川崎戦
担当:大重正人
タイムアップのあと、日立台は大きな大きな拍手に包まれました。首位川崎を相手に、前半からの戦いぶり、後半途中から数的不利になってからの懸命の戦い、キムスンギュ選手のビッグセーブ、最後まで守り抜いた選手たちを称える拍手でした。そしてこの大変な雨の中、三協フロンテア柏スタジアムにお越しいただいたサポーターの皆さんの支えがあって、価値ある1ポイントを手にすることができました。
「攻守において前半から非常にバランス良く入ることができた。守備と攻撃、奪ってからスピードを活かしたショートカウンター、カウンターという形も何度も作れていたし、得点が入っていてもおかしくないような状況も作れていたので、選手がしっかりと落ち着いて守備、マーク、コンパクトなオーガナイズを保ちながらいい形で試合に入れたと思う。」
ネルシーニョ監督が振り返ったように、守備を固めるだけでなく、いいポジションをとって、素早くボールを動かし、敵陣深くまで運んだ様子は、着実にチームの連携が深まっていることを感じさせました。ただ「クオリティが高い選手が揃っているチームなので、ボールを握られてしまい、ボリュームは相手が上回っていた(ネルシーニョ監督)」と自陣を守る時間が増えていきました。61分に上島選手が退場になり、より厳しい情勢に。メンバーを外れた時期を乗り越え、ここ数試合、持ち味を発揮してきた中で、今日の結果は彼自身が一番悔やんでいるはずです。次節は出場停止、またピッチに戻ってきたときの奮闘を待っています!
シュート数はレイソル3本に対して、フロンターレは17本。試合途中からは余計にスタッツが示すゲーム内容にはなりましたが、選手たちの気迫、運動量、そして監督は4-4-1から、5-3-1へ、戸嶋選手や高橋祐治選手が監督の意図するところを、ハードワークで表現し、復帰を果たしてくれたことの大きな収穫を感じることもできました。最後に投入された瀬川選手、1トップの中、何度かルーズボールに競り勝ち、攻撃のターンを作り出したこと。最終盤まで粘れた大きな頑張りだったと思います。
今日のMOMは、満場一致でGKキムスンギュ選手でしょう。特に後半に入って、フロンターレは何度も作り出した決定機、これはついに決められるか、と目を覆った場面にも、そのシュートコースにはグリーンのユニフォームが必ずいました。「前半から我々がしっかり準備した通りに良い試合ができていたと思う。無失点に抑えていれば勝利に繋がるのではないかと思ってプレーしていたが、後半に一人退場してしまってからは難しい試合になった。それでも最後まで耐え切って勝点1を取れたというのは価値があること。今日の試合は相手が首位の川崎という非常に強いチームであったが、そういった相手に対して無失点に終えられたというのが、次の試合に向けて非常に意味のある、次につながる一試合になったと思う」。
数々のスーパーセーブにも「試合中のセーブに関しては、試合中に何かを考えてやったわけではない。飛んできたボールを防いで無失点で終えるということが自分の役割だと思っているので、自分の役割を全うできたのかなと思う」といつも通りの冷静さでした。
ただ、試合前のセレモニー、J1通算150試合出場へのお祝いメッセージには、思わず笑顔をこぼし、さぞかし驚いたことでしょう。お姉さんとそのご主人、そして姪っ子さん。そのあとにご両親でした。お父さんお母さんのテンポ抜群、息の合ったコンビネーション、お見事でしたね!
姉-
こんにちは、スンちゃん150試合おめでとう。
これからも頑張ってー
スンギュ、何事にも常に最善を尽くす姿が誇らしいし、
サポーターからいつまでも愛される選手になる事を願ってます。
義兄-
常に怪我には気をつけて、良い成績を収めて下さい。
頑張って。柏レイソルファイトー!
父-
スンギュ、おめでとう。150試合出場、良く頑張ったね。
お父さんもお母さんも、毎試合一生懸命応援してるよ。
これからも怪我せずに柏レイソルが良い成績を収められる様に頑張れ。
母-
スンギュ、おめでとう。サランへー(愛してるよー)
父、母-
柏レイソルファイト!柏レイソル、サランへヨー(愛しています)
#キムスンギュ 選手、素晴らしいビッグセーブの数々でした!韓国からのお姉さんご夫婦、そしてご両親の熱く温かいメッセージに「試合前から非常に力になりました」#reysol #REYvFRO #J1通算150試合出場おめでとう
— 柏レイソルOFFICIAL (@REYSOL_Official) August 14, 2021
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今回、李昌源通訳がアイディアを寄せてくれ、温かいビデオメッセージを取りまとめてくれました。本来であれば、この晴れ舞台にご両親から花束贈呈というのが第一なのですが、現在のコロナ禍により、外国籍選手とスタッフのご家族や関係者は、入国の制限があり、これまでのように行き来することができない状況が続いています。西武ライオンズで外国籍選手をサポートするこのような素晴らしい取り組みをされていたことも知っていた李通訳が何とか良い形でスンちゃんをお祝いできないか、と動いてくれたのです。そして、花束はいつも練習に汗を流す井上敬太GKコーチが手渡しました。
選手を支えたいと思う、こうしたサポートが今日のビッグプレー、勝ち点を引き寄せたんだと思います。もちろん勝ちたかった、川崎相手でも。それでも今日の1ポイントはシーズン終盤に向かって、必ず大きな価値を生むと信じています。次週も上位戦です、ホーム日立台でサガン鳥栖戦。引き続き選手たちへのサポートをよろしくお願いいたします。