2012年4月14日

首位追撃ならず

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担当:河原 正明

 ヒリヒリ、そして痺れる90分間でした。首位ベガルタ仙台をホーム・日立台に迎えての一戦は、残念ながら2-3と僅差で相手に勝ち点3を譲り渡す結果となり、今季無敗のベガルタを止めることはできませんでした。
 ベガルタとは昨季は約1ヶ月の短期間で4度も対戦。決着がついた3度はいずれも1点差。互いに上位争いの中、堅い守備をベースに相手のスキをうかがうという試合展開でした。ところが「昨年の王者に激しく、厳しくいこう(仙台・手倉森監督)」と臨んできた相手に開始2分に最初のコーナーキックから失点してしまいます。試合終盤までスコアが動かなかった昨季とは違い、早い時間から試合が動きます。レイソルも直後のセットプレーのチャンスで相手ゴールのバーを叩く惜しいシーンも。今日はセットプレーが鍵を握りそうだと予感させる立ち上がりでした。
 相手に先制を許すも、その後は「失点はしたが、しっかりと守れている(ネルシーニョ監督)」とハーフタイムで話したように相手の攻撃を防ぎ追加点を許しません。一方では、両チームともピッチコンディションに苦しむ試合展開に。いつもならつながるパスもつながらない、ややもするとフラストレーションが溜まるようなゲームになりました。

 1点差で前半を終えると、ネルシーニョ監督は「前線の動きをもっとよくしたい」と後半開始から北嶋選手を起用、相手CBの近くでプレーをし続けること得点を取ることを指示しピッチに送り込みます。1点差を追いつくべく、ペースを上げ始めた後半10分、したたかなセットプレーからレアンドロのゴールで追いつきます。反撃ののろしとなるゴールに日立台のボルテージが上がりました。が、相手キックオフからプレーが切れぬまもなく、ゴール前で崩されてすぐさま追いつかれてしまいます。これは相手にとっても「臨場感あるスタジアムのパワーを増させなかった」とレイソルの勢いをそぐ1点となりました。

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 しかし、ここで気持ちが折れている選手はいませんでした。失点から10分後、再び訪れたゴール前でのチャンスに再びレアンドロ選手が蹴ったボールが相手GKの股を抜いてゴールに転げ入れます。再び湧き上がる日立台!強くなる雨足とともにさらに悪くなったピッチに悩まされるも、お互いにのど元に刃を当てながらスキあらば一撃、という高い緊張が続く試合展開に。
 ところが、再び混戦のゴール前で相手FWに一瞬のスキを突かれて3失点目を喫してしまいます。その後も追うレイソルに守るベガルタ、残り時間はスタンドのサポーターも選手もベンチもヒートアップし続けますが、残念ながら逃げ切りを許してタイムアップの笛を聞きました。

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 試合後、各選手も悔しい敗戦に言葉少なでしたが、日立台デビューの選手も。2試合連続で左SBで出場した藤田選手。「持ち味は出せた」と左からのクロスで2点目となるレアンドロ選手へのアシストを記録。「ようやくスタートが切れました」と初先発で結果を残せたことに少しだけ安堵の表情も見られました。

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 そして渡部選手はレイソル復帰後初出場を。ハーフタイムにピッチでアップをしている中での急な召集でした。那須選手に代わりCBに入って45分プレーも「出来は50点」と結果が悔しいものだけに自己評価も辛めでした。しかし、いつどんな時に出番が来ても大丈夫なように準備をしていたからこそのJ1デビューでした。

 今日の試合で受けた警告により、次のJ1リーグ・神戸戦にはレアンドロ、酒井選手と主力メンバーを欠きます。しかも明日には早くも中国へ移動し、火曜日にはACL広州恒大戦と連戦が続きます。しかしどの選手も「どのメンバーでもやることはわかっている」とキタジ、ロボを含めたバックアップで出場した選手のガンバリで一時は同点に追いつきました。苦しい戦いが続きますが、踏ん張り時です。明日は日立台でリカバリーを行い、早々に空港に向います。ファンサービスについては広報担当の指示に従っていただきますようお願いいたします。
 最後に雨の中、多くの方にご声援いただきましてありがとうございました。引き続きアウェイ連戦となりますが応援よろしくお願いいたします。