ガンバ戦
担当:大重正人
敵地の万博公園に大きくそびえたつ市立吹田スタジアム。今季からの新設で、サッカー専用スタジアムのピッチサイドから取り囲むスタンドは、少し水原戦を思い出すような、まるでACLのようなスタジアムの雰囲気でした。青く染まったガンバ側のサポーター、そしてバックスタンドや2階席部分のスタンドと相まってブルーに染まったスタジアム。その一角でホームサポーターに負けじと明るく映える黄色のレイソルサポーターの気勢が非常に心強く、選手たちはたいへん大きな後押しを受けました。勇敢なプレーを90分間続け、ついには勝利を勝ち取りました。
日本代表経験者がずらりと並ぶガンバを相手にしても、若きレイソルイレブンはボールをしっかりつなぐサッカーのベースは貫きながらも、球際やセカンドボールの激しさを失うことなく、前半はシュートこそ多くはなかったものの、レイソルは互角以上に渡りありました。ボールを動かし、相手を動かしてきた前半の積み重ねが、後半に形となって表れます。
立ち上がりはガンバがパワーをもって攻め込んできましたが、奪ってからのカウンターやそこからのポゼッション、また奪われても素早く切り替えて奪い返すプレッシングで、レイソルが主導権を握る時間が長くなっていきます。前半は2-3だったシュート数は、後半は12-5と大きく逆転。それだけのチャンスを作り、相手を押し込みながら、ついに71分にディエゴ選手がこの試合最初で最大のチャンスを見事ものにします。
「ゴールはあの瞬間、順也が非常にインテリジェンスを働かして、自分にパスをくれた。自分が受けたタイミングの時、相手のDFは私が右足でシュートを打つと思ったと思うけれど、そこで上手く自分の身のこなしから左にボールを運ぶことができて、最後左足でフィニッシュすることができた」
この日、左サイドから何度もドリブルのアタックを続け、彼らしい長いリーチを生かした切り返しを再三見せていましたが、それがペナルティエリアの正面、シュートエリアで彼の一番のストロングポイントが発揮されます。右足で打つと見せかけての大きなフェイクに、今野選手がつられ、左足での巻いたシュートが日本代表GK東口選手の守るゴールをついに打ち破りました。
「ガンバ大阪というビッククラブのホームゲームということで厳しいゲームになることは分かっていた。その中で監督の指示を選手一人一人がしっかりと理解してピッチで表現することができた。試合に出ていた11人だけでなく、出ていなかった選手達も含めチーム一丸となって勝ち取ったゲーム。日々のトレーニングが結果につながった」
ディエゴの言葉通り、攻撃でも守備でも激しくハードに戦った選手たち、4月6日のナビスコカップで大きな勢いを作り出し、10日の東京戦、そして今日と僅少差の試合をしっかりものにして、これで公式戦3連勝となりました。ここで一喜一憂することなく、20日のナビスコ川崎戦、24日の鹿島戦でさらに上昇していかなければなりません。
今日は金曜日とは思えないほどの、多くのサポーターの皆様が吹田スタジアムへ応援に来て下さいました。0-0の時間が長く続く厳しい試合を勝ち取れたのは、間違いなくその声援があったからこそです。この流れ、勢いを次戦も。ホーム日立台でのナビスコカップ川崎戦のご声援も引き続きどうぞよろしくお願いいたします。今日も大きな応援をありがとうございました。