FC東京戦
担当:大重正人
ヒシャがあれだけ危険な場面でギリギリのプレーをしなければならなかったところに、やはりJ1の厳しさ、そこで2位になったFC東京の強さがあったと思います。前半早々からイエロー覚悟で止めなければならない場面があり、前半最後にもあわやというピンチがありました。ヒシャは去年イエロー11枚ながら、警告2回の退場はありませんでした。それでも60分に中央の危険なポイントで身体を張り、退場を余儀なくされました。今日の結果は、そこだけによるものでは決してないと思いますが、その直後にセットプレーから失点。FC東京の勝負どころを心得て畳みかけ、そして数的有利を活かしてしっかり逃げ切る。去年との違いを改めて感じさせられる試合になりました。
しかしネルシーニョ監督は会見でこう試合を振り返りました。「結果こそ負けを喫したが、実質90日間活動を自粛していた中でのリーグ再開初戦というところで、選手たちはピッチの中で自分たちに与えられた役割を終始やり切ってくれたと思う。決め切れなかったが、決定的なチャンスもいくつかつくれた。その流れの中から相手のセットプレーで得点を許してしまい、結果については非常に残念だが、これまでわれわれが継続してやってきたことのパフォーマンスが現れた非常にポジティブな試合だったと見ている」
監督は、この中断期間の取材対応で「この厳しい連戦を勝ち抜くため、総力戦になる」と繰り返してきました。不測のケガ人が出たり、次節出場できないヒシャのように、プレーできない選手が出てしまうことも織り込んで、その中で新たな戦力の台頭を引き出しながら、総力を着実に高めていく。今日は戸嶋、神谷、仲間と今季新加入の3人が揃って途中出場しました。数的不利だからこそ、いつも以上に走り、何とか1点を返そうという勢いを生み出してくれました。
戸嶋選手からは悔しさと、まだまだという向上心が聞かれました。「J1のリーグ戦は初めてだったので気合が入っていたというか、なんとかチームの助けになるようにという思いでやっていた。監督や選手からまだまだという見られ方をしていると思うし、僕自身もそう思っている。これからもっとタフな試合になっていくと思うので、その中でもっと輝けるようにしたい。新加入なので試合でしっかり結果を出さないと使われない。僕がスタメンに割って入れればチームにもっと競争意識を生まれると思うので、そうしなければいけないと思っている」。
大谷選手がツイッターで「改めてサポーターの声援が自分達に大きな力を与えてくれているのを感じました」と振り返っていました。今日のような苦しい後半にこそ、日立台のサポーターが反撃の後押しをしてくれていたと。水曜の横浜FC戦は無観客、その次の川崎戦からは有観客となる予定です。この時世では応援のスタイルは少し変わるかもしれないけれど、それでも応援してくれる人たちの存在をスタンドが感じられれば、特にホームゲームでは何かを起こせるという気持ちで選手たちはプレーできます。
今日はZOOMを使って、アソシエイツ会員の皆さんに日立台に声援を送っていただきました。この日を楽しみにして、スタジアムには来られなくとも選手たちをサポートしようとする皆さんの笑顔やアクションに、私たちも力をいただきました。ありがたいという気持ちでいっぱいです。来る水曜、横浜FC戦でも同じイベントを実施します。チームが今日の試合から得たものをより高め、勝利を届けてくれることを期待して、引き続きの応援をよろしくお願いいたします。