2023年5月28日

アウェイ川崎戦

Check

このエントリーをはてなブックマークに追加

担当:大重正人

フロンターレはこの試合前で公式戦3連敗。この試合の勝利に懸ける思いの強さを感じました。もちろん我々レイソルも成績が上がらず、監督交代からの再出発という簡単ではない状況で、気持ちの面で負けていたとは思いません。ただ、3連敗中とはいえ、フロンターレが王者として長年積み上げてきたサッカーのクオリティ、完成度とはまだまだ大きな差があって、スコア以上に、内容面で完敗という試合でした。

自分たちが準備してきた守備のプランもあったはずですが、それを上回る相手の攻撃の構築と精度に、特に前半は非常に苦しみました。山田選手は「想像していたより押し込まれて自分たちのボールの奪いどころが明確になっていなかった中で、ずっと受けにまわる守備になってしまった。自分たちから奪いにも行けないし、行ったら出される感覚があったので、ボールにも寄せきれない状況が続いていた」。前から行きたいけど、行ったら自分の背中を取られる。だからレイソルの選手たちの足が釘付けにされていたというか、アグレッシブに行けないように見えたのかもしれません。シミッチ選手のところで捕まえきれなかった。車屋選手が運んできた。サイドで数的優位を作られた。選手達からそんな言葉がありました。最終ラインからのビルドアップで、一つずつ剥がされ、ピッチのいろんなところで相手に先手を取られてしまった。難しい前半でした。

そんな中でしたが、自分たちのミスからの失点、取られてはいけない終了間際の失点で前半は0-2。決して防げなかった失点ではないと思いますし、GK松本選手からも「特に1点目は違う対応の仕方ができていれば」という言葉もありましたし、それ以外の場面はなんとか食い止めてはいたので、特に悔やまれる前半の2失点でした。

ただ、後ろから繋いでいこうというチャレンジ、ミスを恐れてはこれまでの状況を変えることはできません。高嶺選手は「前半も含め何回か自分たちでビルドアップしてゴール前まで運んでいく形はできていた。そこからどうやって崩していくか」、松本選手は「ウチの中盤にはしっかり繋げる選手がいる。どうやってそこまで運ぶか」と課題と共に少しずつですが成果を実感できる場面も見られました。トレーニングや試合を通して、こうしたチャレンジを恐れず繰り返していくこと。決して猶予があるわけではありませんが、それでも挑戦しないことには何も始まりません。ミスを恐れず戦うこと。その先にゴールと勝利があると信じなければいけません。

残り10分ぐらいで、立田選手が接触プレーで頭部を打ち、ピッチに倒れました。ドクターの診断で、直立した時に少し態勢が崩れたように見えました。ドクターストップを受けたにもかかわらず、自分は大丈夫だ、このままピッチを去るわけには行かない、ここに残って取り返したい、という強い思いが伝わってきました。
試合後のサポーターへの挨拶。この敗戦の中でもサポーターの皆さんからは悔しい気持ちを押し殺しての「俺たちがついてる」と大きな大きな応援歌をいただきました。あの歌声が、選手に伝わらないわけがありません。まだまだ光は見えていない状況ではありますが、どうか引き続きチームへの後押しをお願いいたします。来週土曜の札幌戦も一緒に戦ってください。よろしくお願いいたします。

230528_1.jpg

230528_2.jpg

2023年5月27日

明日はアウェイ川崎戦

Check

このエントリーをはてなブックマークに追加

担当:梶山由珠

ルヴァンカップから中3日、明日はアウェイ川崎戦へ挑みます。井原監督体制となってから、リーグ神戸戦、ルヴァン鹿島戦と2試合を戦い、内容では手応えを得ている部分はあるものの、1分1敗とまだ勝利がありません。井原監督が就任時のメディア対応で「選手たちがはつらつと、思い切ったプレーができる環境にしていきたい」と話していた通り、そういった変化が試合内容にも現れてきています。あとはゴール、そして何より勝利という目に見える結果を一刻も早く手にしたいところです。

前節の神戸戦で久しぶりの先発出場を果たした山田康太選手も、現状の課題に目を向けます。「チームとして関係性を持ってプレーするとか、ゴール前に人数をかけて崩し切るようなシーンも作れているので、もっと詰めていけばより得点が増えていく感覚はあります。本当にあと少しのところだと思っているので、自分も周りを活かすだけではなくて、最後自分も入っていってフィニッシュするとか、そういったところで自分ももっと活かされないといけないと思っています。自分自身も強引に、完全に崩し切らなくてもシュートを打つようなシーンは、増やしていかないといけない。神戸戦も勝ちたかったですけど、選手も多少手応えを感じた部分はありました。ただ、まだルヴァンカップ含めて勝てていないので、このまま内容が良くなっても勝てなければ意味がないので、まずは一勝が欲しいです」。

230527_1.JPG

今季の川崎はシーズン序盤からなかなか上位に浮上できず、苦しい状況が続いています。一時はリーグ3連勝を挙げましたが、直近の公式戦3試合では3連敗中。川崎としてもこれ以上連敗するわけにはいかないと、強いプライドをもって明日の試合に臨んでくることでしょう。
やはり川崎の特徴といえば攻撃。古賀キャプテンは「どちらかと言えば守備にまわる時間が長くなる可能性がある」と警戒しながらも、「そういう時にいかに組織として守れるか。その時々の状況に応じて、何がベストなのかという選択を正確にしていきたい」と話します。
相手の攻撃を抑制しつつ、自分たちの攻撃については「敵陣に入って押し込んだ時のボールの動かし方や時間の使い方はまだまだ改善していかなければいけない部分が多い。いかに相手を動かしながら隙を突いていけるかだと思うので、時間を有効的に使いながら、焦らずにやっていくことが大事だと思っています」。

