2021年6月28日

湘南戦

Check

このエントリーをはてなブックマークに追加

担当:大重正人

レイソルに来て15年目、これまで何百試合とみてきましたが、人智を超えるというか、いったい何が起こっているのか分からないような結末でした。2012年のACL、水原でPKを4本とられたのに6-2で勝った、あの試合に匹敵するような色濃く記憶に残る試合でした。
映像を見てもらうのが一番です。

立ち上がりから非常に苦しかった。相手と同じシステムにして守備のマークは明確になりますが、一方で攻撃に移れば同じくマンツーマンに近い形です。自分たちが動いて相手を動かすのか、リスクを冒してでも勇気をもったポジションをとるのか、1対1で抜いて相手をはがすのか。ガチっとはめたいのに、逆にはめられるような状況。レイソルのウイングバックが下がり、相手のウイングバックの攻撃をまともに受けてしまう。システムをあわせて戦うのであれば、ここを改善しなければ、守備の時間ばかりになります。この課題をクリアしなければ、このあともまだまだ苦しい戦いは続くでしょう。

ここから何が変わり、何が起こったのか。
※前半途中から、左の三丸選手、右の川口選手が高いポジションをとって、マッチアップするウイングバックを押し込む。敵陣へ進む回数が増えた
※監督はハーフタイムに3人を交代。結果的に三原、神谷、北爪、3選手ともゴールに絡みました
※後半3分、瀬川選手の積極性が実りPKを誘う。ハーフタイム、確か瀬川選手の声だったと思いますが、「シュートで終わろう、シュートで終わろう」と周りにも呼び掛けていました
※後半12分、セットプレーから湘南のシュートがネットを揺らして1-2になったかと思いきや、VARでノーゴールに。
※後半33分、ウエリントン選手の強烈なヘッドで失点、1-2に。その前のレッズ戦でもシンプルなクロスからヘディングを決めていました。まず相手を褒めるべき一撃だったものの、レイソルも警戒はしていたでしょうし、あの一発でやられてしまうと非常に勿体ない。より集中して臨まなければいけません。
※後半39分、ビルドアップがつながらず、相手のカウンターから失点して1-3。しかし相手のハンドで1-2のまま。絶望的な状況から望みがつながった。クリスティアーノ選手と細谷選手を投入。

VARによりアディショナルタイムは9分。そこからなんと3点が決まるなんて、もう説明がつきません。大南選手のゴール、どうやってボールがこぼれてきたか見えず、写真は上手く取れていませんでした。。。唯一、クリスのシュートシーンだけ夢中で撮っていましたが、左足であの角度からは正直どうみても入らないと思ったほどでした。この2点ともペドロ選手が身長を活かしてのヘッドのすらしから、背後へのこぼれの予測、神谷選手もクリスもすばらしかった。そして4点目は、北爪選手のカットからペドロがゲット。なんと90+12分、目を疑うような時間でのゴールとタイムアップでした。

今日の4点は、どれも華麗に崩してというよりは、身体の競り合いや泥臭さから生まれたものでした。前節、瀬川選手たちから「戦術どうこうの前に、まず走る、戦うことが大事」という話がありましたが、まさにそれが叶った形でした。長く苦しんだ分だけ、彼らの笑顔は濾過されたように美しく見えました。まだ、一つ勝っただけです、まだ取り返せてはいません。それでも大きな大きな勝利です。今日最後まで諦めず信じて戦ったチームから、何か伝わるものがあったと思います。今、レイソルのエンブレムをつけてここにいる選手たち、そして監督、スタッフで戦い続けます。今日、平塚で味わった勝利、喜び、感動を、日立台でもっともっと多くの人と分かち合いたい。そういう思いです。どうかこのチームを、これからも後押ししてください。選手たちへの応援、今日もありがとうございました。

0627_ped.jpg

0627_tak.jpg

0627_segawa1.jpg

0627_cris.jpg

0627_nel.jpg