2016年3月19日

初勝利ならず

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担当:大重正人

立ち上がりの9分、新潟の田中達也選手に地を這うような見事なミドルシュート、先制を許してしまったレイソル。その後も前半は「新潟はとてもアグレッシブだった」と選手たちが相手の圧力を受けて、狙い通りのサッカーはほとんどできないまま前半を終えました。

それでも「よく1点で凌いだ」と下平隆宏監督は選手たちをロッカールームで迎え、そして同点、逆転への戦術を授けます。落ち着きをもとめ、ボールをテンポよくつなぎ、そして相手のスペースを突く。中盤の底、アンカーに入っていた秋野選手がビルドアップ時には、センターバックの中谷選手、増嶋選手の間まで降りることによって、サイドバックの今井選手、輪湖選手をより高い位置へ押し上げ、ボールの循環はスムーズに。相手を押し込み、徐々にリズムをつかんでいきました。

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そしてゴールは左サイドを駆け上がった輪湖選手の左足が起点に。14分には武富選手、27分にエデルソン選手と立て続けにヘディングシュート。上背がそれほど大きくない2人でしたが、相手DFの間に巧みにポジションを取り、そこへ輪湖選手からピンポイントのクロス。またエデルソン選手は途中出場、そしてセンターフォワードのポジションでの久々の出場で結果を出し、下平監督の采配も実り、レイソルが試合をひっくり返しました。

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残りは20分以上。相手の攻勢を跳ね返し続けながら、時折カウンターでの反撃を見せ、アディショナルタイムも5分に差しかかったころ、相手のパワープレーからゴール前にボールがこぼれて痛恨の失点。「またしても、勝ち点2を失ってしまった」と大谷選手も悔やむ引き分けという結果に終わってしまいました。

下平監督「最後の最後のところで、守りを固めるのか、もう1点を取りに行くのかというところを自分と選手たちとで詰め切れていなかった。2人がカウンターに出てのボールロストはもったいなかった。最後に自分の甘さや経験不足が出て、追いつかれてしまった」

大谷選手「2点のリードがなければ勝てないというチームではいけない。これから上をめざしていくなかで、いかに接戦をものにできるか。一番集中しなければいけない場面でいろいろミスが重なっている」

アディショナルタイム5分、あの時間まで凌ぎきって「勝った」と思った選手はいなかったでしょうが、いまのレイソルにとって、勝利、勝ち点3を獲るということは並大抵のことではいけないということを、あらためて思い知らされた95分の失点でした。2試合続けて1点ビハインドを逆転し、残りわずかまで勝利に迫ったことは、これからの戦いへの光明ではありますが、これを結果に繋がねばなりません。

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明日からは中村、中谷、秋野の3選手がU-23日本代表のポルトガル遠征へ。チームはここから2試合はナビスコカップ、アウェイ福岡、ホーム仙台と違う大会を戦います。新たな選手に出場のチャンスが巡ってくるでしょうし、4月以降の巻き返しのきっかけとなるような勝ち癖をつけるためにも、大事な試合が続いていきます。