し自分たちの時間を持ちながら、この気候でこの連戦ということもあるので自分たちがペースを握れる時間を作れたらよかった。体の重さというよりは前半走らされてしまったことが響いたかなと思う」

トリニータは最終ラインから丁寧にビルドアップしてくるチームです。GKも加わり、左右にボールを散らし、レイソルの守備陣形を横に揺さぶり、縦へのパスコースや運んでいけるスペースを見つけると一気にスピードアップし、人数をかけて攻め込んできました。レイソルユース出身の島川選手のボール運び、展開力がとても光り、レイソルにとっては非常に嫌らしい巧みなプレーを続けていました。レイソルU-18のエースDFだった、中谷選手や上島選手が背番号20をつけていたのは、元々島川選手がつけていたことに由来していて、今なお期待のC Bがつける伝統のナンバーです。レイソルでは同期の層の厚さもあってトップに上がれず、いろんなカテゴリーでプレーしながら、今30歳になってJ1で堂々主力を務めているのは改めて拍手を贈りたい気持ちです。

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トリニータのビルドアップを簡単に許しては、レイソルはますます劣勢に陥ります。オルンガ選手、サヴィオ選手のところから相手にプレッシャーをかけ、中盤も連動してチェイスしていく。相手の攻撃を封じ、ボールを奪ってカウンターを仕掛けるというネルシーニョ監督の狙いを、選手たちはみな最後まで実践し続けたと思います。また前半30分すぎだったでしょうか、トリニータの決定的なヘディングシュートの後、さらに勢いを増して波状攻撃を受けた際、大谷選手が最終ラインに落ちて、ビルドアップに加わり、マイボールの時間を増やそうとする動きがありました。細かなところではありますが、そうしたピッチ上での判断が相手の流れを塞き止め、自分たちが取り戻すきっかけにもなります。大谷選手らしいプレーだったと思います。

そして、もちろん防戦だけでなく、敵陣へとボールを運び、そして決定的なチャンスも作り出しました。ただ、相手GKのムン選手の好セーブもあって、どうしてもゴールネットを揺らせません。8試合連続ゴールのJリーグ記録がかかったオルンガ選手にとっても難しい試合となりました。

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一方レイソルGKの中村選手も集中の高いプレーを最後の最後まで続けました。「ペナルティエリア内は紙一重の場所なので、1点決められてもこちらが1点取ってもおかしくない状況だったと思う。DFの選手がしっかりと水際で防いでくれていたので、本当にそれが良かったと思う。 守備陣だけではなくて全選手が監督から要求があった守備の役割に徹した結果、最終的に(失点を)0にできた」という言葉通り、この日勝ち点1を重ね、このアウェイ2連戦で勝ち点4を得られたことは、小さくない成果だと思います。

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チームは今日柏へ戻り、明日までオフ。水曜日から週末の鹿島戦に向けて準備していきます。