2008年11月23日

0-2から

Check

このエントリーをはてなブックマークに追加

担当:大重正人

今日ほど90分間が短いと感じた試合はありませんでした。2点目を取られたときは一瞬言葉を無くしてしまいましたが、「今日はゴールできる予感があった」という杉山選手のレイソル初ゴールで1点を返すと、あとの時間はあっという間にすぎていきました。シュート数は後半だけで13本。レイソルが支配した45分間でした。

前半は、ジュビロがシンプルに2トップにロングボールを入れて、そこを起点にサポートしたり、セカンドボールを狙う展開。レイソル自陣のバイタルエリアでキープされると、やはり苦しい試合となってしまいます。前半は押し込まれる時間が続くなかで先制を許し、何度かカウンターからのビッグチャンスも決めきれません。

しかし後半から流れが変わりました。その立役者は、スタートから投入された李選手でしょう。「チュンソンは五分五分のボールをしっかりキープしてくれた」と杉山選手が振り返ったように、球際での競り合いに負けず、また相手ボールをがむしゃらに追って、何度もカウンターの起点となっていました。

2点ビハインドから杉山選手のゴールで1-2とし、迎えた後半29分。右サイドでポポ選手がグラウンダーのクロスを送ると、チュンソン選手がニアに飛び込みます。「トラップしようかと思ったけど、後ろにミノルが来てるのがわかった。ミノルの10ゴールがかかっていたし」と、絶妙のスルーでゴールをおぜん立て。「今日のゴールはみんながとらせてくれた」と菅沼選手が感謝の言葉を口にするのもうなずける同点ゴール。今季ずっと口にしていた「目標10ゴール」をついに達成してくれました。

残り4分、セットプレーから古賀選手の今季初ゴールで逆転。しかしロスタイム、逆にセットプレーから同点ゴール。「2-2のままじゃなくて、一度は勝ち越せたからこそ、やっぱり勝ちたかった」と大谷キャプテンは悔しさをかみ殺していました。「セットプレーで2失点したし、交代選手がいるなかで、マークの付き方とかしっかり修正しないといけない。次はホーム最終戦。応援してくれるサポーターのためにも、絶対に勝ちたい」とバスに乗り込んでいきました。

確かにタイムアップの笛が鳴るまで、上には行けません。ただ2-0から、3-2への逆転。そうそうできることではありません。石崎監督をはじめ、どの選手も口にしていましたが、これはまちがいなく自信につながっていくはずです。リーグ戦は残り2試合、そして天皇杯の準々決勝。まだまだ上を目指す戦いに終わりはありません。今日もヤマハスタジアムで一緒に戦った方をはじめ、サポーター皆様にとって極上の夜にはなりませんでしたが、それでも最後まで諦めなかった彼らの頑張りを思い返しながら、ゆっくりとお休みください。