2016年3月13日

初勝利ならず

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担当:大重正人

2-2.セットプレーから先制点を献上。それでも選手たちは、今日こそ勝利しなければいけないという気迫を出し続け、後半に秋野選手がゴール。崩しきるような決して美しいゴールではありませんでしたが、大谷選手のシュートのこぼれ球に頭で反応。ゴールを外れそうな角度で飛んだはずのシュートに強烈な回転がかかり、そのままゴールへ。彼にとってのJ1初ゴール、そしてクラブにとってJ1ホーム通算500点目のメモリアルゴールになりました。「個人的にはJ1初ゴールを決められたが、チームが勝てなかったので喜べないゴールになってしまった」。90分に追いつかれ、サポーターみなさんとの歓喜の瞬間を迎えることができませんでした。

「勝たなければいけない試合だった、悔しいです。連敗スタートで、今日はホームで絶対に勝ちたかったが、勝ち越してから受身に回ってしまい、最後に踏ん張りきれなかったのは今の自分たちの力。勝ち越したあとのゲーム運び、セットプレーの守備を改善し、もう一回見つめなおして、新潟戦に向かいたい」。

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田中順也選手にとっても、大きなメモリアルゴール。2014年以来のレイソル復帰初ゴールは黄金の左ではなく、右足でしっかり枠をとらえ流し込むようなナイスゴールでした。アシストクロスの大津選手は「今日の得点シーンは前の試合の時から2人で話し合っていた形。その話し合いが生かされて今日のゴールが生まれた」と振り返りました。「個人的にはかなり手ごたえがある。今日の試合は未熟だった。若手選手も多いので勝っている時の時間の過ごし方をもっと話し合って共通理解を持たないといけない」と田中選手。レイソルで3度のタイトルを経験し、勝者の精神を植えつけられた28歳。ゴールはもちろん、勝利へと導くリーダーシップでもこれからのチーム浮上に貢献してくれることでしょう。

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そして、試合後。ミルトン メンデス監督がこの試合をもって、レイソルを離れることを発表しました。
「昨日、強化部と協議の場を設け、私の家族の健康上の問題がありまして、本日がチームを指揮する最後のゲームとなりました。チームはこれまでしっかりと日々のトレーニングに取り組んでくれていますし、今後Jリーグの中で順位を上げていってくれると思っています。この場を借りて、社長をはじめとするクラブ関係者の皆さんに感謝の気持ちを伝えたいと思います。またここにいらっしゃるメディアの皆さんにも日頃から多大なるご協力をいただいており、感謝の気持ちを述べたいと思います。われわれにとって最も大切な家族の一員であるサポーターの皆さんにも感謝の気持ちを伝えたいと思います。思うような結果が残せず非常に申し訳ない、心苦しい気持ちではありますが、間違いなく今後レイソルは順位を上げていってくれると思います。そのことに関してもこの場で皆さんにお詫びを申し上げます。ありがとうございました」

明日からは、ヘッドコーチを務めていた下平隆宏新監督がチームを率います。ここまで1分2敗、3試合で勝ち点1という非常に厳しい状況での再スタートです。今日の先発組は主にリカバー、それ以外の選手たちは順天堂大学とのトレーニングマッチに臨みます。これまでとはまた違うメンバー、システムなど、新監督の色が少しずつ付け加えられていくことでしょう。開幕からの成績、突然の監督交代などサポーターの皆様には大きなご心配をおかけしておりますが、チーム生え抜きの新監督とともに再出発を図る選手たちをどうか支えてくださればと思います。

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