230527_2.JPG

ここ数試合苦しんでいる状況とはいえ、川崎が強敵であることには変わりないですし、ましてやレイソルはここ数年で川崎相手に勝利がありません。だからこそ、この試合に勝利することができれば、選手にとっても大きな自信となり、チームとしても勢いに乗っていけるはずです。
明日は等々力陸上競技場で17時キックオフ。日曜ゲームですが、まだビジター側の席種は残席があるようですので、ぜひスタジアムで、そしてDAZNでの後押しをどうぞよろしくお願いいたします。

2023年5月25日

ルヴァンアウェイ鹿島戦

Check

このエントリーをはてなブックマークに追加

担当:梶山由珠

先週の神戸戦から9人の先発を入れ替えて臨んだレイソル。今日も前半から何度も相手ゴールへと迫りましたが、最後までネットを揺らすことはできず。コーナーキックからの1失点に泣く、悔しい結果となりました。
今日の敗戦を受けて、レイソルはグループ4位に転落。次節のグループステージ最終節、レイソルが1位福岡に勝利し、2位鹿島vs3位新潟がドローに終わってレイソルと鹿島の勝点が並んだとしても、鹿島との対戦成績(1分1敗)により最終順位では上回ることができません。従って今日の結果をもって、レイソルのルヴァンカップはグループステージでの敗退が決定しました。
非常に残念ですし、この結果を受け止めなければなりません。ただ、今日の試合をポジティブに捉えるとするならば、出場機会を待っていた選手たちが躍動する姿を見せてくれたこと、そしてメンバーが入れ替わっても神戸戦同様にチーム全体でチャレンジする姿勢が随所に見られたことは、ひとつ収穫とも言えるのではないかと思います。

230524_1.JPG

久しぶりの公式戦出場で躍動した選手、その1人が中村慶太選手でした。本職のボランチの位置で起用され、前半から積極的にボールを引き出しながら、持ち前の展開力でチームにいいリズムをもたらしていました。

「どこでボールを受けるかというのも考えていたし、相手の矢印をどうしたら折れるかというのを常に考えていました。前につけるのも相手にプレッシャーがかからないように一回逆を見たり、フェイクを入れたり、ひと工夫して受け手がやりやすいようにというのは常に意識していました」。

「ゲームはコントロールできた」と手応えを口にした一方で、この結果に悔しさを隠しきれない様子でした。
「負けてこう言うのも良くないですけど、久々の試合で楽しかったし、だからこそ本当に勝ちが欲しかった。ボランチで試合に出てる以上、結果に繋げられなかったことは責任を感じるし、もっともっと決定機を演出しなければいけない。ここまで試合をスタンドから見る時間が長かったし、その分イメージは持っていて、今日はミスも少なくプレーできた。あとは本当に結果を出すことだけです」。

230524_2.JPG

そして先日特別指定選手として登録されたばかり、拓殖大学3年生の関根大輝選手が今日の試合で早くもデビュー。大学に入ってセンターバックからサイドバックにコンバートされたといい、今日は右サイドバックで先発フル出場を果たしました。
「前半は緊張もあって、いつもならできている判断ができていなかったり、トラップミスもあって最初は上手く試合に入れませんでした」と振り返りましたが、187cmの長身を生かした競り合いでは相手選手に負けず劣らず、徐々にペースを掴むと積極的な攻撃参加でチャンスを演出。自らシュートを放った場面もありました。

「大学とはスピードが全然違うし、一瞬でも気を抜いたらやられる世界。練習より試合でそれをより感じました。この経験を生かしていけるように、大学の練習から取り組んでいきたいです」。

230524_3.JPG

「内容的にはどちらに転んでもおかしくないゲームだった」と試合後井原監督が振り返った通り、直近の公式戦で5勝1分と本来の強さを取り戻したアントラーズを相手に、互角の試合展開まで持ち込みました。ただ、最後に勝敗を分けたのはフィニッシュの質。ここ数試合、レイソルが直面している課題です。

次は4日後のリーグ川崎戦。準備期間は短いですが、今日の試合で得た課題と収穫を整理して、次こそは勝利をお届けできるよう努めるのみです。
今日も平日ナイトゲームにもかかわらず、アウェイ鹿島まで駆けつけてくださった200名以上ものレイソルサポーターのみなさん、スカパーで応援してくださったみなさん、ありがとうございました。

230524_4.JPG

2023年5月23日

明日はアウェイ鹿島戦

Check

このエントリーをはてなブックマークに追加

担当:大重正人

井原監督新体制となっての2戦目、明日ナイトゲームでルヴァンカップ鹿島戦、アウェイでの戦いとなります。順位や勝ち上がり条件がJリーグのTwitterに掲載されています。

レイソルが争うグループDは混戦で、勝ち上がりが決まる条件は1つしかありません。レイソルはここまで1勝2分1敗の勝ち点5でグループ3位です。首位の福岡が7ポイント、2位の新潟が6ポイント、4位の鹿島が4ポイントと勝ち点差がほぼありません。明日の鹿島戦は負けた方がほぼ脱落というサバイバルマッチになります。

レイソルは第4節でも土俵際まで追い詰められましたが、ホームでの新潟戦に逆転勝利し、勝ち抜けへのチャンスを辛うじて残しました。チームは苦しい状況でしたが、あの勝利は非常に意味のあるものでした。

