鹿児島キャンプ11日目
担当:桜林 舞
本日は清水エスパルスとの練習試合が11時から行われました。鹿児島ふれあいスポーツランドという清水がキャンプの拠点にしている鹿児島市内までバスで移動。キャンプの練習試合で唯一のアウェイ戦です。2月21日(木)に予定されていた鳥栖戦は、体調を調整中の選手が多数のため、また24日(日)に行われるちばぎんカップが控えていることもあり、キャンセルさせていただきました。そのため、キャンプ中の練習試合は4試合。今日が最後の練習試合となりました。
8時半に霧島市内のホテルを出発するとあって、朝食はいつもより30分早い6時半からでした。選手たちも若干眠そう。というよりかなり眠そうな感じです。9時半に到着した試合会場にはサポーターの皆様、そして練習場を整備してくださる方々が既に到着しており、昨日に引き続き快晴の空のもと準備は万全です。「歓迎!清水エスパルス」と書かれたオレンジ色の昇り旗が翻り、フェンスには背番号入りのエスパルス選手の写真パネルが掲げられており、国分運動公園とはまた違う雰囲気に新鮮さを感じました。
古巣との対決に「気合いが入っています!」と笑顔でグラウンドに足を踏み入れた太田選手。監督やコーチ陣、サポーターの皆さんとにこやかに会話を交わしていました。北嶋選手と杉山浩太選手は別メニュー調整のため、残念ながら今回の練習試合には帯同しませんでした。リーグ戦に持ち越し、ですね。
フォトギャラリーでも掲載させていただきましたが、鹿児島ふれあいスポーツランドの芝生が実に見事です。何でも鹿児島県立鴨池陸上競技場(地域リーグであるヴォルカ鹿児島のホームスタジアム)は23ミリに刈り揃えられているのに対して、こちらは18ミリに設定されているのだそうです。それでもエスパルスは15ミリにして欲しいという要望を出しているとのこと。「試合の時だけ2,3日15ミリにするのはいいんだけどね?、18ミリくらいないと芝が寝ちゃってうまく育たないのよ」と芝の管理の方が育成の難しさを話してくれました。
11時からの試合では、昨日初めて着手した攻撃のトレーニングが早くも活きて、前線のポポ選手、大津選手、アレックス選手、太田選手が開始そうそうに敵陣を脅かします。特に攻撃の要、ポポ選手と大津選手とのコンビネーションにはまだまだ改善の余地が残るものの方向性が見えたことに対して「おもしろいんじゃないかな」と石崎監督もまんざらでもない様子でした。
前半13分、ポポ選手が右サイドからドリブルで抜け出しそのまま先制点を挙げたポポ選手。「コンディションはまあまあかな。徐々に良くはなっているけど。キャンプの間にチームにも慣れてきて、選手たちとも分かりあえるようになってきているとは思うけど、毎日良くなっていかなければいけない。まだまだこれからの部分も多いです。まずは監督が求めるサッカーをできるように日々取り組んでいかなきゃね」と、日本で初めて見るポポ選手に期待の声をかけるプレスの方々にもかなり控えめな対応でした。
「おもしろいアイデアを持っているし、テクニックも高さもあり、身体能力も高い。あとはしっかりと経験値を積ませたい」と石崎監督も期待する大津選手。本人的には「全然ダメでした」と納得のいかない表情を見せながらも、
物おじしない堂々としたプレーでゴール前で絡み、観客を沸かせていました。
「新しい選手ともだいぶ慣れてきたかな。ディフェンス面では細かいミスが多くて。1点目の失点もミスからでしたし」と、左サイドバックを務めた藏川選手。「反省すべき点はいろいろありますが、まずはケガの選手が戻ってきたことがなによりです」とも。
今回の出場選手は全部で20名。90分、60分、45分、30分と各選手の体調に合わせて出場時間が決まりました。90分フル出場となった鎌田選手は後半の30分間、永井選手と組んでボランチに入りました。「選手がおらんから鎌田にボランチをやってもらったんじゃが、練習でもやっていなかったのに、意外と悪くなかった」と石崎監督。はたして、鎌田選手のポリバレントぶりが開花するきっかけとなるのでしょうか?
試合は1?1で折り返した後半34分にPKを奪われ、1?2で白星ならず、でした。しかしながらケガ明けの選手が復帰の手ごたえをつかめたことや、攻撃の新しい形が垣間見えたことなどを鑑みると勝敗以上に実りある練習試合だったと言えると思います。今週末にちばぎんカップがありますが、あくまでチームの照準は開幕戦。ジュビロ磐田戦まであと3週間。選手個々にケガの完治や実戦感覚の向上など、それぞれ乗り越えなければいけない取り組みがあると思いますが、焦らず着実に上昇曲線を描いて参りましょう。