2008年10月 8日

「ヒーロー」と「0封」

Check

このエントリーをはてなブックマークに追加

担当:桜林 舞

暦の上では、寒露(かんろ)だそうです。「霜が冷気によって凍りそうになるころ」という意味あいだとか。そこまで気温が下がってはいませんが、さすがにセーターを引っ張り出してしまう肌寒い1日でした。


2部練習の本日は、午前中は4STEPと呼ばれる、心拍数を計るランニング。午後は、大宮戦のビデオミーティングから始まり、技術と戦術のボールトレーニング。朝はパラパラ雨が降っていましたが、練習中は午前、午後とも雨に降られない1日でした。2連休のオフの効果か、大宮戦での快勝の効果か、選手はもちろん、スタッフ一同すっきりした面立ちです。

081008_run0.jpg

一躍、時の人となった村上選手。「プレッシャーもあったけど、両親にも喜んでもらえて、すごくうれしかったです。まだ、レギュラーになったわけではないし、奢らずいきたい」とあくまで謙虚な姿勢を崩しません。このオフは実家に帰って、ゆっくりしたとのこと。ちなみに下さんからの四葉のクローバーはまだもらっていないそうです。


081008_run2.jpg

リハビリ組の選手もバリバリとランニングにせいを出します。写真の李選手、比嘉選手、澤選手に近藤選手も加わって、ボール回しのトレーニングをする姿も見受けられました。強めのボールを受けたり、蹴ったりする様子が、順調な回復を物語っていました。


081008_minoru.jpg

そして、村上選手のハットトリックの影に隠れ気味ですが、ガンバ戦、川崎戦、大宮戦と3戦連続得点で、7ゴール・単独チーム得点王になった菅沼選手。今季の個人目標である10ゴールまで、あと3ゴールと迫りました。「あと、6試合で、3ゴール。うーん、どうかなぁ」と渋い表情を見せておりましたが、「10ゴール決めたら、単独インタビューしてくださいね!」と某雑誌取材陣へ声をかけているところを見ると、気持ちは万全のようです。


「ゼロ封が大きかった」と語るのは大谷キャプテン。4ゴールの大勝に、オフェンスの方の話題が取り上げられることが多い大宮戦ですが、完封した試合というのも11試合さかのぼった7月17日の大宮戦(○1?0)となります。つまり、10試合連続未勝利の試合はすべてゼロ封に押さえられていないのです。って、「点数入れられなければ負けないのだからあたりまえでしょう」という声もあるかもしれませんが、0?0で引き分けたりというケースもありますよね。浦和、鹿島戦以外は先制点を奪われてしまったので、無失点試合にはならないのは道理なのですが、「4-1ではなく、4-0で勝てたことが次につながる」と力を込めるキャプテンの言葉からは、無失点試合がもたらす選手への効果がどれほど大きいかを思い知らされます。

そして「ワンチャンスを活かせたこと」。サブのメンバーがスタメン入りした1度のチャンスを最大限に活かせたこと、それはレギュラーを狙う選手のモチベーションアップにつながるということも、勝点3だけでない、大宮戦での収穫です。

そして「なによりも、これまで10戦勝ちなしの中で応援し続けてくれた、サポーターにようやく報いられたこと」と結んでくれました。「これまでの分を取り返すために、これから勝ち続けて行きたい」。

「上も下もまだ勝点差は詰まっている。大宮戦では、ようやく勝点3を積み上げただけですから」。
大谷キャプテンの冷静な目は、かくも精確に、現状を捉えています。

レイソルは、大丈夫。
そう、思った1日です。