230523_1.jpg

井原監督に交代し、土曜日の神戸戦には多くの注目が集まり、大変多くのメディアの方に取材をいただきました。監督の働きかけにより、思い切りさを取り戻した選手たちの変化は、多くの記事となりました。スタジアムやDAZNで応援いただいた皆様にも間近に伝わったことと思います。ただ、こうした前向きな変化を着実なものにするためには、やはり勝利という結果が何よりです。一つ一つのプレーが勝利につながる、それが選手たちの大きな自信になります。ましてや相手は好調の鹿島、思い切り躍動して、グループ最終節に望みをつなげる勝利を持って帰ってきて欲しいです。

最後に、ディオゴフィジカルコーチがレイソルを離れることになりました。2019年、ネルシーニョ監督と共に柏にやってきて5シーズン目。選手たちがより良いコンディションで試合を戦えるよう、力を尽くしてくれました。未曾有のコロナ禍でフィジカルコーチにとっても経験したことのない、本当に難しい日本での仕事だったと思います。

それでも、いつも明るく日本語で挨拶してくれましたし、試合前のアップルームから選手たちの気持ちを高めてピッチに送り出してくれる熱さがとても印象的です。ブラジル人選手が多いレイソルにあって、彼らの良き兄貴分でもありました。現在42歳、ブラジルに戻るとのことで、これからもサッカー界で活躍されることを祈っています。レイソルのために、長年ありがとうございました。OBRIGADO,DIOGO!

230523_4.jpg

230523_3.jpg

230523_2.jpg

2023年5月20日

神戸戦

Check

このエントリーをはてなブックマークに追加

担当:大重正人

230520_ihara.jpg

監督交代という大きな決断の後の初戦。選手たちもスタッフもサポーターも、ここからもう一度奮い立ち、出直していこうと、この火曜日からの時間を過ごしてきました。練習では、チーム全員でのシュートトレーニングなど、みんなが味方を盛り上げ、士気が高まっていることが伝わってきていました。そして今日のスタジアムの雰囲気、その前の決起集会から、新しい応援歌がスタジアムの外まで響いていましたし、ヴィッセルの吉田監督も「相手を乗らせてしまった」とこの日立台の圧力を感じとっていた様子でした。

井原正巳新監督が、まず新しい出発の試合で選手たちに意識づけたのは「ミスを恐れないこと、ミスが起こってもみんなでカバーしていこう。積極的なミスはOKないし、消極的なミスはやめようと。選手たちは自信を持ってハードワークしていたし、萎縮しているようなところは全くなかったこれまで少し思い切りに欠けていた選手たちの硬さをとり、アグレッシブさを取り戻すよう、ピッチへ送り出しました。

「これまではどうしても最終ラインはリスクを避けるプレーが多くなっていた」とキーパーの松本選手。「ボールを繋いで行くというチャレンジ、時にはリスクを犯して行くという戦い方の幅は前より広がったと思う」という変化が、プレーにも表れていたと思います。キックオフからの戦いを見て、少しずつ違いを感じ取った方も多くいたと思います。

ただ首位のヴィッセルからは、今の順位の好調さと経験豊富な選手たちのどっしりとした落ち着きのようなものも感じられました。守る時はしっかり守り切れる、点も取れるという自信。レイソルが押せ押せだった前半開始から一転、大迫選手のターンから、ミドルシュートがマウスを叩いたシーンや、先制点のシーンもゴール前であれだけ落ち着いたプレーをできる武藤嘉紀選手と大迫選手のプレーに、静かな強さを見せつけられました。

ただ、そこから崩れず、後半にかけてさらにギアを上げていったレイソルの戦いぶりに、スタジアムの応援の力が加わって、後半のシュート数で言えば「9対0」と首位ヴィッセルと土俵際まで追い詰めました。もちろん自分たちのシュートでゴールネットを揺らせなかったという事実はありますが、ネルシーニョ監督時代から培ってきた前線からの守備意識、細谷選手のプッシュが相手を追い詰め、オウンゴールを引き起こしました。

フロート選手を投入した後、細谷選手を右サイドに置いたというのも、井原監督流の変化の一つでした。「ジェイは推進力があってボールが収まるし、カウンターの起点に慣れる。細谷はタイプが似ているところもあるので、2人のスピードを生かす狙いだった。その2人が相手を引っ張り、空いたスペースをサヴィオや武藤が使うことで活性化を図った」。レイソルの主力FWである武藤、ジェイ、細谷の3人を同じピッチで特徴を発揮させ、共存させる。そんなチャレンジ、変化もありました。「あと数センチだった」と悔やむジェイ、またムトーからパスにダイレクトで合わせたマオのボレーなど、あそこで決まるか決められるかは引き続きの課題です。

井原監督は「サポーターの皆さんがすごくいい雰囲気を作って後押ししてくれました。なんとか勝ち点3を取りたかったが、内容的には悲観するものではないし、首位神戸からの勝ち点1をポジティブに捉えて、ルヴァン鹿島戦やリーグ戦の川崎戦にもう一度いい準備をしていきたい」と述べました。この1ポイントを価値あるものにするために、水曜の鹿島戦でいい試合をして、川崎戦へ繋げていきたいです。今日は12500人の皆様にご来場をいただきました。レイソルサポーターの皆様にはこの苦しい状況下でも新しい井原レイソルへの期待を込めて応援くださいましてありがとうございました。

230520_sup1.jpg

230520_sup2.jpg

2023年5月19日

監督交代のメディア対応について

Check

このエントリーをはてなブックマークに追加

担当:大重正人

17日水曜、監督交代についてお知らせいたしました。井原正巳ヘッドコーチが新監督に就任し、新たなスタートを切っています。昨日はメディア皆様にお集まりいただき、山崎和伸社長、布部陽功GM、井原監督が報道対応を行いました。その要旨をまとめましたので、こちらよりご覧ください。

