逆転ならず
担当:河原 正明
どんなに悔んでも時は止まらず、戻らない。勝負を決めたのは一瞬のスキでした。
果たして今日のレイソルは負けに等しいゲームをしていたのか。否、しかし、結果は無情なまでに厳しいものでした。
「(失点シーンは)自分のミスです」ミックスゾーンで口を真一文字に結んでいた山中選手。「いくら内容が良くても、勝ち試合を落とすのは痛い」と遠い目をしていた谷口選手。試合終了の笛がなった後も、受け入れ難いとばかりにピッチに呆然と立ち尽くしていた姿が目に焼き付いています。
試合は開始早々にアクシデントが襲います。クレオ選手が前半最初のプレーで負傷。交代を待つ間に失点をしてしまいます。
それでも試合が進むにつれ、チームは落ち着きを取り戻し、ペースを掴みます。その証拠に相手のシュートは前半わずかに2本、レイソルのシュートは6本にCKは5本と相手を上回ります。しかし、同点には至らず前半を終えます。
後半開始早々、レアンドロ選手の火を吹くような一撃がゴールネットに刺さり同点に追いつくと、さらに勢いは増します。セカンドボールもほぼ拾い、あとはゴールを決めるだけ。
それでも今日はゴールが遠かった。シュートはさらに9本を放つも相手の好守に阻まれ続けます。足が攣っても体を張った守りを続けられ、そしてあっけない失点。あと一歩のところで奈落の底に突き落とされました。
敗戦の中でも「結果は望んでいたものではなかったが、チームは成長していたし、それがハッキリと見られた」と監督は光明を見出しています。それでも「このチームの力を信じている。選手たちはリーグ戦で巻き返してくれるハズ」と力強く言い切りました。
今日の試合、先日のACL対Cコースト戦に続き登録メンバーにはアカデミー出身選手が8名登録されました。相手チームの石川選手を含めると9名。両チーム合計の4分の1以上を占めました。小さなことかもしれませんが、誇らしげなことでもあります。
今日も90分フル出場を果たした山中選手。木村、秋野と後輩二人も2試合連続でベンチ入りしていました。そしてその中の1人である秋野選手がJリーグデビューを果たしました。「監督には試合がバタバタしていたのでボールを落ち着かせるようにと指示を受けました」。しかし交代を待つ間になんと失点、ビハインドからの登場となりました。秋野選手は相手のすき間に入り、ボールを受け、捌きます。緊張はしませんでした、とルーキーらしからぬプレーでした。残念ながら結果は出せませんでしたが、アカデミーの系譜がまた一つ紡がれました。
2月から続いていた連戦もひとまず今日で一度終了。来週は国際試合週のため各国代表がワールドカップ地区予選や親善試合を行います。日本ではJリーグヤマザキナビスコカップが20日(水・祝)と23日(土)に開催されますが、ACL出場4チームは予選免除となるため試合がありません。
「この期間を有効にしたい」と工藤選手。リフレッシュしてリーグ戦再開に備えます。
今日も遠くまで応援ありがとうございました!最後までご声援いただいた声は選手たちにもしっかりと届いています。また二週間後に日立台で応援よろしくお願いします。