2009年3月22日

Jリーグ第3節 横浜F・マリノス戦

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担当:河原 正明

主審のホイッスルが大きく3度吹かれたあと、なんとも言いようのない複雑な思いにかられました。「あと1点取れた」「いや、よく追いついた」「あの1失点がなければ…」。
3?3。激しい点の取り合い、撃ち合いとなったこの試合、結果的には後半40分にポポ選手の目の覚めるような一撃が、ネットを揺さぶり同点に追いつきました。しかし、この結果に満足している選手・スタッフは誰もいません。

「情けない!」 ハーフタイム、指揮官の声が1トーン上ずってロッカールームに響き渡りました。
自分たちのサッカーをする前に「闘えていなかった」。1点返した直後にさらに突き放される苦しい展開。しかし、レイソル戦士は誰もあきらめていませんでした。
「2点差くらい返せる!みんなでやろう!3点取りに行くぞ!!」高橋監督は力強く言い放ち、選手たちをピッチへと送り出しました。

指揮官が注入した檄は後半、闘いのエキスとなって、選手たちを突き動かします。まずは、栗澤選手のクロスをフランサ選手が冷静にトラップし、ゴールに流し込み1点差に迫ります。アシストの栗沢選手ですが、その2プレー前に、しっかりと太田選手を呼び込む「隠れたプレー」が光っていました。

さらにポポ選手、大津選手と途中交代の選手たちも流れを引き戻し、攻撃のスイッチを入れます。


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「フランサに出せば戻ってくると信じていた」その右足が放ったキャノン砲は相手GKの頭上を越え、ネットを打ち抜く同点弾となりました。

そのフランサ選手は1ゴール、2アシストの活躍。1点目となった杉山選手へのパスも、その直前にバイシクルで自らシュートを撃つモーションに入ってからのアシストパス。瞬時に状況を察し、一番成功する確立が高いと思える術を選択し、託す。
今日はどのゴールも、信頼と支えあうことで生まれたものです。

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たとえ出場が叶わなくとも、祈り、思い、見届ける。ベンチのメンバーも一緒に闘っています。


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試合後、記者団から今日の後半について「ハーフタイムで修正をできたことが大きかったよ」と一言。
「(ハーフタイムに)カミナリを落としたんですか?」との質問に「うーん、イナズマくらいかな?」との答えるも「でも、それは選手たちと信頼関係があるから。言いたいことは判っているハズ」。
信じあう心を保つことで生まれる相手を思いやる気持ち。これがあるのが、今のレイソル
の一番の強みだと思います。厳しい、ギリギリの戦いの中、信じあうからチームとして成り立つ。
その絆を強くするために日々研鑽を重ねていくのです。そして必ず報われる日が来るハズです。


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サポーターの皆さんも最後まで熱い声援ありがとうございました。
前半終了後、ロッカールームに引き揚げる選手たちに「顔を上げろ!」と大きな声が。
皆さんの声は確実に届いています。
残念ながら初勝利はまたもお預けとなりましたが、互いを信じて次の一戦へ。水曜日には日立台でヤマザキナビスコカップ 第1節 FC東京戦が控えています。今季初の平日ナイター開催となりますが、応援よろしくお願いします。

明日(日付が変わってしまいましたが)AC長野パルセイロとの練習試合は練習場にて13時キックオフ。薩川コーチも久々の凱旋です。天気はあいにくとなりそうですが、こちらもお時間のある方はぜひ。なお、くれぐれも自家用車でのご来場はご遠慮願います。では。
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