今やるべきこと
担当:河原 正明
昨日の天皇杯から一夜明けて、クラブハウスには日常が訪れています。午前10時には練習試合に出場組がクラブハウスに集合。もちろん遠征帯同組も例外なく。
今日の練習試合後「少し体が重いです」とは工藤選手。その訳とは...「昨日はアップの時間が長かったーー!」。そうなのです、延長戦に突入した昨日の試合、ネルシーニョ監督が最後のカードとして工藤選手をピッチに送り込んだのは117分。通常の試合であれば最大90分、しかも3人目の選手が投入されればそこで終了となりますが、いつもより30分以上長いアップは「(エドゥ・フィジコが用意した)メニューが1周してしまった(笑)」珍事件に。
それでも試合前に「キタジさんから『オレは潰れるまで走るから、あとは頼んだぞ』」と言われていた工藤選手。試合の動向を気にしながらも、先輩の言葉を胸にベンチ入りメンバーの先頭で声を出して盛り上げていました。また、延長戦突入前にはある者はストレッチを、またある選手はユニフォームを配り、水を配り、タオルを渡す...。一人一人がみんなのために。延長前半にレアンドロ選手の決勝ゴールが決まり4回戦に駒を進めましたが、正にバックアップ組も含めてチーム一丸での勝利と言えるでしょう。
その試合出場組も含むメンバーが臨んだ練習試合 対東洋大学戦。前半、大学生相手にプロの力を見せ付ける...という試合でしたが、やはり体いまひとつ重いのか、なかなかエンジンがかかりません。19分にはDF陣のクリアしたこぼれ球にすばやく反応され、思わぬ形で失点を喫します。だが、プロの面目を守るには結果を出すしかない。リードを許してから8分後、田中選手が同点弾を放ち、前半は同点のまま終了。
後半も東洋大のゴールマウスを守るレイソルU-18出身の松下選手が、好セーブを見せてかつての仲間達にゴールを許しません。ジリジリとじれる展開でしたが、残り5分となったところでようやく攻撃が実ります。逆転弾を決めたのは後半から出場したU-18の相馬選手。「無我夢中で走ったら、工藤選手から良いパスが来た」と冷静に決めた一撃がプロチームの矜持を守ります。その先輩も「愛を込めたパスでした(笑)」と振り返るゴールで勢いに乗ったレイソルが、最後は林選手がトドメの一撃で突き放し、試合終了となりました。
しかし試合後、どの選手も勝利という結果は出したものの、それぞれに課題を感じ、同時に「(上の)試合に出たい!」と渇望している。「チャンスは作るもの」とはキタジの言葉。その先輩の言葉を実践する機会も、実は今季も残りはもう多くはありません。残された時間で飛び出すのは果たして誰か?
さて、今日は残念なニュースを配信しました。エフライン リンタロウ選手の右足第五中足骨の骨折が判明、去る8日に手術を受けました。いわゆる「疲労骨折」で、悩んだあげくメスを入れました。本人は「こんなの大したことないよ、すぐにプレーできるよ!」と松葉杖片手に強気で話していましたが、大好きなサッカーを取り上げられてしまった現実が、いつもは陽気な彼の顔に少し暗い影を落とすのでした。しかし、これでプロ生活が終わるのではないので、まずはじっくりと治すことに専念してもらい、再びあの独特のリズムのドリブルでピッチを駆ける日が来るのを待ちましょう。
明日はチームはオフとなります。広報日記もお休みさせていただきます。では。