まず山崎社長より、ネルシーニョ前監督への感謝をお伝えさせていただきました。「シーズンの序盤からなかなか成績が上がらず、ファンの皆様にご心配をおかけしています。その結果と直近の横浜FC戦の結果を踏まえまして、布部とネルシーニョ前監督といろいろ話をしていただきました。その結果を踏まえまして、クラブとしまして交代を決定しました。ネルシーニョ前監督には柏レイソルに数多くのタイトルをもたらしていただき、大変功績の大きい監督でありました。ここで改めまして、クラブを代表しまして深く感謝の意を表します」

続いて布部GMからは、今年のチームの取り組みや、ここまでの経緯についての質問に回答しました。「ネルシーニョ監督が5年目で、補強もした中で、キャンプではチャレンジした部分がありました。相手を押し込んで攻撃的にいこうということで取り組んできました。J1の第1節・ガンバ大阪戦と第2節・FC東京戦は、どちらも引き分けでしたが、内容的にはやろうとしていたものが出ていました。その後勝てなかった時期にも、監督はこのままでは終われない、復活させたいということで、ずっと培ってきたミーティングのやり方や、練習方法も、監督なりに変化を持たせて取り組んでいるのを見てきました。鹿島と湘南に勝ち、試合内容的には少しずつ良くなっていたというのは、ネルシーニョ監督がチームにもたらしたものだと思います。ただ、連勝ができなかった。そして横浜FC戦では特にチャンスを作りシュートもたくさん打ちながらネットを揺らせなかったところで、もう一度監督と向き合って話をしました。そこでお互いにここで終わりにしようと。双方合意という流れになりました」

そして井原新監督には多くの質問が寄せられ、決意表明や現在のチームの課題や改善への方向性などをお話ししました。
「ネルシーニョ監督とともにコーチとして一緒にやっていた中で、これまで思うような結果を出せなかったことに対してはコーチである自分にも責任はあると思っています。その中で強化の方からネルシーニョ監督の後の監督をしてくれないかということで、自分であれば今現状のチームはよく知っている中で、なんとかこの状況を変えられるという思いと、もう一度選手とスタッフ全員で一体感を持って、この現状を何とか変えていくという思いで、監督を引き受けさせてもらいました。とにかくアグレッシブで組織的なサッカーをもう一度復活させて現状を改善させていきたいと思っています」

「ネルシーニョ監督が選手に対して厳しく要求してきた守備の強度、勝負にこだわる気持ちの部分など、そういう監督が残してくれた良い部分は継承しつつ、また新たに、レイソルには能力の高い若い選手がたくさんいますし、少し縮こまってプレーしていたようにも見えていたので、もっともっと溌剌としたプレー、アグレッシブに思い切ったプレーができるような選手たちに少し変えていくことで、チームは良くなると思っています。戦術的なところは一挙に変えていくことはできないと思うので、今まで監督が残していただいた良い部分に自分の色を少しずつプラスしていきたい。」

「レイソルというチームはアカデミーから含めて多くの選手がトップにも上がっていますし、伝統的な、ボールを大事にするところは今のチームにも必要な部分であると思うし、良いところを少しずつ伸ばしていきながら、自分なりのチームを作っていければと思います。すぐに結果も必要な時期だと思いますし、長い期間をかけて作っていくことが今はできる状況ではないので、とにかくまずは勝点を積み重ねていかなければ今の順位を上げていけないですし、そこにこだわりつつ、まずは少し上を見ていけるような状態になったときに、自分なりのサッカーというものに少し変えていけるのかなと思っています」

「選手たちには、現状は16位なので、そこから下を見るのではなく、上を見て、もう一度チームが、選手、スタッフが一体感を持ってこの現状を変えていこうという話をしました。ゴール数は13試合で8点しか取っておらず、得点力をいかに上げていくかが大事。まずゴール前に侵入する回数を増やすこと、もう少し押し込んだ中でのチャンスを増やしていきたい。そのためにもここまでの練習では、栗澤コーチ、大谷コーチを含めて、いろいろなメニューを新たに出しつつ、スタッフ間でも協力し合って、少しずつ改善するようにしています」

「今回、監督交代したということで、選手たちにとってはまた新たなスタート地点、新しい競争がスタートしたと思っているでしょうし、日々全員が前向きに競争して、その競争に勝った選手が試合に出ていくというような雰囲気を作りたいと思っています。選手たちも前向きにしっかり取り組んで元気もありますし、すごく良い雰囲気でこの3日間はトレーニングできていると思います」

「我々は今16位のチームですし、監督が交代した非常事態ではありますが、チャレンジャー精神で、首位の神戸に怯むことなく、アグレッシブに戦えるような試合の入りができればと思います。まずはサポーターの皆さんに、昨年8月以降は不甲斐ないゲーム、結果の出せないゲームが続いていましたから、首位の神戸に対して我々の気持ちが伝わるような、勝ちたいという気持ちが伝わるようなゲームができればと思っています」

「現時点では、ネルシーニョ監督が立てた目標達成は現実的に難しいと思っています。そこから新たに勝点目標をいくつと定めていくかというよりも、今の状況で勝点を少しでも積み上げていくことが大事。一戦一戦とにかく勝点をまず積み上げていくこと。それで下を見ない状況になったり、そこでもう一度自分たちの立ち位置が変わってきたりしたところで、新たに目標を立てていきたいと思います」


最後に。
ネルシーニョ前監督から、一筆届けてほしいとメッセージが届きました。

長年仕えた井原新監督もその思いを重く受け止めています。「ネルシーニョ監督は偉大な監督だと思っていますし、このレイソルの監督になる時から、自分は一緒にコーチとして戦わせていただいている。これまでの功績には感謝しかないですし、勝負へのこだわり、哲学、選手に厳しさを持って接するところなど、自分が学ばせてもらったことはたくさんありますし、多くのものを残してくれました。監督への敬意を持ちながら次のゲームを戦いたいと思いますし、この後も引き継ぎたいと思います」

