指宿キャンプ8日目
担当:大重正人
たいへん暖かな指宿が戻ってきました。そんな心地よい土曜の午後、浦和レッズとのトレーニングマッチが行われました。30分×4本の変則マッチ。プレーできる選手はすべて出場、欠場した選手たちは、コンディションアップのために別のトレーニングを積んでいます。1月30日の始動から、今日で11日目。まだまだパーフェクトな状態でないなか、Jリーグ屈指の強豪レッズとの対戦。相手は何試合もすでにこなしていて、コンディション面で後れをとっているのは仕方のないこと。それでも目の前の試合に勝つために、最高の準備で全力を尽くすネルシーニョイズムを、選手たちは発揮してくれました。
しかしキックオフから、代表経験者をずらりと揃えたレッズのボール回しは、やっぱり洗練されていました。ショートパスで中盤で細かくつないだり、一気にサイドのスペースを突くロングフィード。3-6-1から、4-1-5、5-4-1と攻守でシステムを変えるサッカーに対し、レイソルはこれまでとは違う戦術で対抗。序盤から守勢ではありましたが、守備からリズムを作る、レイソルの流れをじわじわ作っていました。
迎えた1本目の19分、相手DFからGKへのバックパスで呼吸がずれ、無人のゴールへ。オウンゴールで先制すると、2本目も相手GKへの横パスを工藤選手が狙っていました!「去年のちばぎん、J2の福岡戦と同じ形ですね!泥臭いかもしれないけど、これが自分の形。みんなの後ろからの守備がはまってのゴールでした」。今日は日テレ「GOING」から元プロ野球選手の赤星さんがご来場。大の阪神ファンのクドーにとって、これ以上ない晴れ姿を見せることができました!この模様は2月23日に放送予定です。
そして3点目は、澤昌克選手!左サイドからのスローインからでした。「目の前で2バウンドして、そしたら誰もマークがいなくて。とにかくゴールの枠内に向かって飛ばそうという気持ちでした。浮き球をアウトにかけるような感じでした」というシュート。右ポストに当たって、そのままゴールイン!まるで2009レッズ戦のフランサゴールを想像してください!そんな、ファインゴール!チームメイトの喜びが一番爆発した3点目のワンシーンでした。
3本目4本目は多くのメンバーが入れ替わり、またも相手DFのドリブルをFW木村選手がカットして、落ち着いてGKの脇を抜く「プロ初ゴール」。その1分後、今度はペナルティエリアで山中選手がしかけ、密集を力強く抜けると、得意の左足で強烈ゴール。これで5点をリードする思いがけない展開に。しかしそこからレッズの反撃が始まり、原口選手の脱帽のハットトリックから追い上げられて、最後は残念ながら5-5の引き分けとなりました。
それでも、始動から間もないなかで、強豪レッズを相手に、鈴木選手は120分フル出場、90分出場の渡部選手をはじめ、上々のスタートが切れたのではないでしょうか。このキャンプの充実を、試合のなかで選手たちがしっかり示してくれました。明日の午前は、フィールド選手は室内のみ。GKは第2グラウンドで最後の練習をおこない、午後には柏へ帰ります。月曜のオフを経て、火曜からちばぎんカップへ向けてのトレーニングに挑みます。