担当：河原　正明

試合終了の笛が鳴りスタッフが思わず呟きます「あー、またジェフとはドローか」。とは言うものの選手たちの表情は非常に明るかったです。今日の練習試合　対ジェフ千葉戦はＪ２での両チームの現在地を示すに十分たる一戦でした。
「Ｊ１に戻る」その一念で闘い続ける両チームにあって、今日の練習試合に出場したメンバーは必然的に昨日のリーグ戦では出場時間が短い、もしくは残念ながら出場機会が無かった選手。しかし、いや、だからこそどの選手たちの目がギラギラしていました。気迫充分、「次は俺が出場する」と。

序盤からジェフの前線のスピードに苦しめられます。巻選手を軸に快速ＦＷの深井選手、さらにはおなじみ太田選手が右サイドを駆け上がりクロスを入れてきます。６分には素早い攻撃から先制を許します。しかし、レイソルもＤＦの裏のスペースへ侵入した茨田選手から、右サイドを上がった酒井選手へ落とした球をダイレクトでクロス、これが北嶋選手の頭にピタリと合わさり同点に追いつきます。その後も両者とも手に汗する攻防が続きます。逆転弾は山崎選手。中央で繋いだボールが茨田選手から山崎選手へ。そして相手ＧＫの動きを冷静に見てループシュート。「完璧に崩せて気持ち良かった（山崎選手）」と、これで２?１。しかし、今回の相手はちょっとしたミスが即失点につながるレベルの相手。前半終了間際に、パスミスから相手にボールを奪われ同点とされます。

後半も、戦い方や質・運動量も変らず、１点を争う緊張感が高いゲームでした。レイソルも武富選手や藏川選手の惜しいシュートがあるものの得点にはいたらず。逆に守備陣も古賀選手をリーダーに、ＧＫ川浪選手の好セーブもあり、双方無失点・無得点であっという間の４５分でした。試合は２?２のドローとなりました。

「ジェフもつないでくるスタイルで闘ってきた。１ｖｓ１の駆け引きも。だから、試合をしていて本当に楽しかった」とは菅沼選手。今季何度も見た、ＤＦの裏にロングボールを入れてきて闘う戦法。今日の試合では殆どありませんでした。１得点の北嶋選手も「得点もだけど、すごくいいプレーができました。ジェフもＪ１復帰を目指す高いレベルのチーム。Ｊ１リーグで戦う感覚を思い出させてくれたし、やっぱりあそこに戻らないといけない」。本来持っている力を相手に引き出された、というのは少々奢ったいい方かもしれませんが、キレのあるキタジらしいプレーを見せてくれました。
ＧＷの連戦にフル帯同していた酒井選手も「ペース配分に気をつけながらプレーしました。さすがに９０分間イケイケでは体力がもたないので。後半は、残りの力を出し切ろうとガンガン行きましたけど」前後半通じてサイドを駆け上がり、何本クロスを入れたでしょうか？「アシストになったことは嬉しいです」と連戦の疲労の中でも結果を残せたことはまた自信になることでしょう。
「観ていて面白い」練習試合でしたが、次の対決は７月２５日。雌雄決する本番では「面白い」ではなく、「結果」が求められます。２ヵ月後にどのような顔で再会するのか楽しみです。

　さて、今日は２０１０年Ｗ杯日本代表選手の発表がありましたね。「俺、無かったわー」とは桐畑選手。「会見の準備しておいてくださいね」と朝には話していたものの、残念ながらＪ２リーグの選手からは誰も選ばれませんでした。元レイソルの玉田選手（現：名古屋）、矢野（貴）選手（現：新潟）が選ばれましたね。おめでとうございます。日本のサッカー界のためにも二人には頑張って欲しいと素直に思います。その両選手について報道陣に取材を受けている選手もいましたが、その姿を見るのが悔しかったです。ぜひ、４年後にはレイソルから再びＷ杯に出場する選手が出て欲しい。そして会見を仕切らせて欲しい。そのためには来年のＪ１復帰はもちろんのこと、２０１４年はＪ１リーグで闘っていなくてはいけない。まだまだそこに到達するには高くて険しい道のりが待っていますが、強い気持ちでまず目の前の戦いに勝ち上がること。それに全精力を傾けたいと思います。
明日はチームもひさびさのオフ。広報日記もお休みとさせていただきます。では。