第一期政権での数々の成功やタイトル獲得については触れる必要もないほどの既知の偉業ばかりです。2019年、J2からの再起を懸けたレイソルからのSOSに応えてくれたのもネルシーニョ監督でした。昨年4月、トレーニング中にアキレス腱断裂という大きなアクシデントに見舞われました。普通なら長期入院、静養が必要な重傷だったにもかかわらず、勝負の現場から離れたのはごく数日。すぐに日立台に帰ってきました。車椅子に乗って、グラウンドから練習を見つめ、指示を出す。勝手な想像ですが「ここで倒れるなら本望だ」というような恐ろしいほどの監督の強く堅い信念を見たような気がしました。

リーグ戦3連敗で迎えた5月3日の広島戦。正直広島に行くのはまだ早いのではという周りの心配の中でも、柏に留まってはいられませんでした。森海渡選手を途中起用し、その逆転ゴールに松葉杖を振り上げて喜ぶシーンは、ネルシーニョ監督以外には今後も見られないのではないでしょうか。そして普通なら車椅子に乗って移動する状況だったと思うのですが、頑なに松葉杖で、自分の足で歩いていました。広島のスタジアムは、ロッカールームから会見場までがとても遠いんです。それでも、時間がかかってでも、何かに頼るようなことはありませんでした。戦場で、敵に対して、弱みは決して見せない。そんな監督の矜持だったのだろうと思い返します。

監督が最後に我々柏レイソルやサポーターに贈ってくれた言葉。勝利へのあくなき執念。未来永劫、引き継いでいかなければいけないVITORIAの精神です。長年にわたり、柏レイソルにすべてをささげ、勝利のために戦い続けたネルシーニョ監督、本当にありがとうございました。

2023年5月13日

横浜FC戦

Check

このエントリーをはてなブックマークに追加

担当:大重正人

絶対落とせなかった一戦でした。エンドが変わってレイソルのゴール裏に向けて攻め込むという大きな後押しを受け、立ち上がりから好スタートを切りました。何度も決定機を迎えましたが、レイソルのシュート精度と、相手のGKブローダーセン選手の好セーブやDF陣の踏ん張りもあり、ゴールが奪えないまま後半へ。ハンドによるPKからの失点は、試合の中で起こりうることです。選手たちの気迫や気持ちが足らなかったこということはなかったと思います。放ったシュートは21本。でも1点をリードして勝利に徹した横浜FCのゴールを破れなかった、ということに尽きます。悔しく、非常に痛い敗戦でした。

試合後にスタンドに残ったサポーターの皆さんの行動も当然のことです。どうしてこういう状況になったのか、この状況をどう変えていくのか。問いたい気持ちは当然で、今シーズン開幕から成績が上がらないチームを辛抱して支えてくださっている皆さんの限界は超えているのに、お応えできていなく申し訳ありません。

そして試合後の冷たい雨の中、長くお待たせして申し訳ありませんでした。サポーターの代表の方を中心に寄せられた声に、布部GMが答えました。現状の成績に対し、結果が出ていないことをまず深くお詫びし、お話しさせていただきました。あの話しあいのあと、その場に立ち会ったスタッフや布部GMで集まり、話し合いの内容や今クラブが考えていることを改めて確認した上で、お伝えしたい内容はこちらのとおりです。

現時点で監督を交代する考えはありません
チームはバラバラになっていないし、シーズン当初の一時期よりも試合内容は良化してきている。チャンスは作れているし、あとはゴールを仕留めるというところ。
チームがより良い方向に向かうように、チーム内でこれまで以上に話し合いを重ねていく

【状況や経緯の説明が十分でなかったので修正追記させていただきました】

ここにいるチーム全員で、この状況を変えていけると信じて、一日一日の時間を無駄にせず、レイソルの勝利のためにやれることを尽くす。そして言葉や姿勢だけでなく、結果として残さなければなりません。試合はすぐにやってきます。来週は首位を走るヴィッセル神戸、強敵に間違いありませんが、それでも相手どうこうではなく、目の前の敵を倒す、そういう気概と覚悟をチームとしてクラブとしてサポーター皆さんに伝えるような試合を見せなければいけません。誰もこの状況から逃げるつもりはありませんし、力の限り戦い続けます。こんな状況ですが、こんな状況だからこそ、皆さんの後押しと応援がチームの力になります。期待に応えられず本当に申し訳ありません、それでも柏レイソルへの応援をどうか引き続きお願いいたします。

230513.jpg

2023年5月12日

明日は横浜FC戦

Check

このエントリーをはてなブックマークに追加

担当:大重正人

まず昨日、突然のことで驚かれたかもしれませんが、拓殖大学3年、DF関根大輝選手の2025シーズンからの加入内定をお伝えしました。
https://www.reysol.co.jp/news/topteam/035785.html
名門静岡学園高校でのキャリアや、拓殖大学での活躍、また年代別代表への関わりなどもあり、以前よりメディアの方やファンの方からの関根選手への高い評価がありましたが、今回のレイソル加入発表に対する反響の大きさは相当のものでした。それだけの期待が集まる才能だということを表していますね。

