2013年9月28日

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担当:大重正人

アルビレックスの柳下監督は連戦続きのレイソルの現状をしっかり分析して、「前半からアグレッシブに行って先手を取りたい」と果敢にしかけてきました。レイソルは相手の2トップをまず抑えようと3バックで臨みましたが、コンディションの差か、システムのマッチングか、明らかにらしさの見えない苦しい時間が続きました。さらに、前半早々に増嶋選手、終了間際に工藤選手、そして後半の佳境で大谷選手が負傷。交代カードを戦術的に一枚も切れないという想定外のアクシデントにも見舞われました。

それでも後半開始からクレオ選手を投入し、前半途中から切り替えた4-4-2のシステムで、レイソルはらしさを取り戻しました。後半6分の田中選手のダイレクトボレーが、それまで少し気落ちしていたスタンドに火をつけました。後半12分の左クロスにダイビングで飛び込んだ大谷選手、15分クレオ選手のクロスバー直撃のシュート。選手たちが持てる力を振り絞って球際に挑む姿勢。柏熱地帯から応援の熱がみるみる広がっていくのが感じられ、それはもう、すばらしくひとつになった日立台の一体感でした。32分にクレオのゴールが決まり、直後のジョルジのフリーキック。逆転は間違いないという期待感で充満しました。

1点をリードされてから、踏みこたえた守備陣の奮闘なくして、後半の巻き返しはありませんでした。菅野選手、目を覆いたくなるような絶体絶命のピンチ、3点はストップしたはずです。相手のサイドのスペースへ飛び出し、体を張って起点となった田中選手、栗澤選手の球際のファイト、キムチャンス選手は最前線から最後尾まで何十本スプリントを繰り返したでしょうか。相手より明らかに劣るコンディションで、後半に大きく巻き返した選手たちの奮闘、かならずやACL広州戦につながると信じています。

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それにしても、行ける!!と思ったシーン、ことごとくレオシルバ選手でした。敵ながら見事なボランチのプレーでした。

選手たちは試合後すぐにリカバー、そして先発メンバー外トレーニングを行って、次に備えました。明日は午前中に出発し、広州をめざします。アジアへの挑戦、簡単に引き下がるわけにはいきません。