ビンズオン戦
担当:大重正人
ACLグループステージの最終戦。この試合のチャンスに懸けていた選手たち、しかし相手を上回れず、0-1の敗戦となりました。吉田監督の会見コメントです。
「ここはビン・ズオンのホームスタジアムですが、我々は全部勝つという覚悟でここに来ました。それが叶わずに残念です。今日は失敗というか、ミスをしたから負けたんですが、若い選手たちや、レイソルでのデビュー戦だった選手もいましたし、その中でプレーをしているということはとてもよく見えました。
基本的には多くの時間をプレーして、疲労の中、経験したことのないようなミスも起こりました。1点取られた後は、前に体重を乗せて攻めに出ました。その中でカウンターをされる、ボールをキープされるという苦しい展開もありました。ただ試合の内容、選手たちのパフォーマンス、特に若い選手のパフォーマンスは決してまずいものではなかったですし、たくさんのミスを犯してしまったと思っていません。
失点シーンは、左サイドからのパスミスがあり、相手の前線にいるパワフルな選手、30番のストライカーの選手と、レコンビン選手、彼らとのマッチアップのところ、ボール際のところで後手に回った。勝ち切れなかったところで、勝敗の決着がついてしまったと思います」
今日は戦前から言及していた通り、フレッシュな選手たちが先発に並びました。一番のビッグチャンスは、大島選手のシュート!狙いすました一撃は、惜しくもクロスバー直撃でした。
敗れはしたものの、今日の収穫について質問がありました。
「たくさんあります。ほとんど全ての選手が出場したわけですけど、ほとんどの選手がプレーできるレベルにあることが分かったのが収穫です。自信を持っている選手もいると思います。ただ、選手とも話しましたが、勝ち負けを決めるに関して言うと、物足りなさがある。経験が解決する部分もあると思いますが、経験が解決する前に、相手が大きかろうが強かろうが、どこか相手が強いから負けていいんだ、と思ったら負けてしまいますし、それでできなければ違う方法で倒さなければいけませんし、そこのこだわり、割り切りをこの敗戦から学んでほしいと思います。今日プレーをした選手、10代、20歳そこそこの選手たちが、彼らは代表レベルでは国際大会を経験していますが、クラブではこういった緊張感がある試合は初めてで、ここで発揮できたものは非常に大きかったと思います」
そして改めて、ここまでの6試合、グループリーグの結果について振り返りました。
「今シーズンのスタートがACL。またプレーオフという負けられない試合からスタートしたということで、そこにある程度照準を絞って駆け足で来ました。ACLを勝つために、アウェイで勝ち点を持ち帰る、ホームでは勝つというグループリーグの鉄則、そこを目指して戦うというプランニングを持っていました。割り切ってというよりも、いかに勝ち点を取る、渡さないことが大事だと考え、ホーム・アウェイと続いていく中で、Jリーグとの日程を見ていくと、できるだけ早く、突破を決めたいというのがありました。この最終戦を迎える前に、1位通過を決めることができたわけです。タイミングとしては中国で決めたかったですけど、そこで1位か2位か分からないよりも、1位を決めた前回の試合の方が後々の日程を考えると結果論ですがよかったかもしれません。ACLの戦いはホーム、アウェイでどういうものを拾って、落とさないかということを考えてやってきました。
リーグ戦は中位ですけど、リーグ戦は長く続いていきます。前期と後期制になり、前期も後期も上に行くチャンスがある。長い戦いになる中で、スタートの駆け足もあり、ベースを日々積み上げながら、また勝っていきたい。その両輪で回して行きたいのですが、やれることが増えてきた反面、なかなかゴールに結びつかない。この間の清水戦もそうですけど、あとはネットを揺らすだけというシーンもありますし、もう一工夫必要なシーンもあります。理想には近づいてきています」
明日帰国し、山形、湘南とリーグ戦。そしてACLラウンド16の水原三星戦、ホーム&アウェイの戦いとまだまだ連戦が続きます。今日の選手たちの戦いと経験が、後になってチームの底上げにつながったと言えるような、成果をまだまだ残していかなければなりません。今回遠征に参加しなかった選手、今日ベンチに控えていた選手が加わり、またチームの総力で戦っていきます。今日は200人以上の黄色いサポーターが、日中の猛暑のなかからスタジアムに駆けつけてくださいまして、ホームクラブ以上の歌声が響いていました。今日も大変ありがとうございました。