230512_sekine1.jpg

187cm、82kgという恵まれた身体を生かし、センターバックとしてキャリアを積んできましたが、大学に入ってから右サイドバックにコンバートされ、さらにその活躍の場を広げました。布部GMに聞くと「身長が高く、跳躍力もあって、ヘディングも強い。走力もあるので攻撃参加もできるし、足元の技術もあってビルドアップにも絡んでいける。実戦練習にも違和感なく入れていましたし、物おじせず声も出していてリーダーシップも感じられます。また若手選手たちの輪に入ってボールの片付けにも加わったり、そういった人間性の面も評価しています。何度か練習に参加してもらって、コーチングスタッフも彼の力を評価していますし、これから経験を積んでいけばプロとして十分やっていけると判断して獲得に動きました」と、関根選手を評しました。他クラブの練習にも参加したと聞いていますし、プロキャリアの一歩をレイソルに選んでくれたことにとても感謝したいです。また、練習参加などの機会があれば、また彼の声を届けられればと思います。

230512_sekine2.jpg

チームは、明日16時からホームでの横浜FC戦を戦います。互いに望んだ現状ではないゆえに、この試合を勝つか落とすか、両者にとって大一番になりました。ネルシーニョ監督も「6ポイントマッチ」と重要な一戦と位置付けています。もちろん選手たちも同じです。高嶺選手は「自分たちがボールを失った時のカウンターは一番注意したい、リスク管理と守備への切り替えを徹底してやりたい」、戸嶋選手は「お互いにとって今後への分岐点となる試合。ハードワークするところやここで絶対に奪うぞ、というところで上回れるかどうか」、松本選手は「横浜FCには小川航基選手という絶対的なストライカーがいる、守備面では彼を止められるかどうかがカギです」とみな気を引き締めます。

そのマツケンにマッチデープログラムインタビューに答えてもらいました。昨日Twitterにアップした新潟戦の2つの好セーブについても自己分析しています。ぜひこちらよりご覧ください。

この試合は「日立システムズ」DAYです。今季からユニフォームやトレーニングウェアに載っている鮮やかなグリーンのロゴにお気づきと思います。明日の試合では先着1000名様を対象に、サイン入りボールやレプリカ、またオリジナルタオマフが当たるプレゼント抽選会を実施いただきます。また好評の全選手対応グッズは『プレーヤーズ応援フラッグ』を販売、また新グッズでは、今人気のキャンプグッズを多種販売します。明日は少しお天気が悪いようですが、この大事な試合へのご来場、応援をよろしくお願いいたします。
★チケット、イベント情報はこちらから
https://www.reysol.co.jp/ticket/next/#0513

2023年5月 7日

アウェイ新潟戦

Check

このエントリーをはてなブックマークに追加

担当:大重正人

前日から強い雨が降りしきる新潟でした。気温も低く、選手たちにとっては、サポーターの皆さんにとっても非常に大変なコンディション。その中でも、ビッグスワンの屋根に反響する両軍の応援歌が鳴り響き、また両チームが最後まで戦い合う激しい試合でした。レイソルにもチャンスはあっただけに、勝ち点3を奪って順位を逆転したかったという残念な思いもあります。ただ、チャンスの回数は新潟の方が多くありましたし、1ポイントを獲れたことは最低限の成果とも言えます。

立ち上がりから相次いだピンチ、ここを凌げたのが大きかったですし、GK松本選手の好守が試合を壊さず進められた要因でした。「敬太さん(井上GKコーチ)と、中3日でフィールドの選手は疲労もあるだろうし、相手は前の試合でターンオーバーしている、立ち上がり気をつけていこう。そんな話をして試合に入りました」。キックオフから、雨の影響もあってか目測を誤ったり、パスが通らなかったり、ミスが続いて、ショートカウンターを立て続けに受けたものの、マツケンのビッグセーブがチームを救いました。

「今日は、単純にシュートが少なくて抑えられたのではなく、最後の部分で自分がしっかりシュートを止めた上でゼロに抑えられている。プロに入った時や学生時代に比べると、自分のシュートストップの能力自体はより良いものになっているのかなというのは、今試合の中で実感できています」という言葉通りのプレーでした。試合を重ねるごとに自信もつけているでしょうし、その自信が最終ラインにも落ち着きや安心感をもたらしているはずです。たとえミスが起きても、味方がカバーしてゼロに抑える。奪われたらすぐに切り替えて戻る。球際で怯まない。今日は相手に助けられた部分もありますが、今のレイソルには、呆気なく立て続けに失点するようなケースが減り、それが勝ち点をもたらしています。

相手に主導権を握られていたところ、特に中盤3枚への対応を明確にすべく、後半から戸嶋選手を中央に移し、高嶺選手と椎橋選手でマークを強めました。相手のペースダウンもあったでしょうか、少しずつボールを保持する時間も長くなり、細谷選手やサヴィオ選手が右サイドでボールを引き出し、そこを起点に攻め込んでいきます。ただ効果的なラストパスが届かず、決定機には至りません。今日は守備のところで辛抱強く耐えたものの、攻撃面で及ばなかった。古賀キャプテンが「敵陣でボールを動かしながらどうやってゴール前までボールを持っていくかが課題」と自覚するように、そこで改善や違いを出せるようにならないと、勝利、勝ち点3は得られません。鳥栖、京都、湘南、新潟と順位の近い相手に負けなかったことは今後の戦いにおいても意味があると思いますが、やはり来週の横浜FCとの一戦は絶対に勝ち点3を取らなければいけない試合です。来週のトレーニングから日々意味あるものにして、最良の結果を得なければいけません。

2023年5月 6日

明日はアウェイ新潟戦

Check

このエントリーをはてなブックマークに追加

担当:梶山由珠

ゴールデンウィークの3連戦も明日でラスト。明日はアウェイでのアルビレックス新潟戦に臨みます。新潟との対戦は今季三度目。2週間前にホームで、1ヶ月前にアウェイでそれぞれルヴァンカップで対戦し、1勝1敗の結果でした。過去2戦は両者ともにリーグ戦から少しメンバーを入れ替えて臨んでいたとはいえ、ここまで短期間で三度も対戦する機会はなかなかありません。お互いの特徴を理解しているからこそ、簡単には攻略させない、攻略させてもらえない、難しい試合展開になるかもしれません。

