2011年12月12日

王者の証明

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担当:大重正人

レイソルのサッカーが、今日の勝利で、レイソルサポーター以外の皆さんにも認められたんじゃないかと思うのです。サッカーファン、それに関わる方々はレイソルがJ1優勝したことは知っていても、レイソルのサッカーをまだ見たことがないという方が、この日本にたくさんいたのではと邪推していました。「レイソルってどんなサッカーするの?」「レイソルってたまたま優勝したんじゃないの?」「レイソルは本当に強いの?」。もしかしたらそんな思いを抱いてFCWCを見た方々にも、今日の豊田スタジアムやゴールデンタイムでの生放送で、レイソルの強さや団結力、何かを感じ取ってもらえたはずです。

なんといっても今日は、モンテレイの強さが衝撃的でした。「これまで経験したことがないです」と橋本選手が驚いたのも無理はないでしょう。Jリーグならボールが奪えたところ、止められたところをパンパンパンとボールをはたかれて、あれほど堅かったレイソル守備陣がいとも簡単に突破されるのですから。こんな試合は、ガンバ戦やセレッソ戦ぐらいしか思い出せません。工藤選手は「1タッチ2タッチではたかれて、監督の言っていたようにJで言えばセレッソみたいでした」。そのトラップやパスのうまさ、動きだしのスピード、球際の力強さ。どんなJの強豪より、1枚も2枚も上手でした。

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「引いたら負けだと思ってました」。闘将・栗澤選手の強い気持ち。そしてGK菅野選手の奮闘にひっぱられるように、徐々に落ち着きを取り戻し、前半を無失点で折り返す、レイソルらしい展開に持ち込みました。レアンドロ選手の華麗なボレーシュート、スアソ選手のさすがの決定力で1-1で推移。後半はレイソルらしいパスワークが蘇り、終わってみればボールポゼッションは53%vs47%で上回りました。ただ勝ちにこだわりながらも、大谷&栗澤のダブルボランチが攻守のバランスをとり、前がかりになりすぎないように舵取りをしていた。決して派手じゃないけど、それもまたレイソルらしいサッカーだと思うのです。その戦術眼がPK戦での劇勝につながりました。

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これで、ベスト4進出。次はブラジルの名門、サントスとの準決勝です。ロッカーではキリが「ゲームの世界だよ!」と騒いでいたそうですが、テレビや虚構の世界でしか触れたことのない王国ブラジルのクラブと、世界最高の舞台で戦えるのですから、キリの興奮も無理のないことでしょう。でも我々はお客さんではありません。
「サプライズを起こしたい」(工藤選手)
「だれもサントスにレイソルが勝てると思ってないでしょう。それを覆したい」(大谷選手)
「サッカーはいい選手がいれば勝てるわけじゃない。勝ったチームが強いんです」(菅野選手)

延長戦の中2日。来る水曜日、できるだけ疲労なく、ベストに近いコンディション調整ができるよう祈るばかりです。そして18日日曜日は横浜国際競技場での試合が決定しました。ぜひファイナリストとして、レイソル史上に残るメモリアルゲームを迎えたい。今日も遠く豊田まで来て下さったサポーターの皆さん、ホームのような雰囲気を作ってくださって本当にありがとうございました。日曜日はもっとたくさんの味方が加わるはずです。もっともっとレイソルというクラブを世に知ってもらえるよう、共に闘いましょう!

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今日11日は私事ですが、母親の誕生日でした。試合前に少しだけ電話で話しましたが、試合を見てテレビの前で自分のことのように喜んでくれたと思います。選手のみんな、忘れられない最高の一日をありがとう!