2013年9月 8日

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担当:河原 正明

 18時45分、ピッチ練習中選手紹介の最後。指揮官が紹介されると、スタンドから一際大きな「ネルシーニョ」コールが2度おきました。
 選手入場後、カメラのフラッシュの光の中でいつものように座ってキックオフを待つ姿。そして19時03分に試合が始まると、そこには「いつもの」指揮官がいました。口から泡が飛び出さんばかりにエキサイトし、大きな声とジェスチャーで選手に指示を送り、そして誰よりもゴールに喜ぶ姿。今日はそれも4度も。ああ、戻ってきたな。とタイムアップの笛がなった瞬間、嬉しさよりも、ホッとした安堵感が勝っていました。

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 Jリーグヤマザキナビスコカップ準決勝第1戦 横浜F・マリノス戦はホームで4?0のスコアで先勝することができました。スコアも4点差かつ完封勝利ですから今日は完勝といっても差し支えないでしょう。リーグ戦首位を行くマリノス相手にですからなおさら価値があります。
 「今夜のレイソルは非常に気迫と姿勢と高いプレー質を伴った素晴らしい試合が出来た」と試合後の監督。決勝進出に向けては「確かにアドバンテージはあるが、マリノスは経験も豊富でリーグでも好調。もう1試合ある。まだ何も決まっていない」とネルシーニョ監督はあくまでも冷静でした。

 先手必勝とばかりに立ち上がりから積極的に攻めたレイソル。最初にネットを揺らしたのは黄色い軍団。前半18分、右サイドの狩野選手から中央に送ったパスがこぼれると「ジョルジからいいパスが来た」(田中選手)。いいパス、と言うにはやや強めでしたが、確実にトラップしてから左足を遠慮なく振り抜くと超高速シュート!見事に打ち抜いて待望の先制点を奪います。
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 しかし相手はリーグ首位、手をこまねくことなくすかさず反撃に出てきます。得点ランキング上位のマルキーニョス選手や中村俊輔選手らが次々とアタックしてきますが、中盤では栗澤選手らボランチが密着マークで自由を奪い、ゴール前にはGK菅野選手が立ちはだかり得点を許しません。
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 こう着状態を打破したのはレイソル。「個人の判断と技術が上回っていた(監督)」前半残り1分から続けざまに得点をします。まずは再び田中選手。狩野選手からのパスを相手DF中澤選手と競り合いながらも、うまくトラップで左側にボールを持ち出し、寄せてくる相手DFにかまわずに左足一閃、今度は相手GKの反応をあざ笑うかのような弧を描いてゴール左スミに突き刺さります。
 その3分後、今度はクレオ選手が前線でチェイス、ボールを奪うと、ジョルジ→クレオ→そしてジョルジとダイレクトのワンツーで抜け出して左足でフィニッシュ。見事なショートカウンターの完成で前半に3点のリードを奪うことに成功しました。
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 ハーフタイム、ロッカールームでのネルシーニョ監督の第一声は「パーフェクト!」。後半は得点を奪いに布陣を攻撃的に変更してきたマリノスの攻勢を受けますが、守備陣も最後まで集中を切らさずに、シャットアウト。そしてトドメは後半40分。田中選手が得たFKのチャンス、PAエリアすぐ外の絶好の位置から再び"黄金の左"が炸裂。パーフェクトな軌道で詰め掛けた多くのサポーターを狂喜乱舞させてくれました。気づけば今日は4得点全てが左足から生まれた「レフティーデー」でしたね。
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 先週のリーグ鹿島戦、そして天皇杯・筑波大学戦とそして今日のナビスコカップ。試合後に「あっという間の1週間でしたね」と担当記者さんに声をかけられましたが、記者さんだけでなく、それはクラブはもちろん選手・スタッフ、そしてご心配いただいたファン・サポーターの皆さん、ご支援いただいているスポンサー各社様にとっても不安な日が続いたことと重います。ご心配をおかけしましたが、この1勝だけで全てがとは思いませんが、もうご心配には及びません。
 今日も最後まで多くの応援をいただきましてありがとうございました。どうぞ来週金曜日のリーグ戦、そして翌日に向かうACLアルシャバブ戦とご声援いただければと思います。

 なお、明日の練習は急遽オフになりました!トップチームは月曜日と連休になります。広報日記もまた火曜日に!