前節レイソルはアウェイで湘南に2-1で勝利。今季2勝目を挙げ、一桁勝点も脱して10ポイントまで積み上げました。逆に新潟は、前回ルヴァンカップでレイソルが勝利した4/19以来、公式戦4連敗を喫しています。現在16位のレイソルに対して13位を走る新潟ですが、勝ち点差は2。明日の対戦でレイソルが勝利すれば、順位をひっくり返すことも可能です。湘南戦、新潟戦、横浜FC戦と、勝ち点の近いチームとの直接対決が続くレイソルにとって、ここは一つの正念場。しっかりと勝ち点を積み上げて、浮上のきっかけを掴みたいところです。

230506_1.JPG

前節の湘南戦、勝ち越しゴールの裏には、片山選手の懸命なブロックがありました。細谷選手のゴールが素晴らしかったのは言うまでもありませんが、風下で押し込まれていたあの時間帯、ピンチをチャンスに変えた片山選手のブロックは、常に頭をフル回転させて攻守に気の利いた役割を果たしている片山選手らしさが、如実に現れたファインプレーでした。

「個人的にはリスクは常に考えていないといけないし、何かあるかもしれないと思っています。人任せにしないというか、自分の役割を果たした上でチームとして仲間を助けるという部分はすごく大事になってくるところだと思う。ミス自体は起こることなので、それをスコアに反映させないように、みんなで助け合って、より個人のいいところが出せるようにやっていきたいです(片山選手)」

230506_2.jpg

ひとつのミスが失点に直結してしまうという場面は、今季のレイソルの失点シーンを振り返っても何度かありました。その一点が勝敗を分けることもありますが、誰かのミスも、他の誰かがカバーできれば、失点は防げる。それができるのもサッカー、団体競技の素晴らしいところです。
湘南戦の終盤は、チームのために走る、守る、助けるという選手たちのプレーが特に目立ちました。こうしたプレーの積み重ねが勝利を呼び込んだと思いますし、「これを続けていけば勝てる」という手応えも選手たちは掴んでいるはず。
前節あれだけのハードワークで疲労の蓄積は当然あると思いますが、今節もアウェイで勝ち点3を積み上げてくれると期待したいと思います。明日5/7日曜日、14時キックオフです。現地やDAZNでの後押しを、どうぞよろしくお願いいたします。

そして今回の新潟戦はゴールデンウィークということもあって、新潟県の観光PRに協力する形で、地元出身の川口選手が新潟のおすすめスポットを紹介してくれました。この連休を利用して新潟に前乗りされている方、試合後も新潟に宿泊される方は、ぜひ川口選手おすすめの観光地やグルメも参考にしながら堪能してください。中でもやすらぎ堤は新潟駅のすぐそばですし、少し足を伸ばして車で40分ほど走れば、月岡温泉にも行けます。実は私も2年ほど新潟に住んでいたことがあるのですが、月岡温泉には朝7時から22時まで無料で入れる足湯もあるので、おすすめです!お時間の許す方はぜひ巡ってみてください。

2023年5月 3日

アウェイ湘南戦

Check

このエントリーをはてなブックマークに追加

担当:大重正人

「スタジアムに入る時からサポーターの皆さんがすごい応援で迎えてくれて、気持ちがすごく高まりました」。古賀キャプテンは激戦の後、サポーターの皆さんへの感謝を伝えました。今、自分たちがいる位置はもちろん本意でなく、監督も選手もサポーターも、レイソルに関わるみんなの力で這い上がっていこうと懸命必死です。今日の平塚競技場は、試合の前からレイソルのそんな思いでいっぱいでした。

先日のホーム京都戦とは逆に、今日は立ち上がりから風上に立ちました。相手の背後を狙っていこうというレイソルに対し、ベルマーレのクリアは風に押し戻され、そのボールへ競り合おうとレイソルの守備陣は前へ前へと積極的で、試合のペースを掴みました。

当然先制して試合を進めたいところで、今日はゴールシーンでの際どいオフサイド判定が2度もあり、VARによるジャッジでレイソルの失点が取り消され、そしてレイソルのゴールが認められることに。相手の3バックがラインアップを図る裏へ、三丸選手が前線へ高いボールを送り、オフサイドラインぎりぎりで抜け出したサヴィオ選手がしっかりGKとの制しました。ラッキーというのとは違い、正しく判定いただけたということに尽きるのですが、それでも今のレイソルにとっては天と地の違い。勝利を求め、引き寄せた何かがあったかのようでした。

VARの影響で前半のアディショナルタイムは5分に延びました。そこでCKのピンチ、混戦から押し込まれて同点。前半最後のプレーで同点とされ、当然注意していたでしょうが、率直にもったいない時間帯の失点でした。そして後半は相手が苦しんでいた風下へ。正直、ポジティブな気持ちにはなれませんでした。しかし選手たちは違っていたようです。もちろんあの失点は反省しないといけないと前置きした上で「ハーフタイムだったのですぐに切り替えられました(戸嶋選手)」「前半はほとんどやられていなかったし、セットプレーの失点だったので切り替えました(古賀選手)」と選手たちは強く逞しく戦っていました。

そして後半10分、私が持ってしまったネガティブな思いを完全に覆してくれた細谷選手のスーパーゴールが生まれました。説明するよりも、こちらの動画を見ていただき、マオのコメントを読んでもらうことが最適ですね。「ボールを奪った瞬間に相手のサイドバックが上がっている状況だったので、その裏を取ろうという狙いはチームとして持っていた。うまくそこを突けて、あとは自分の形だと思ったのでうまく流し込めたと思う。コースは相手GKの股下しかなかった」。

