2010年7月14日

引退

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担当:大重正人

吉原慎也選手が14年間の現役生活を終えることになりました。突然のお知らせに、チーム内も驚いていますし、サポーターの皆様はそれ以上だと思います。先日、引退の決断をチームに伝え、チームメイトには昨日の午後練習前にあいさつがありました。

「一年一年の勝負という気持ちでプレーしてきましたが、ケガも重なり、思い通りのパフォーマンスが出せなくなり、いろいろ悩み、考えた上で決心しました。いろいろなチームでプレーさせてもらいましたが、最後にレイソルというすばらしいチームで、仲間と一緒にサッカーできたことを幸せに思います。

僕の思いは、菅野、桐畑、川浪と一緒にプレーしてきた三人のゴールキーパーが引き継いで頑張ってくれると信じています。サポーターの皆さんには、ずっと支えて応援してもらい、苦しい時にも『頑張って下さい!』という励ましの言葉のおかげで、ここまでやってこれました。関係者の皆さん、サポーターの皆さん、14年間本当にありがとうございました」

オフィシャルでのコメントは上の通りですが、あいさつのあと、突然のニュースに驚くばかりの記者さんに、現役生活を振り返る話をしてくれました。

「14年間で印象深い思い出は、フロンターレのとき、勝ち点1足らずにJ1昇格できなかったこと。ものすごく悔しくて、それを忘れず、何が何でもという気持ちで、翌年J1に昇格できたことです。あと、ジュビロで中山さんに会えたこと。「この人、凄い!」と思える人、あれだけストイックにやれる人は見たことがなかったです。40歳を超えてもなお全力で現役を続けている姿に、今も心を打たれます」

「100パーセントの状態じゃなければ、ピッチにいる資格がない」
この言葉が一番印象的でした。今年は3月に左手親指を骨折し、全治6週間の重傷を負いました。ケガが絶えないゴールキーパーというポジション。ほかにも抱えているケガがあったと聞いています。ベストパフォーマンスが出せてこそのプロ、という堅い信念が、このタイミングでの難しい選択を決意させたのでしょう。

「サッカーを通して成長してこれたし、サッカーを通していろんな人と出会うことができました。ワールドカップをみてもわかるように、あれだけ多くの人を巻き込めるサッカーって、本当にすばらしいと思うんです」

これからもレイソルの試合を見に行くこともあると思うし、サポーターとしてレイソルをずっと応援しています。このあとはまだわかりませんが、一度しかない人生だから、いろんな世界を見てみたいんです」

32歳での新しい船出。新しい一歩を踏み出す吉原慎也選手のこれからの活躍を心から祈っています。14年間本当にお疲れ様でした。

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