相手DFと裏のボールへの競争。3人分以上は離れていたと思いますが、それを追いつき、そして競り合いで踏ん張り、相手は転倒。そして待っていた最も大事な仕事も、相手GKを見て冷静なプレー。フルスピード、フルパワーを出した直後で、呼吸を整えるのも大変なはずなのに、相手を見定め、ここしかないというコースに正確な技術で流し込んだ。マオの特徴が存分に発揮されたゴール。こんなゴール、誰にもできるものではありません。かつてのオルンガ選手を思い出した人も多かったことでしょう。

そこからの全員守備、全員がハードワークし、球際で負けず、抜かれてもまた戻る。この一点のリードを絶対に守り切る。そんな気迫がいっぱいでした。途中出場の山田選手とドウグラス選手がアディショナルタイムで見せた懸命のボールキープも見事でした。シュートを打ちたい思いがあってもおかしくありませんが、チームの勝利のために何回マイボールにしてくれたでしょうか。あの数分、後ろの選手を助けるファインプレーでした。

230503dou.jpg

話は変わりますが、先日レイソル公式ツイッターで投稿についての呼びかけをさせていただきました。「事実に基づかない、誹謗中傷」と書きましたが、もっと言えば、チーム関係者に対して、サッカーに関係のない投稿で、かつ虚偽の内容、名誉毀損、侮蔑、侮辱にも当たる内容でした。常識の度を越えていて、冗談で済まされるものでもありません。本当にごく一部の、わずかの投稿でしたが、見過ごすことはできませんでした。今日の勝利で、ようやく今季リーグ戦2勝目。なかなか成績が上がらず、ご心配をおかけしており申し訳ありません。いろんなお声、叱咤、厳しいご意見をいただくのも当然の今ですし、深く受け止めなければいけません。これまで失ったポイントを少しでも取り返していけるように、今日のような厳しい試合を乗り越えていけるように、ネルシーニョ監督も選手、スタッフも全力を尽くしています。今日の力強いメッセージ、歌声、本当にありがとうございました。今後とも選手への後押しをお願いいたします。

230503sup.jpg


2023年5月 2日

明日はアウェイ湘南戦

Check

このエントリーをはてなブックマークに追加

担当:梶山由珠

今週はゴールデンウィーク3連戦。2戦目の明日は、アウェイで湘南ベルマーレと対戦します。湘南とは昨シーズン開幕戦と最終節に対戦、1勝1敗に終わりました。ホームで迎えた最終節は、様々な気持ちが入り混じるなかで臨んだゲームでしたが、1-2で敗戦。前半終了間際、後半立ち上がりと立て続けに失点してしまったことで難しいゲームになりました。

今季の湘南はここまで2勝5分3敗で勝点11。現在14位につけています。現在16位のレイソルとの勝点差は4ポイントですが、ここを獲れれば1ポイント差まで縮めることができますし、逆に落とせば7ポイント差まで引き離されてしまいます。レイソルを含む下位3チームだけが未だ勝点1桁。一刻も早く1桁勝点を脱して、上位を走る鳥栖、湘南、新潟に追いつき、追い越さなければいけません。

前節のホーム京都戦、前半風下に立ったレイソルは前半8分に失点。後半立ち上がりにサヴィオ選手のゴールで同点に追いついたものの、その後の反撃は実らず、1-1のドロー決着となりました。

230502_1.JPG

リーグ戦直近4試合でゴールを守るGK松本選手は京都戦の試合後、「後ろの選手としては、今日も早い時間に失点し、毎試合立ち上がりで相手にチャンスを作られてしまっているので、そこはもう一度考え直してやっていかないといけない。ただ、ポジティブに捉えれば、最小失点で試合を進められたことは今日の引き分けにつながった」と振り返りました。
京都戦でも、あわや失点と思われた大ピンチで、松本選手のビッグセーブがありました。あのビッグセーブがなければ、勝点1を失っていたかもしれません。複数失点しなかったことは最低限良かった部分と言えますが、もちろんその結果に満足しているわけではありません。後半はレイソルの方が相手ゴールに迫った回数は多かったと思いますが、この日も追加点は奪えませんでした。

「フィニッシュの精度やラストパスの精度はチームとして突き詰めていかなければいけない(松本選手)」、「自分たちのいい時間の中でどれだけ圧力をかけてスコアを動かせるかというのは、もっとこだわっていかないといけない(片山選手)」。ここ数試合、多くのチャンスを作りながらも追加点が獲れていない現状には、誰もが課題を感じています。短い準備期間の中でいかに修正して臨めるかが、勝敗を分ける大事な要素になるはずです。

230502_2.JPG

湘南はここまでドロー試合が多いとはいえ、4/5以降、直近5試合の公式戦で勝利がありません。勝利に飢えている両チームだからこそ、互いに譲れない拮抗したゲームになることが予想されます。
「攻めている時も常に守備の準備をしながら、という部分ももっとやっていかないといけないし、カウンターを食らわなくてもいい部分で食らっている部分もあると思うので、そこはもっとこだわってやっていかないといけない。休む時間はない。まずは簡単に失点しないことをより意識したい」という古賀選手の言葉通り、90分間熱のこもったゲームで、最後には喜びの瞬間が見られることを期待したいと思います。
明日5/3(水・祝)15時キックオフ。すでにビジター側の席種は完売の表示が出ています。多くの方にチケットをお買い求めいただき、誠にありがとうございます。とにかく目の前の試合での勝利を目指すのみです。明日も現地平塚やDAZNでの後押しを、どうぞよろしくお願いいたします。